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第163話 とても大切な日

「前回のクイズの答えは『バーコード』だ!」

 今日、2月26日はとても大切な日。

 なんと水麗の誕生日。


 そして、今は朝の6時。

 多分今水麗が下で朝飯つくってくれてる。


 あいつの反応が一番楽しみだ。


 『お兄ちゃん! 今日私誕生日!』とか言ってくるのかな……?

 そしてなんで俺はそれを楽しみにしてるんだろう……。


 とにかく、俺は着替えてから下に行く。


 「……あ、お兄ちゃんおはよ」

 「ああ、おはよ」

 「朝ご飯、用意したよ」


 いつも通りの場所に朝飯の焼き魚がある。

 ……ま、まぁ、朝飯は普通だよな。


 「なぁ水麗! なんか今日いいよな!」

 「? なにが」

 「い、いや! なんか……、特別だよな!」

 「……なんもないよ?」


 いや、あなたの誕生日ですけど!


 水麗の誕生日は確かに今日だ!

 うん、絶対そうだ。


 なんで水麗はそれに気づかない!?







 「――っていうわけで! 頼む! 協力してくれ!」


 美月に向かって頭を下げる俺。


 俺は美月に今日の朝のことを全部説明した。


 「お主が頭を下げるなんて珍しいのう。でも、我ができることなんてあんまりないぞ?」

 「なんかさ! 水麗が『今日は本当にいい日だ!』って思うようなことをしたいんだ!」

 「ならば、『康輝を1日自由に使える券』みたいなのをやれば喜ぶと思うぞ?」


 俺を1日自由に使える券……?


 「朝は康輝とイチャイチャ、昼は康輝とデート、夜はベッドだ!」

 「いや、それ意味わかんないんだけど!」

 「冗談だ。それにしても、水麗が喜びそうなものか……」


 美月はあごに人差し指を当てる。

 考えてくれてる……。


 「我なんかより、康輝のほうが水麗のことをよく知ってるのではないか? 一応同じ家ですごしてるわけだし」

 「確かにそうだけど……。でも、女の考えとかはわかんねぇし……」

 「水麗は康輝がくれたものならなんでも喜ぶと思うぞ? 我が水麗だったら喜ぶし。それか、パーティーでもやるか? お主のときみたいに」


 パーティーか……。

 そういうの準備するの苦手なんだよな……。


 「プレゼントはもうあるのか?」

 「あ、ああ、それはもう買ってる……」

 「うーん……。我だけじゃあまり思いつかないな……。大雅たちからもきいてみてはどうだ? 大雅なら今部室にいるぞ? 地下1階にある」

 「わかった、ありがとな」


 俺は美月に礼を言ってから階段に向かった。


 ってか、水麗のやつ、本当に自分の誕生日忘れてるのか……?

 現実でいるんだ、自分の誕生日忘れる人。

「! 今日は水麗の誕生日だったのか! おめでとう! ではクイズだ! 『康輝の誕生日は?』。なんか前に出したことある問題な気がするが、覚えてる者はおらぬだろう、きっと」

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