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第177話 また呼び出し?

「前回のクイズの答えは『ストーカーされないため』だ! なんか他にも答えがありそうだな……」

 「康輝、ちょっと来い」


 帰ろうとしたら、前崎先生にそう言われた。

 なんか声のトーンが低い気がする。


 俺なんかしたっけ?

 なんも悪いことしてない気がする……。


 「は、はい……」

 「ここで話すのは嫌だから、職員室の前で待ってろ」


 いや、じゃあ『こっちに来い』って言わないでくださいよ……。

 でも本当になにしたっけ?


 怒られるようなこと……。

 マジで思いつかない。






 職員室の前に着いた。

 あんまり人がいない。


 「――よお、ありがとな、こんなところまで」


 俺が来た方向から前崎先生が来る。


 「別に大丈夫ですけど……」

 「今日お前を呼んだのは他でもない、この俺だ」


 いや、知ってますよ。


 「はあ……」

 「それで、本題に入る前に少しだけ話しときたいことがある」


 話しときたいこと?

 なんだろう……。


 「お前、学校で宿泊会をするのを知ってるか?」

 「宿泊会?」

 「生徒が学校に泊まるんだ。知らないか?」

 「初耳です」


 学校に泊まる……。

 できるの?


 「みんな仲良くなろうっていう目標で校長が考えたらしい。5月の後半にやるみたいだ」


 もうちょっとじゃん。

 今4月の中旬くらいだもん。


 「土曜日、普通は4限目まであるけど、その授業を全部なくして、朝から学校で遊ぶんだ。それで飯とか食って、寝て、次の日の朝は少しだけ遊ぶって感じ」

 「なんかすんごいですね」

 「ああ、学校で鬼ごっことか考えてるらしい」


 そんなことしていいんだ。

 楽しそうだけど。


 「楽しそうか?」

 「まぁ、聞いた感じは楽しそうですね」

 「だろ? じゃ、本題に入る」


 前崎先生はそう言って姿勢を正す。

 なんか来そう……。


 「橋本康輝、お前にその実行委員をやってほしい」


 ……は?


 「実行委員だ。企画とか考えるやつ。知ってるか? なんか頭が追いつかないって顔してるけど」

 「いや、実行委員は知ってますよ。なんで俺に……」

 「お前が一番信用できるからだ」


 なんで?

 俺よりもっと信用できる人なんていっぱいいると思うのに……。


 「実行委員は他にもいるから安心しろ」

 「あの、なんで俺が信用できるんですか……?」

 「……やっぱりよくないか、見た目で判断するのは」


 先生?

 見た目?


 俺そんなに変な見た目してる?


 「……ま、任せた。気をつけて帰れよ」


 先生はそう言って職員室に入っていった。


 実家委員か……。

 そういうの、本当はあんまりやりたくないんだよな……。

「おお! 学校に泊まるのか! 楽しそうだな! ……じゃあクイズだ! 『1年生のとき、康輝は何委員?』。これも覚えてるだろー!」

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