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第132話 テーマ決め?

「前回のクイズの答えは『第6話』だ! 70話だと引っかかったやついるか?」

 「意外とお化け屋敷が多いですねー!」


 委員長が黒板に書かれた文字を見て言う。


 そこには『お化け屋敷』や『謎解き』など書いてある。


 それだけ見てなんで『意外とお化け屋敷が多い』ってわかるんだよ。

 超能力か?


 「というわけで、多数決の結果で『お化け屋敷』にしましょう!」


 いや、どこが多数決だよ。

 絶対委員長がお化け屋敷やりたいだけだろ。


 「どんなテーマにしますか?」


 委員長が『お化け屋敷』以外の黒板に書かれた文字を消す。

 なんて自分勝手な……。


 てか『テーマ』ってなんだよ。

 お化け屋敷はお化け屋敷だろ。


 「お! 橋本さん! 『テーマってどういうこと?』という顔してますね!」


 よくわかったな。


 「え、いや、思ってないですけど」


 俺の代わりに水麗が答える。

 確かに俺の名字は『橋本』、水麗の名字も『橋本』。


 「あ、橋本さん、アナタに言ってません」

 「え? いや、私橋本……」

 「橋本さん、私は橋本さんに言っているのです。なぜ橋本さんに言ったことを、橋本さんが答えるんですか?」


 いや、ややこしい!

 ってか委員長も『康輝』とか『水麗』って言えよ。


 俺と水麗が兄妹ってこと知ってんだろ。


 「もういいです。頭の悪い人に言ってもわかりませんか」


 委員長は大げさにため息をつく。

 この発言……水麗怒るんじゃないか……?


 「私が『頭悪い』なら、大雅は『とても頭悪い』になるよ?」


 確かに。


 でも怒らないんだ、水麗。

 えらい。


 「はぁ? 『とても頭悪い』のは冬乃だし!」


 大雅は大声で言う。

 この場にいない人を悪く言うな。


 「はいはい、頭悪い人は騒いどいてください」


 委員長……性格悪……。


 「じゃあ一つ質問する」


 白斗が少し大きい声で言う。

 しかも本を読みながら。


 「そう言ってる君は、頭がいいのか?」

 「はい、いいですよ」


 うわ、自分で言うんだ。

 別にいいけど。


 「ふぅーん……。なんか問題出して」


 白斗のやつ、勝負する気か……。


 「じゃあ出しますよ? 『民主主義』を英語で言ってください」

 「デモクラシー」


 さすが白斗。

 即答。


 『大正デモクラシー』の『デモクラシー』だよね?


 「次は僕ですね。ピーマンとナスに含まれていて、哺乳類では人間しか身体に取り入れることができない物質は? 栄養素と言ってもいいな」


 ……なんかこれ、今年やった気がする。

 いつだっけ?


 美月に言われた気がする……。


 答えは『アルカロイド』だよな?


 「…………」


 黙り込む委員長。

 答えられないんだ、あんなに言ってたのに。


 ダサ。


 「答えは『アルカロイド』だ。この程度か」


 白斗は小説を閉じ、委員長の目を見る。

 沈黙が教室を包む。


 ……なんだよ、この気まずい空気。

「題名が『テーマ決め』なのにテーマは決まっておらぬではないか! ……いや、『?』があるか……。ただ白斗と委員長がクイズ出し合っただけだ。そういえば我が康輝に出した問題が出たな。ではクイズだ! 『第100話でナンパされたのは誰?』。覚えているか?」

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