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063.

 一月の日曜日。たいていお休みというとルイでお出かけなのだが、今日は珍しく木戸の格好のままで町中に来ている。いちおう男物のコートもあるにはあるのでこの時期のおでかけでも寒くはない。もちろん可愛さの欠片もないのだが。

「待ち合わせには時間はある、か」

 うーんと、頭をひねる。佐伯さんの写真屋がここら辺だったはずだけれど、そこに立ち寄るだけの時間はさすがにない。

 探してみるだけ、と思っていると、ちらりと視界に見慣れた子の姿があった。

 思考を切り替えて待ち合わせ場所にもどる。まだ二十分も前だというのにその子は、待ち合わせ場所にきていたのである。

 まあはたから見てると、ぱっとみすっごいかわいい子である。しかもなんというかギャルっぽさがないというか純真そのものという感じでかわいいので、時折振り返る男の姿もあった。ギャルっぽい子は見るだけにとどまるものだけれど、こういうタイプは声をかけられやすいのは、木戸としてはとてもよくわかっている。

「誰かと待ち合わせしてんの? 暇なら俺らと」

「っ……!?」

 びくっと体を震わせながらその子は、言い返せないで二人を見つめている。

 首をいやいやするように横に振っているのだが、まぁあれはちょっと得策ではないよな。

「待ち合わせじゃないなら、遊ぼうよ」

「遅れてごめん。悪い、おにーさんがた。これ、俺の連れなんだ。病気で声がでなくてさ。期待させちゃったらスマン」

 申し訳ないというと、戸惑った顔をしながらもナンパのにーさんがたは別の人へと標的(タゲ)を変えてくれた。

 すっかり人影がいなくなったころ、彼女はほっと息を吐いて、それでもこの人は誰なんだろうと不思議そうな顔こちらに向けていた。なので忠告混じりに言ってやる。

「声をマスターするまでそういう格好で出歩くのは感心しない。ああ、大いに関心しないよ。出せないなら声出せないふりをして、社会的摩擦を極限までそぎ落とす。これは必須なことだから」

 特に、君みたいな美人さんは危ないんだよ? と笑いかけると、後ろからぽんと肩に手が置かれた感触があった。

「もー! リンちゃんに手を出すとかなにやってんの! おお、よしよし怖かったね、ごめんね」

「まーてー! 集合時間に間に合うようにぎりぎりにこいとかいわんかった、エレンがこの場合、悪いはず!」

 そう。そこにいたのはエレンと、そしてなぜかよーじくんまで一緒についてきていた。

 今日のエレンは木戸と会う時と同じように男の子装備だけれど、ぱっとみ女子といわれてもわからないくらいだ。きっとコートが女物なのがいけないのだろうな。

「スポンサーはボクですからね。馨ちゃんはきちんとリンちゃんを守らなきゃダメなんだから」

「くぅっ。彼氏ができるとこーまで強気になっちゃうか。恋愛怖い。マジ怖い。信じらんない」

 ちらりと、その彼氏のほうに視線を向けると、エレナが口を開く。

「それに馨ちゃんなら許してくれるかなって、思ってたから」

 覗き込むような上目づかいは、半端ない威力である。しかも許してくれるの中には、先ほどのからかい以外に、よーじくんまでがここにいることに対してのこともあるのだろう。

 エレナがいいなら別に、よーじくんにルイの正体がばれたって仕方ない。

「えと……三枝先輩、あの……」

 一人取り残されていたリンちゃんがすがるような目を、向けた。

「ああ、これが今日の講師の木戸馨ちゃん。演劇部もびっくりの超絶両声使い」

 すごいんだよーとエレンがきゅっと抱き着いてくるとそのまま頬ずりしてくる。

「ちょいまった。こっちの時はそれ禁止って何度いったら」

 注意してもまったくエレンは聞く様子がなくじゃれるように頬を摺り寄せてくる。

 ちょっとエレンさんや。君は今の装備でも女子に見えるかもしれないが、こちらは男なのだよ。町中でイチャイチャしてるように見えるじゃないか。男同士と思われたってそれは逆の意味で誤解を招くけれども。

「そして、そこ。メラメラ嫉妬の炎を燃やさないように。俺とエレンはそういう関係じゃないし」

 そこで一呼吸を置いて声を切り替える。

「親友というか、パートナーっていうか、仲間、だから」

「ちょ、ちょっとその声……」

「みんなには内緒だよ?」

 眼鏡をかけた状態での乙女声にどの程度の力があるかは知らないが、にやりと笑ってみせると、うおっとよーじ君があからさまに引いた。

「それと、地声のしゃべり方、俺はこんな感じだからな。エレンと一緒じゃないから」

「まったくもぅ。かわいい子の前だからって照れちゃって」

 いつもよりもぶっきらぼうですよーと言われて、そりゃお前とあってるときはテンションが引きずられるだけだととても言いたい木戸だった。

「かわいい子はナンパをされる危険性を十分に理解しておくべきだと思う。リンちゃん学校でも有名になるくらいなアイドルなんでしょ? だったらそれも考慮するべきだし、エレンも伝えておくべきだったんだよ。ま、俺は都会で待ち合わせするなんて滅多にないから、ナンパのたぐいも全然ないけど」

