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森の醜女にご用心  作者: さや@異種カプ推進党


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2/15

2 話す



 小屋に戻って数時間。

 目覚める気配のない少年の服をひん剥いて、汲みたての綺麗な水で全身の汚れを落とし、大小の傷に薬を塗り込んで清潔な布を当てるなど、応急的な治療を施した。

 全てを終えると、乳母の形見入れから寝間着になりそうな衣装を見繕い着せて、粗末だがサイズだけは大きな私のベッドへと寝かせてやる。

 いかにも女物な服で申し訳ないが、私のソレではサイズが大きすぎるし、そもそも普通の人間用の形をしていないからね。


 にしても、意識のないままで事が済んだのは、お互いにとって幸いだった。

 思春期の男の子のことであるし、作業の途中で目覚めていたら、心にどんなショックを負っていたか分からない。

 気が付いたら醜い化け物に凌辱されていたなんて、例え後々勘違いだと判明しても、トラウマと刻まれていた可能性は高い。

 まぁ、私自身も十七歳とキャピルンなお年頃の女の子ではあるけれど、そっちはあまり問題にはならないかな。

 未熟な少年の裸を見た程度じゃあ、何の感情も湧かないし。

 前世の享年は確か三十半ばぐらいだった上、カマトトぶるような清らかな生き方もしていなかったのでね。


 しかし、思った以上に長く寝ているもので、せっかく作った胃に優しい細切れ野菜とひき肉のスープもすっかり冷めきってしまった。

 つい最近、時間と手間をかけて完成させたばかりのコンソメもどきを使って調理したので、味にはかなり自信がある。

 これなら、いかにもな服を着用していた貴族のご子息様らしき美少年の口にも合うはずだ。

 さすがに食材の差もあり前世ほどの深い味わいは出せていないけれど、この蒸気機関すらない世界を基準にすれば相当の美味であると推測される。

 というか、自分的にかなり贅を凝らした一品なので、下手にケチをつけられたらキレちゃうかもしれないですね、ガチで。

 必要な材料を集めるところからして、もう苦労しっぱなしなんだよ、こっちは。


 そもそもスープより先に水ぐらい摂取して欲しいところなんだけど。

 逃げながらだと、まともに飲み食い出来てなかっただろうし、脱水が懸念される。

 ただ、救助のプロってわけでもないから、意識のないところに無理に飲ませようとして間違って溺死させても悪いとか躊躇しちゃって、唇を湿らせるぐらいしか出来てないんだよね。

