第4話 あんたは偉いのか!!
「シルトリス様……?」
「俺は、こんな見合いしたくなかったし、女になんか興味ない。」
いや、見合いまだ始まってないし。女に興味ないとか……まだ9歳でしょ!!ん?私と同い年とは限らないか。
「シルトリス様はおいくつなんですか?」
「は?……話聞いてた?」
「はい。でも、それよりおいくつですか?」
「……9歳だけど。」
よかった、同い年だ。なら、大丈夫だな。
「……失礼を承知で申し上げますが……その生意気な態度はやめていただけますか?」
「っ!?」
「私だって、お見合いしたい訳ではありません。むしろ、したくないです。でも……そんな駄々はこねられませんわ。」
「駄々なんかこねてねえ。」
「いいえ。嫌だからってそんな風にあたって……子どもじゃないですか。」
「子どもに言われたくねえよ。」
子どもって……そっちの方が子どもでしょうが。てか、私(あ、心の声の方ね)と同じぐらい口悪い……
「私が言っているのはその言葉遣いです。もう少し、丁寧な言葉には出来ないのですか?私は仮にもお見合い相手ですよ?」
「ちっ……はいはい、申し訳ございません。」
こいつ……
「もう少し品をよくしてください。」
「いいだろ!!関係ない!!」
「関係ないじゃありません。これから先の人生において大事なことです。」
「お前なんなんだよ!!うぜぇ!!」
「うざい!?そんなこと言っちゃいけません。静かにしていただけませんか、とかにしてください。」
「言われることはいいのかよ!?……変な女。」
すっっごくムカつく……こんな身分じゃなかったら殴ってたわ。
「と、とりあえず、今日はこれぐらいにしておきましょうか?」
「そ、そうですな。シルトリス、帰るぞ。」
あ、父親たちが諦めた。とりあえず、あの子とは絶対にウマが合わない。まあ、もう会うことはないだろうな。こんな別れ方したんだから。