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第145話 美月の組へ

「前回のクイズの答えは『第45話』だ! ちょうど100話前だな!」

 「海波ちゃん、かわいかったね」


 昼飯食い終わった。

 そのときに水麗が言った。


 「ああ見えて結構ヤバイやつだけどな」


 皆嘉は面倒くさそうに言う。


 確かに、言っちゃいけないけどヤバイやつだった。


 「ねぇねぇ、美月ちゃんと冬乃ちゃんのとこに行きたい」

 「ああ、あいつら来てくれたもんな、俺たちのところ。なんか試されたけど」

 「……マジで行くのか?」


 皆嘉?

 行くの嫌なの?


 そんな空気の中、俺たちは一年二組の教室に向かった。


 そこで、俺はやっと皆嘉の言っていた言葉の意味がわかった。


 二組の前の看板に『子供も入れるキャバクラ』って書いてあった。


 そしてめっちゃ人気。

 しかも並んでるの、ほぼ男子。


 「美月ちゃん……、こういうのやるんだ……」


 キャバクラ……。

 学園祭にこういうの入れていいのか……?


 受験生とか、ちっちゃい子供とかも来るんだぞ?


 「じゃあ並ぼっか」


 水麗が最後尾に行く。

 マジで行くのか……。


 「お兄ちゃんはこういうの得意だよね?」

 「なんでそう思うんだよ」

 「いや、そういうとこ行ってそうじゃん」

 「なんでだよ……」


 『キャバクラ』で思い出した。

 父さん、キャバ嬢の名刺持ってたよな……。


 それを白斗に渡してたな、借り物競走で。


 ってことは、ここに父さんがいてもおかしくないな。







 「次のお客様、どうぞ!」


 前からスーツを着た男子生徒が出てきた。

 やっと俺たちの番か。


 「……あ、すみません、こちら、お一人様ずつの対応となっているんです」


 ……?


 「ですので、それぞれ分かれてのご案内になるんですが……」


 ……マジか。

 一人ずつやるのか。


 結構地獄だな。


 「じや、先康輝行きなよ」


 なんで俺?


 「あ、ではこちらにどうぞ」


 スーツの男子生徒は教室の中に入る。


 なんで俺が『康輝』って知ってんだ?

 まぁ、いいや。


 「いってらっしゃーい」


 水麗に手を振られながら教室の中に入る。

 死ぬほど恥ずかしい。


 教室の中には色々と人がいた。


 机と椅子は片付けられてた。

 そして奥の方では中年のおっさんが、女子生徒の膝の上に頭をおいて横になっている。


 その隣では、この学校の男子生徒がニヤニヤしながら女子生徒と話してる。


 女子生徒のみんな、違う服着てる。

 ワンピースを着てる人もいれば、メイド服着てる人もいる。


 「あ、康輝じゃん」


 前にいる女子生徒が話しかけてくる。


 美月だ。


 こいつは制服みたいだ。


 「やっぱり来てくれたんだ」


 美月は地声で、なんか嬉しそうに言う。

 ……自意識過剰かな?


 「ここで話すのもあれだから、向こうで話そ?」


 美月は教室の奥の方に行く。


 ……なんだ、この気持ち……。

「どうだ? 我の組の出し物は! とてもよいだろう! すごいだろ! ではクイズだ! 『美月は中学時代は何に遭った? ①強盗 ②事故 ③ストーカー』。……わかるよな?」

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