 まぁ、このまま天に召されたからって、私が困ることなんか一ミリもないんだけど。

 むしろ、余計な世話を焼かずに済んで楽になりすらするだろう。

 けど、やっぱ、気持ち的にね。

 助かってもらった方が、こう、良心とか人並みにあるしさ。

 未成年は守られるべき存在って、前世からの魂に刻まれてるし。

 悪い奴なら改めて処分するハメになるけど、ソレはソレ。


 その内、黙って見守るのにも飽きて、私は小屋裏の石場で桶に張ったぬるま湯に浸しておいた少年の服を洗い始めた。

 生地が繊細なので、傷付けないよう力加減をしないといけないのが面倒なところだ。

 すでにあちこち裂けてはいるが、だからといって、乱暴に扱っていい理由にはならないだろう。

 彼が彼であることを証明するために、この服が必要となる場面だって出てくるかもしれないし。

 そうじゃなくても、何か思い入れがあって大事にしてる品かもしれない。

 ボロかったから勝手に処分なんて、事情を知らない赤の他人が一番やっちゃいけないことだ。


「うぉううぉー、えびばでわずかんっふーふぁいってぃーん♪」


 単調作業に厭きてしまわないように小声で適当な歌を口ずさみながら、細々と指先を動かす。

 うーん、血がぁ、血が落ちねぇんだよぉぉぉ。

 比較的新しい汚れはパッと見じゃ分からないレベルまで綺麗になったけど、すでにすっかり染み込んでいる部分まではどうにもならない。

 こんな時は前世の特化溶剤が恋しくなるな。

 とはいえ、ないものは仕方がない……潔く諦めるか。

 桶から服を引き上げて、上から順番に生地を手で握って大まかに水分を落としていく。

 乾くまで多少時間がかかるかもしれないが、横着に雑巾絞りなんかしたら破れそうで怖いからね。

 洗濯バサミなる便利なものは存在しないから、手製の物干し竿に直に袖を通して外れないように掛ける。


「はぁ、たけやぁーーあーーさぁおだけっ♪」


 別に竹製でも何でもないけどなっ。


 っと、ここに来てタイミングよく少年が目覚めたようだ。

 小屋の中から物音が聞こえる。

 ベッドサイドに置いてた水には気付いて貰えただろうか。

 あ、でも、貴族なら毒入りを警戒して無視されるかも。

 おー起きたかーとか言いながらドヤドヤ入っていってもいいけど、怖がって逃げ惑われると傷が開いて治療した意味ぃぃってなりそうで怖いなー、どうしようかなー。

 などと考えなつつ、裏手から正面入り口側へ回り込む。

 自分の家だけど、ちょっとまずは外からノックとかしてみるか。

 正式なヤツだと三回がいいんだっけ、あっそれコンコンコンっと。


「誰だっ!」


 うわ、声からして偉そう。

 ビューティフル美少年ボーイときたら、素で上からな態度かましてきたよ。

 ここはお姉さんの家で、暫定、私は君の恩人なのだけれどもね。

 はは、押し付けがましいやな。

 分かってる分かってる、アイノウ、だ。

 図々しく感謝を求めるような真似はしないさ。


「あー、私はこの粗末な小屋に事情があり隠れ住んでいる者です。

 暴漢に襲われていた貴方を偶々お見かけして……前途ある若者が凌辱される様を放っておくにも憚られ、介入させていただいた次第。

 一先ずの害意がないことは、気を失っていた貴方がこうして無事であることからご理解いただけるかと」


 うん、自分で言ってて空々しいな。

 声だけは普通に若い女のソレなのが余計に嘘くささを増長させてる。

 普通の女性なら土台無理なことのオンパレードだからね。


「……確かに、怪我の治療もされていたし、今すぐ僕をどうこうしようという気は、貴女にはないのかもしれない。

 だが、僕が誰かを知っていて、体よく利用しようとしている可能性もある。

 容易に懐柔できると考えているのなら、認識を改めていただこう」


 うーん、思ったよりは冷静って感じ?

 若い子が知らない場所で目覚めてパニックになってないだけマシって意味で。


「私は貴方がどこの誰かも知らないですし、利用しようとて可能な立場の者ではありませんよ」

「信じられないな。

 そもそも、なぜ、小屋の主であるというのなら扉を開けて入って来ない?

 僕に顔を見られて困る理由が何かあるのか?」


 はい、疑心マックス。

 素直に口に出しちゃうところが青いねー。

 彼の状況を推測すれば、そうなる気持ちも分からないでもないけどさ。

 でも、正直、意味のない問答ダラダラ繰り返すのも面倒臭いんだわ。

 いいやもう、ブッこんじゃえ。

 人間世界の常識なんか、森暮らしの私は知ったこっちゃありませーんってことで。


「いえ、別に私は気にしないんですけどね、姿を見せるぐらい。

 ただ、心構えもないところにソレをして、貴方が驚いて暴れ出しでもしたら、せっかく貴重な薬草を使って治療してあげたことが無駄になっちゃうじゃあないですか」

「……は?」

「端的に言っちゃうと、私、すっっっごい不細工なんです」

「はぁ?」


 まぁ、そういう反応になるよね。

 分かる。


「いや、今の表現は正しくないですね。

 人間とは思えないくらい、醜く歪んだ姿に産まれた奇形児なんですよ。

 それこそ、人の世で暮らそうと思ったら、見世物小屋で石を投げられるぐらいしか当てがないってぐらいにね。

 だから、いきなり私を直視してしまったら、貴方のような如何にも育ちの良さそうな御方は、勝手に人を怪物扱いして怖がって暴れる可能性が高いと踏んだんです」

「っおい、僕を馬鹿にするのも大概に……」

「あーあー! 信じてませんね!

 じゃあ、分かりました。こうしましょう。

 私、これからこの扉をほんの少し開けて、その前をゆっくり横切ります。

 なので、貴方は自身の狭い常識に凝り固まった頭をよっく解しながら、目ぇかっぽじって御覧になってください。

 はい、行きますよ」


 乱暴に宣言を終えると、相手の反応を待たず取っ手に指を置き、手前に十センチほど引いて開ける。

 扉に隠れるように身を張り付けていたので、まだ少年には姿を見られていない。

 聞こえてきた声からして、彼はおそらく入り口から少し離れた位置に立っているだろう。

 近すぎず遠すぎずで、観察するには悪くない。


「では、通りまーす。

 ちゃーんちゃららっちゃ、ちゃちゃらりーらー♪

 っは、どやさ、どやさ、どやさ」


 BGM付なのは完全に悪ノリな。

 体の向きを縦横と変えつつ、ゆっくり扉の前を往復してやれば、案の定、中からヒュッと息をのむ音が聞こえた。

 ほぉら、ね。世界は君が思っているより広いってことさ。


「……と、いうことで、ご納得いただけました?

