4 変化
色々変化のある季節ですね。お互い良い変化を歩みましょう。
休日が終わって王宮へ行くと、ワインドが出迎えてくれた。
その顔はどこか気まずそうだ。
「この間はありがとうな! 今日はシルリヤ様から言伝を預かっていてな……急に忙しくなり顔を見せる暇もないらしい。なのでしばらく風送りを任せたいそうだ」
雷の国から帰ってきたばかりなのに。
ぼくが付き人になってからそこまで忙しくなるなんて初めてだ。
というより、付き人なんだしもっと手伝えることとかないのかな?!
「いや、風送りだけで充分助かってるみたいだ。いつもシルリヤ様を支えてくれてありがとうな……シルリヤ様も落ち着いたらまた顔を見せてくれるさ」
申し訳なさそうな顔でぼくを励ましてくれるワインドに、これ以上なにも言えず、ぼくは今できる仕事に集中することに決めた。
って言っても、まさか1ヶ月も会えないとは思ってなかったんだけど!
ワインドやラップ、ウィンちゃんとは会えるのに、シルだけは一向に顔を見せることはない。
彼らは今までと変わらず、特に忙しそうな素振りはない。
王だけ忙しいことなんてありえるんだろうか?
もしかして、ぼくのことが嫌になったとか……?
ああ、自分で考えておいて悲しくなる。
「お主……泣いておるのか?」
気がついたら目の前にウィンちゃんが立っていて、涙が止まらないぼくの頭を優しく撫でてくれた。
「まったく! シルリヤは甲斐性なしじゃ!」
風送りの部屋には椅子がないので、床に2人で並んで座った。
……風様を地べたに座らすなんて、ラップに見られたら怒られちゃうかな。
「気にせんでよいぞ。わしにとって床も椅子も同じ物質じゃからな」
にかっと元気よく歯を見せて笑うウィンちゃんは年相応の幼子に見える。
リヒトもそうだったけど、他の国の例えば火とか水もみんな幼い姿を好むのだろうか?
「我々は個性があるようで実際、趣味嗜好は持ち合わせておらん。わしは幼子が一番威圧感がないと思い選んだ。それ以外のこだわりはない」
ある意味美少女には圧があると思うけど、なるほど、そういう理由から選んだりしているのか。
「ちなみに水はばいんばいんのお姉ちゃんじゃよ!」
圧強そう!
「ほほっ、落ち着いてきたようじゃの? じゃあ、ここから少しまじめな話」
優しく微笑んでいたウィンちゃんの大きな瞳に、戸惑った表情のぼくが映りこんだ。
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