 ホームはあくまでも銀香町である。あそこには大人しかいないから、ナンパという用事が果たされることがないのである。

 むろん黒縁の眼鏡をかけている間はナンパの声もさすがにかからない。

「それで? カラオケボックスつかうんだっけ?」

「うん。そのつもり」

「青木の阿呆が入ったところを避けてくれたら場所はまかせる」

「あは。鉢合わせは勘弁、ってところかな?」

 エレンが心底おかしそうに笑うものの、四人は結局近場のカラオケへと場所を移すのだった。




 声の出し方に関して言えば、まぁ割とあっさり終わったといえるだろう。予習をしておいてもらったのもあってほぼ最終調整みたいなものだったのだ。

 声帯の疲労度だとか、そういうものは発声をしていって慣れていくしかない。

「あの……今日はありがとうございました。まさかこんなに声がでるようになるって思ってなくて」

「まあ、こっちはピザとか唐揚げとかいろいろごちそうになったし、それで十分」

 あ、と思い直してもう二つ付け加える。

「誰から教わったか、俺の存在自体秘匿してほしいのと、あと、機会があったら写真撮らせて」

 自然に笑えるようになったところを、撮ってみたいからというと、エレンがぷぅと頬を膨らませた。

 けれど、リンちゃんにはエレナのことは内緒なのだろう。ぐっとそこで踏みとどまった。

「はいっ。卒業式になったら是非」

「それまた長い話だけど、確かに俺も来年は受験であんまり動けないしなぁ」

 あー、すごい憂鬱だと数か月後のことを想像してげんなりする。

 さすがに受験期に入ったら、写真撮影だって、減らさないといけないということになるのだろう。

 もちろんそれ以前に、木戸としては進路をどうするかいう段階すら答えが出ていないわけなのだけれど。

「エレンは受験とかってどうすんの?」

 何も考えてなさそうなエレナに話をふる。ちゅーとオレンジジュースを吸っていた彼は、んーといいつつ。

「一応は大学受験は必須かな。経営系の、文系になるのかなぁ。いちおうは父様の跡継ぎをーみたいな話がある、からね」

「じゃあ、よーじくんもそのコースなの?」

「んや。俺は歴史系への興味があるから、そっちだな」

「いくらなんでも、自分の進路をボクに合わせてなんて言えないよ。跡取りってのは嫌だけど、商売が嫌いってわけじゃないんだよ? この前の一件で身に染みてわかった」

 言うまでもないコスROMの件だ。とりあえずはものを売ることの楽しさというものは得られたようなのだ。

 ただ、あれは売れる商品を売れるだけそろえただけの話で、現実はもっと厳しいようにも思うのだけれど。

「でも、次も同じようにいくかは……」

「うん。だからそこらへんのリサーチと仕掛けが商業の基本でしょ? ちょこっとそういうのも楽しいかなって」

 たくましいことで。だとしたら大学生になればまたエレナのコスROMを撮れるのだろうか。

「先輩方は、いつごろ進路を決めたのです?」

 一年年下のリンちゃんは興味深げにこちらの顔を覗き込む。見た目に加えて声もあると、すさまじい破壊力の可愛さだ。普通に女子である。

「あー、俺はまだ進路自体決めてないから、なんとも。写真系、とは思ってるけど専門に行くべきなのか大学行くか。いくにしても専門で芸大系にいくのか、被写体に焦点あてるために文系学部にはいるのか……悩みはおっきいよ。さすがに理学部の物理学ーまではいらないと思うけど」

「えええぇ。馨ちゃん……まともに大学考えてたんだ……」

 エレンがなぜか、驚いたような顔をしていた。確かに今まで進路の話はしたことはなかったけれど、そこまで驚くようなことではないと思うけれど。どんだけ写真のことしか考えてないと思ってるんだろうか。

「いちおう親の願いも組みつつ、だね。ただ知ってのとおり、俺は恋人作るよりも写真撮ってたい人だから」

 そこをベースに考えてはいるんだよ、というと、なるほどという答えが返ってきた。

「やりたいこと、がそういうのに繋がるのはうらやましいかなぁ。私なんて日常を作るだけでいっぱいいっぱいなのに」

 はうぅ。と覚えたての女声を使ってしょぼんとふさぎ込む。けれどぽふんとエレナが頭に手を置いてなでまわした。わしゃわしゃと。

「まだまだ時間があるんだから、悩めばいいんじゃない? 一年間まるまるあるっていうのはおっきいよ? 僕だって今年それを見つけた……っていうか、レールに折り合いをつけたんだもの。一年間いろんなことしてさ、少しでもぴぴっとくること見つければいいんじゃないかな?」