 直視をお望みなら、このまますぐにでも入室させていただきますが」

「っ待!? 待て、すまない、僕が悪かった!」


 指先だけが見えるよう扉側面を片手で掴んでギイギイと僅かに前後させながら問うと、少年は慌てた様子で制止の叫びを返してくる。

 へへっ、ビビッてるビビッてる。

 ボクちゃん、チビってんじゃねぇのぉ?


「うんうん、素直で大変よろしい。

 これで、私が隠れ住んでいる理由も、貴方を利用することが不可能である理由も、よっくお分かりになったでしょう?」

「そ、そう、だな」


 覿面に勢いが落ちてるわー。

 さっきから私、かなり偉そうな口を叩いているんだけど、案外、怒られないもんだね。

 心がいっぱいいっぱいで気付いてないだけかな。

 人間相手と私じゃあ、また違った怖さだよね、きっと。

 推理小説の殺人鬼とホラー映画の怪物との差みたいな?


「この体で森の外のゴタゴタに巻き込まれるなんてゾッとしませんので、申し訳ないですけど、傷が治り次第ご出立いただけると助かります」


 醜女(しこめ)、情け容赦なしっ。

 対する御令息の反応は?


「あぁ、互いのためにも、それがいいだろうな」


 うんうん。

 貴方、追われる人。私、隠れてる人ですからねぇ。

 放った男共が戻らなければ、偵察やら次の刺客が送り込まれるのは必至だし。

 長居はよろしくないと思われる。


 ただ、この少年が私の祖国に争いをもたらす存在かどうかだけが心配なんだよなぁ。

 隣国とは何くれと理由(イチャモン)をつけて小競り合いが起こっているような殺伐とした関係だからさ。

 高貴な美少年を同情で我が国に逃がしたとして、それが原因で本格的な戦争勃発なんて冗談にもならないじゃん。

 で、兵士を大量に森に送り込まれたら、さしもの私でも対応できるかは分からないし。

 ゲリラ戦法でチマチマ削るにしたって限度があるわ。

 だからって、保護してくれる味方がいるかも不明な彼の国にそのまま帰すのも忍びないんだよねぇ。

 っかー、参った、参った。


「……その、すまない。

 貴女は善意で僕を助けてくれたというのに、身勝手な想像から高圧的な態度を取ってしまった。

 それに、今も女性である貴女の見目を恐れるような、心無い真似をしている」

「え?」


 えぇーっ?

 うっそー、やだぁー。

 少年ったらメッチャいい子じゃーんっ。

 お姉さんトゥンクしちゃいそう。


「いえ、お気遣いいただけるだけ、有り難い限りです。

 私のような者にあっては、人間と認識されることすら稀ですから」

「それは……」


 うわぁ、何か申し訳なさそうに口ごもっちゃってるよー。

 別に君が妙な罪悪感とか抱く必要、全くないんだけどねぇ。

 これは、ちょっと、お姉さん裏工作とかやってあげたくなっちゃうわぁ。

 具体的には、彼の服を引きちぎってその端切れをガッツリ血に染めた上で、大きくて凶悪な肉食モンスターの牙や爪にこれ見よがしに引っ掛け、人里近くをウロつかせて目撃させるとかー、そういうの。

 マジでやるなら、沢の方に住んでるブラッディベア辺りが適任かな。

 巣穴にそれっぽい骨でも投げ込んでおけば、なお良しだよね。

 ま、もう少しこの僕ちゃんのアレコレを見極めてからじゃないと、さすがに即実行なんて気にはならないけど。

 モンスターにも危険な真似をさせることになるわけだし。


「さぁさ、疑いが晴れたのでしたら、さっそく食事の準備を致しましょうね。

 視界に私が入らないよう奥の寝室に戻って、ベッドサイドの水でも飲みながら待機していてください」

「っえ、あ、わか、分かった。しばし待て」


 パタパタと小さな足音が小屋の中から響く。

 いやー、素直なもんだ。

 見目だけで、ビックリするほど一気に態度が軟化したなぁ。

 別にどれだけ醜かろうと、どこの勢力にも飼われてない理由にはならないってぇのに、甘いねぇ。

 これで助けたのが、もし、老獪な狸親父とかだったらと思うとゾッとしないわ。


「……大丈夫だ、入ってくれ」

「はい。じゃあ、ドア開きまぁす」


 黙っていると動向が把握できずに不安だろうから、マメに声出ししてやろう。


 小屋は円の漢字のような形で三部屋に分かれていて、入ってすぐが一番広いリビングや台所などが一緒くたになった基本的日中活動圏、奥側に四対六ぐらいの割合で区切られた、私の寝室と元は乳母の寝室だった現物置の配置となっていた。

