表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/347

第162話 皆嘉と部室へ

「前回のクイズの答えは『〇』だ!」

 「本当にここにいて大丈夫なのか……?」


 心配そうな顔をしてキョロキョロする皆嘉。


 「ああ、大丈夫大丈夫。どうせ先輩も顧問も来ねぇから」


 俺たちは将棋部の部活にいる。

 しかも俺と皆嘉、二人きり。


 本当は今日部活がない。

 だから先輩も顧問も来ない。


 でも部室の鍵をこっそり持ってきた。


 皆嘉は今日早く家に帰れないみたい。

 俺も早く帰っても暇だから、二人でここで時間潰してる。


 水麗は部活。

 美月はなんか一人で帰った。

 冬乃は店が忙しいみたいで、一人で帰った。

 白斗は知らん、多分独りで帰ってる。


 「それにしても、海波さん、受かったんだってな」

 「ああ、めっちゃ喜んでた」

 「おかげで人気だったな、今日も」

 「大変だった」


 いつも大変そうだけど。


 「……ってか、家に帰ったら海波さんがいるんだよな? もう勉強とかしてないんだろ? 遊ばないのか?」

 「友達と遊びに行ってる。俺より友達のほうが好きだからな」

 「そうなのか?」

 「血のつながってない兄と、自分のことをわってくれる友達、友達のほうがいいだろ?」

 「そうか?」


 俺は天井を見る。

 茶色のしみができてて、結構汚い。


 「見た感じ、お前のこと好きそうだったぞ? それに会ったばっかのときだけど、水麗なんか俺に抱きついてきたんだぞ?」

 「康輝たちが特別なだけだ。普通はあんなんじゃない」

 「もっと自分に自信持てよ……」

 「んなこと言われてもな……。難しいんだよな……」


 その気持ちはわかる。

 『お前はすごいんだから自身持てよ!』とか言われても難しいよな。


 じゃあなんで俺、そう言ったんだろう……。


 「――そういえば、『ルイト』ってお笑い芸人、自殺したんだって」


 皆嘉が言う。


 「ネットとかで結構叩かれて、耐えられなくなって首吊ったらしい」

 「そうなのか?」

 「ああ、らしい」

 「嫌われてんのか? その人」

 「ああ、ボケ役だからすんごいテンションなんだよな。それで『ウザい』とか『うるさい』とか」


 …………。


 「本当、よくないよな」


 皆嘉も天井を見る。


 しばらく俺たちは黙った。

 そして俺が喋った。


 「本当だよ。いいところだけを見て『いい人』とか、悪いところだけを見て『悪い人』とかやめてほしいよな。全然その人のこと理解してねぇのに文句言うなよ」

 「……人間なんてそんなもんだ」

 「自分が苦しくなかったら他人をネタにするしな」

 「…………」

 「ああ、やめだやめだ。ムカつくし、なんかテンション下がるし。別の話しようぜ」


 俺は皆嘉を見る。

 それと同時に皆嘉もちょうど俺を見た。


 やっぱり皆嘉と俺、同じ感じがする。

「我は康輝の考え、嫌いではないぞ? ……あ、あとこの話ででてきた『ルイト』は誰でもないぞ!? 無論作者でもない! ではクイズだ! 『楓野学園の校長の髪型は?』。これは覚えてる者はおらぬだろう!」


追記、今日水曜日でした! そして明日投稿するぶんがなくなりました! 本当に申し訳ありません! 明日の投稿は……、今日投稿したので……。明日は……投稿できません……。本当に申し訳ありません……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