テキトーに中途半端
俺は、何でも本気を出せば出来る、上手く行くといつも思ってた。
だからこそ、いつも俺は中途半端で本気で行動したことなんて無かった。
今だから思う。もっと頑張れば良かったと、そして出来ることならもう一度やり直したいと…
でももう戻れない、だからこれからはなにか頑張ってみよう
______________...
「おーい、今から中間テストの結果を返すぞー!出席番号順に取りに来い」
自分のクラスの担任の西垣先生がそういった。
西垣先生は今年で30になる女性の先生だ。
ジャージが似合いそうな先生で体育会系の雰囲気を醸し出しつつも理系で数学を教えている。
結婚はいつするんだとクラスのみんなは思っているが男の話を聞いたことないし噂も聞かない。
エー ウケトリタクネエヨ 今回私良かったんだよねー
さまざまな感想を皆が漏らすなか俺は窓の外をボーッと見ていた
今日はいい天気だ
多分赤点は無いだろう、まあ赤点を取らない程度に勉強したのだから、良い点も期待できないが
「早瀬、おい早瀬!」
「あ、はい」
ボーッとしすぎて名前を呼ばれてることに気づかなかった
先生からもらったテスト結果にはクラス40人中25位、まあ何とも言えない順位だ
「おー早瀬、どうだった?」
「何とも言えないわ、25位」
「あー、ビミョーだなっ、俺何位だと思う?2位だよ!」
「言うのはえーよ、予想させろよ!
まあ相変わらずすげーね、まじリスペクトだわ」
「絶対思ってないだろ…」
今話してるのは高校の入学式に知り合って以来2年の今まで仲良くやっている「黒尾」だ
俺とは正反対で元気なやつだ
「今日一緒に帰ろ!寄りたいところあんだよ!」
「おう、今日はバイトねーからいいよ」
「よし、忘れんなよ!」
そういうと颯爽と自分の席に戻っていった。
勢いで了承してしまったけどなんかめんどくさくなってきた。
とりあえず残りの授業はだらだらして過ごすか
そう思って机に突っ伏したその時、
バシッ
と背中を叩かれた
「なんで寝てんのよ、起きろ早瀬」
「お前は先生か」
「いえ違うわ、あなたの後ろの席の白藤よ」
「うん、知ってる」
こいつはいつもお節介をしてくる白藤だ。
小学校からの付き合いで
顔はそこそこ可愛いが俺は好みじゃない。
「もう寝るから、10分前になったら起こせ」
「わかった!ジュース奢りな」
「はいはい」
ようやく寝られる
今日は心地のよい快晴だ、暑すぎず寒すぎず過ごしやすい
これなら思いきり寝られるだろう
家に帰ったらなにしよ
バシッ!
そうだ、部屋の掃除でもす
バシッ!!!
さっきよりも痛い…
「…なに?」
「いやなにじゃねえよ!時間だ!」
「は?」
ふっ、と時計を見る、まだそんな時間じゃない
「起こす時間の10分前だ!」
「それ20分前じゃねえか!」
「わり!」
「もう寝るからな!起こすなよ!」
「おう」
「起こすときは起こせよ!」
「どっちだよ!」
「もういい…寝るわ」
「おいお前らうるせーぞ!まず寝んな!」
先生がそういうと教室はざわつき始めた
「またやってんのかよ!仲良いなあ!」
「うっせえよ黙ってろ江口!」
「お、かばってんのか?愛だねえ」
ニヤニヤしながら江口は言った
ヒューヒュー
周りもそれに乗ってきた
あ、もう黙ってよ…疲れた
ふと後ろの白藤を見ると顔が赤い
「何でおまえはは顔赤くなってんだよ」
というと
「うるさい!」
と言って今度は白藤が机に突っ伏してしまった。
とりあえず江口はキライだ、
そう思った今日の学校だった