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花と光の誓いの魔法  作者: 咲矢結舞
第1章
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第5話 再会してしまった……

今思えば、彼との出会いは最悪だったが、私にとって有意義だったかもしれない。だって、それから誰とお見合いしたって、あそこまで子供っぽい人はいなかったのだから。落ち着いてお見合いに挑めた。なにより、父もお見合いを予定していたものより減らしてくれた。私が嫌な思いをしたと思ったのだろう。


「お父様、今夜のお見合いなんですが……」

「リノア……すまない。今日は、その……」


え?私、お見合いの予定聞いただけだよね?


「えっと、どうかされたのですか?」

「今日はお見合いではないんだ。」

「そうなのですか?」


なんだ、ラッキー。でも、それならなんでこんなきちんとした格好させられたんだろ?


「旦那様、マルクネス様たちがいらっしゃいました。」

「分かった。応接間にお通ししてくれ……リノア、分かってもらえたかな?」


マルクネス……嫌な予感がするぞ。


「シルトリス様がいらっしゃったのですか?」

「ああ、彼の父上__シュビゼットと仕事の話があってな。その間、シルトリスのお相手をしていてくれないか?」

「い、嫌です!!」


あんな生意気なヤツと2人でとか無理。そもそも、あっちだって、私のこと嫌なはず。


「そう言わずに……」

「どうしても嫌です。」

「リノア……確かに、あの時の彼の態度はいいものとは言えない。だが、私は彼が勉強熱心だということも知ってるんだ。そう悪い子じゃないぞ。」


そういえば、博物館に通ってるんだよね?


「シルトリス様は、博物館で何を勉強なさってるのですか?」

「本人に聞いてみるといい。さあ、行ってきておくれ。」


……まあ、気になるしね。


「分かりましたわ。」

「くれぐれも、前みたいにケンカにならないようにね?」

「心得ておきます。」








「またお前かよ。」

「お前、ではありません。リノアです。」

「はいはい。」

「はい、は1回ですよ。」

「……」

「はい、は?」

「……はい。」


なんか拗ねてるけど、いいや。


「あの、シルトリス様。シルトリス様は博物館で何の勉強をなさってるのですか?」

「魔力のないヤツには関係ない。」


出た、魔力第一主義。そんなに魔力持ってるのが偉いのかよ。なんて言えるはずもなく、


「そう言わずに、教えてくださいませんか?」

「……ドラゴン。」

「ドラゴン?」

「ドラゴンとか魔物とかの生態とか色々……」


なんだ……子供っぽいやつじゃん。


「お父様から勉強熱心だと伺っていて。素敵ですね、ドラゴン。」

「っ……何も知らないヤツが言うな!!どうせ、ドラゴンとかをカッコイイって思ってんだろ?」


まあ、ドラゴンって言っても、悪い話は聞かないし。この世界ではペットみたいなもので、いっぱいという訳では無いが、見かけたことはある。カッコイイとは思わないけど。


「そのように思ったことはありませんが……悪い感情はありません。」

「ほら、そうだ。俺……やっぱりお前とは仲良くできねえわ。」


そう吐き捨てて、どこかへ行ってしまった。彼、ドラゴン嫌いなのかな?いや、そんなことより、


「だから……お前じゃなくてリノアです!!」

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