 ちなみに、それぞれの入り口には扉がなく、年季の入ったパッチワークの布きれをかけて目隠ししている。

 あと、トイレは外付けのボットン形式で、風呂は川に水浴びにでも行っとけって感じの乱暴な仕様。

 現代人に優しくなさすぎてマジ泣ける。

 カンフー漫画の修行に使われるような大きな水甕がいくつかあるから、たまにソレに火をかけて無理やり湯に浸かる日もあるよ。

 あ、ついでに火はね、火打石でカチカチっとやってます。

 こんなクソ設備でコンソメ作った私の苦労お分かり?

 つきっきりで薪をくべ鍋を監視し灰汁を取り続けることウン時間。

 万が一が怖くてろくに小用だって足せなかったんだからね。


 目隠し布の隙間から少年の様子を覗いてビビらせるなんて悪趣味な真似もせず、宣言通り、真っすぐ台所に移動して特製スープを温め直す。


「イッツ、ドぉローマぁジック、君のアっビリティっカモン♪」


 私手製の木の食器は全体的にサイズが大きめだから、乳母が大事に使っていた銀製のヤツで出してやるのがいいだろう。

 感傷ってワケじゃないけど、ちゃんと手入れも欠かしていないからピカピカだ。

 テーブルにランチョンマットやカトラリーセット等々、形だけでもとお貴族様仕様の準備を整えたあと、少年に声をかけて私は物置部屋に引っ込んだ。

 乳母の死後しばらくの間は彼女に教えられたマナーも守っていたが、今じゃ鍋から直食いやっちゃう程度には乱れまくってるから、数年ぶりの記憶を引っ張り出すのに少し苦労した。


 間もなく、いかにも恐る恐るといった足音が隣室で響く。

 拾われたばかりの怯えつつも強がる小動物を想像して、小さく笑った。


 おかわり自由と文字を彫った木製プレートとスープ鍋を目立つように置いてみたけれど、給仕経験なんてないだろうし、スープ皿に上手に注げずに無駄に火傷とかしちゃわないだろうか。

 異変に気が付けるよう耳をそばだてながら、大きめのズダ袋を探して壁沿いに並んだ棚の一つを開ける。

 それと同じタイミングで、パッチワークの向こうから食前の祈りが聞こえてきた。

 大陸を広く牛耳る巨大宗教の作法だが、総本山はかなり離れた地にあるので、この辺りでは戒律も信心もまぁまぁ緩い。

 誰も咎めない状況にあって律儀なことだと、私は神々への敬意に欠ける元日本人らしい感想を抱いた。


 ……おっ、少年。

 今、美味いって呟いたかね?

 ほほっ、嬉しいこと言ってくれるじゃないの。


 野生の醜女は地獄耳なのだ。

 ニヤニヤと口元を歪めつつ、見つけた袋の状態をチェックする。

 同じ屋根の下にいる以上、一切顔を合わせずに生活することは難しかろうと思い、コレを被って頭から胸元までスッポリ覆って奇形の激しい顔面と背部分を隠そうとしているのだ。

 とりあえず、サイズは良さそうなので、あとは視界用の穴と腕を通す穴を開ける必要があるか。

 上手くでっきるっかな、でっきるっかな。

 腕部分はわざわざ丸くしなくても、縦にナイフで切り込みを入れるだけで問題ないでしょう。

 少し長めに開けておけば、動きも阻害しないんじゃないかな。

 ピッピッピーっと。うん、よし。

 目用の穴が二つだけってのは、視野も狭まるし相手からも見えちゃうから、作業が面倒だけど小さいのを広範囲にいくつもっていう特撮ヒーロー仮面系スタイルにしよう。

 よし、この細い釘でいいか。


 せーのっ。

 おらおらおらおらおらおらおらおら!

 ほあーーーたたたたたたたっあちゃあーーーーーーッ!


 ってことで、早々に完成。

 さっそく、食後の祈りをしている少年にお披露してみようかなー。

 果たして、ご令息の反応やいかにっ。





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