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第一話 伝説の一巡目
俺の名前は邨山竜太。二十歳で大学生だった。何事にもやる気がなく、無気力な俺が唯一ハマっていた趣味が麻雀だった。
講義がない日は地元の雀荘に通い、麻雀に明け暮れていた。
そんなある日、横浜にある大学にいつもの通学路を歩いていたら、一台のトラックが突っ込んできて呆気なく人生が終わった。
目を開けた瞬間、俺が居たのは天国でも地獄でもなく、雀荘だった。気持ち悪い地球外生命体が囲んでいる雀卓で、訳もわからず混乱していたが、とりあえず俺は手牌を自分の前に積んでいった。すると、字一色、四暗刻単騎、大三元のの役満が、一巡目の手牌で聴牌していたのだ!
和了牌は「南」で単騎待ち。すでに手牌では大三元が完成している状態である。そして、親番は自分であった。自分は恐る恐るツモ山に手を伸ばし、手に取るとそれは何と和了牌である「南」であった。ここから、異世界での俺の麻雀伝説が幕を開ける!