第209話 夕飯作り?
「前回のクイズの答えは『◯』だ……」
「はい、『鬼』の勝利です!」
地下体育館に響く香菜の声。
ここに連れてこられた。
そういえばこいつと叶太の姿は見なかったな……。
「では夕飯の準備をしましょう!」
次夕飯の準備なんだ……。
意外と早いな。
「では男子は畑から材料取りにいってください!」
ん? 畑?
なんで畑?
畑から取るの?
マジで?
「では石本さん、お願いします」
「わかった。行くよ」
叶太が俺の腕を握って歩く。
男子生徒たちはみんな俺についてくる。
なんなんだ……、この状況……。
「――おお、よく来たねぇ」
畑まで来た。
学校の近くのとこ。
優しそうなおじいさんが丁寧に言ってる。
「好きなだけ取ってってね。お金は学校側からもうもらってるから」
え、そうなの?
俺知らないんだけど。
そしてなんで誰もこの疑問を口にしない?
みんな知ってるの?
知らないの俺だけ?
俺実行委員なのに?
それにここはなんの畑?
「じゃ、みんなやるよ。……あの、袋お願いします」
「おお、そうだった」
おじいさんはどっかに行く。
どこ行くんだろう……。
「なぁ、叶太……」
「どうした?」
「夕飯、なんなの?」
「カレー」
カレー……。
カレーの材料の食材、か……。
ニンジンとかそのへんかな?
「立派なキャベツをとるんだよ」
え、キャベツ?
カレーにキャベツ?
いや、美味しそうだけど。
一番強驚いてるのはそこじゃない。
具材ってキャベツだけ?
キャベツオンリーのカレー?
頑張った。
頑張ってキャベツとった。
女子はなにやってるんだろう……。
カレーってことは飯盒とかしてるのかな?
「あ、お待ちしておりました!」
学校に着くと、いきなり香菜が出てくる。
飯盒……、してた……?
「ちょうど今からお米つくろうと思ってたんです!」
今から……?
「電子レンジ、使っていいですよね?」
「うん、いいと思う」
『電子レンジ』……?
飯盒で電子レンジ……?
「カレーのほうも温めておきますね」
あ、カレーはできてるのかな?
「あれ? レトルトだよね?」
んー? レトルト?
男子は頑張ってキャベツとったのに、レトルトカレー……。
あ、でも米はちゃんとしたやつだよね?
「それにしても、最近はすごいものありますよね。電子レンジで温めるだけでお米できるなんて」
んー、そういうやつ?
炊くやつじゃなくて温めるやつ?
なんで野菜は畑からとるのに、米とカレーはそんな手抜いてるの?
「カレー、ね……。美味しいよね。ただなぜキャベツは畑からとるのに米は手抜いておるのだ? カレーはしょうがないにしても、せめて飯盒くらいはしたかったな……。ではクイズだ! 『前回のクイズより、康輝は料理をしたことがあるが、なんの料理?』。……これは我をいじめたいのか?」




