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第202話 水麗に説明

「前回のクイズの答えは『2月26日』だ!」

 「――ってわけだ。だから仕方なく一緒に隠れてたんだ」


 美月が水麗にさっきのことを話してる。

 水麗は最初は半信半疑みたいな目してたけど、徐々に納得し始めてくれてるみたい。


 どうやら美月はあのとき、鬼にクローゼットを開けさせないようにしたらしい。

 そりゃクローゼットの中からあんな会話聞こえたら開けにくいな。


 「……ってか水麗、大雅と一緒じゃねぇのか?」

 「大雅なら――」

 「ちゃんとここにいるぜ」


 教室の出入り口から声がする。

 ドヤ顔してる大雅がいた。


 「康輝、逃げ切れたみたいだな」

 「ああ、ギリ」

 「でもどうやって逃げたんだ? あの数じゃ結構無理があると思うけど」

 「なんか俺が嘘ついたら簡単に鬼が信用した。そのおかげで逃げれた」

 「嘘?」

 「『俺は裏切り者だ。だから俺を捕まえんな。工芸室に逃げてるやつがいるからそっちに行け』って言った」

 「……みんな信じたのか?」

 「ああ」

 「バカだな、そいつら」


 おー、大雅に『バカ』って言われた。

 ってことはそうとうバカなんだろうな。


 いやいや、こんなこと言っちゃいけないな。


 「とりあえず大雅たちと合流できてよかった。あとは白斗と冬乃だな」

 「? お兄ちゃん? 皆嘉は?」


 皆嘉……、か……。

 そっか、水麗たちは知らないのか。


 「皆嘉は捕まった」

 「……そっか」


 うん、なんかすんごい気まずい。

 でも皆嘉の分も逃げなきゃ。


 「……ってか、これいつ終わりなの? 鬼が全員捕まえるまで?」

 「4時30分まで逃れ切ればいいらしいぞ? そう皆嘉が言ってた」


 美月が教室の上にかけてある時計を見ながら言う。

 今は3時30分……。

 あと1時間もある。


 「康輝はどこ行ってんだ?」

 「地下体育館だ。なんかそこに捕まった人がいるらしい。ってか、いた。隠れるならそこ以外だな」


 でも他に隠れる場所が思いつかない。

 こういうクローゼットとかに隠れてやり過ごすか?


 「あ、康輝くんだ!」


 教室に声が響き渡る。

 すぐ近くに冬乃がいた。


 「捕まってなかったんだね! よかった!」

 「冬乃……、お前こそ大丈夫みたいだな」

 「私なら大丈夫。いやー、まさかまた会えるなんて思ってなかったよー!」


 それにしても冬乃一人しかいないのか。

 白斗も一緒だと思ってたけど。


 あいつ、まだ一人でいるのかな?

 皆嘉も捕まったし。


 でも冬乃と再会できて本当によかった。

 あとはこのまま時間が過ぎれば……。

「水麗の誤解が解けてよかった……。危うくとんだ勘違いをされるところだったぞ。ではクイズだ! 『康輝と白斗はメールを繋いでいる。◯か✕か』。白斗がメール、ね……」

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