 まだ不安がる段階じゃないんじゃないと、エレンは言う。まるで先輩みたいなものの言い方だ。

 去年のこのこならば絶対に言えないことを言っている。

 まったく、と木戸はやれやれと首を振った。

「あー、一つだけ言っておきますけどね。ぴぴっときて恋人つくってその人に合わせてってのはダメだかんね」

 あえて女声で、注意するようにいう。あえて眼鏡をいったんはずして、ふく仕草までする。

 リンほどのかわいい子ならば、いつかそういうこともあるかもしれない。

 男子校ならばなおさらだろう。だから言っておかないと。

「恋愛感情なんて二、三年で、鎮火しちゃうんだってさ。だからよーじくんが自分の生き様を貫いてくれて、あたしとしてはほっとしていてね?」

 そのまま、流し目で彼の姿を見る。

「ぶーぶー。馨ちゃんそれはだめー。よーじ君は僕のだもん。恋愛感情の賞味期限きれても僕のだもん」

「俺もその……きっと何年たっても」

 少し顔を赤らめながら、ぽそっとつぶやくよーじくんがやたらかわいい。いいなぁ男の子。

「後悔、とかはしないっていえる?」

 真剣な視線を、女友達としてよーじ君に向ける。

 視線がそらされることは全然なくて。いっそすがすがしいくらい強い光を見せつけられて。

「後悔しても、いいですよ」

 その言葉には少しだけ震えた。

 なんだこれ。現実を認識してないとは、さすがに思わない。名門のお坊ちゃま学校に通っているやつらなのだ。

 そして、その答えが、これなのだから。

「まったく。うちのクラスメイトと全然ちがくて紳士なんだから。まいっちゃうよねぇ、ほんと」

「はいっ。よーじ先輩は素敵です。それと三枝先輩も……二人とも憧れちゃいます」

 とろけるような声でリンちゃんがうっとりするように言った。

 同じ発声法を使っていようが、出る声は無論声帯の数だけあるわけで。

 その声は、なんというか、ルイのものよりも十二分に乙女チックでかわいらしいのが、ずもーんとショックである。

「それと馨先輩も。どこからどうみたってお二人とも女友達って感じで、憧れちゃいます。ぶっきらぼうな男モードも素敵ですけど、女の子してる時のほうがずっとずっと素敵です」

 あれー。いやまあ確かに対人での交流が多いのはルイのほうなので女の子スキルが高いのはそうなんだけれども。

「馨さんのそれは筋金入ってるからなぁ。まんま女子っていっても疑わないだろ」

「まったく、よーじくんまで! あたしはこれでも男なんですっ。どうして信じてくれないんですか」

「あははっ。そーやってムキになる演技までかわいいってとこ。エレンにゃわるいけど、俺この前の学園祭の時、エレンうらやましいなぁこんちくしょーって思ってたんだよ」

 まともな男子高校生の反応って思って勘弁してくれやと、あの時よりも親密な視線がこちらに向けられる。

「ええと、学園祭にいらしてたんですか?」

「は? おいリンなにいってんだよ。お前のところにもつれてったんだぞ」

「ふえ? えっ。もしかしてカメラ持ってた……あの方ですか?!」

 がたんと立ち上がってリンはこちらににじり寄ってくる。そしてすぱりと眼鏡を外したのだった。

「ほんとだっ。あのときは女装疑惑を冗談で言ったのに……まさか当たってたなんて」

「ちょっ。眼鏡は顔の一部だから、はがさないように」

 いつもは眼鏡に触られると嫌悪感がでるのだが、もうこのメンバーならば別に素顔をさらしても問題はないので、抗議の熱もそこまでではない。

「素顔のほうが可愛いのにもったいない。あの会場でだって男子の視線を思いっきり集めてたし、カメラの子ってことであのあとも話題には上ったほどだったのに」

「んもう。あたしより馨ちゃんのほう見るなんて許さないよ?」

 ぷぅともう一回エレンが膨れる。そうやって甘える姿はかわいいなと思ってしまう。

「今のエレンなら、あの場でも注目集められただろうけどな?」

「どうかーんでーす。恋する乙女はかわいくなるっていうけど、あたしのほうこそエレンがほんとに男の子なのか不安になるよ」

 心の中で、これじゃ、実は女の子派大勝利じゃないかと、つぶやく。

「まったく。せっかく女装喫茶やってたこっちは形無しじゃないですか」

「あれはあれでネタとしておいしいからいいと思うけどね」

 実際、残念でしたなというオムライスはかなりツボだったのはいうまでもない。

「あ。まともな男子高校生で思い出したけどさ、例のカメラ男子はあのあとどう?」

 クリスマスパーティーのときにあちらの元部長さんにも聞いたけれど、同学年だとさらになにか情報があるかもしれないので尋ねておく。

「写真部とは揉めてるけど、でもやめるって感じではないらしいかな。馨さんとしては、気になるんだ?」

「三人とも、あの子にはあたしの正体は内緒ね?」

 まず最初に、ぴしりと三人には言っておかないといけない。彼がどうなるにせよあまり接点は持ちたくないのだ。

「あらあら。カメラつながりで仲良くなっていい雰囲気なのかと思ったのに」

「んー。確かに悪くはないんだけど、なんだろう、カンっていうか」

「女のカンってやつですね!」

 リンちゃんが絶妙に茶々をいれてくる。

「カメラの機種のこだわりっていうとあれだけど、劣等感なのかな。あたしは別にそういうの感じたことって……まあなくはないけど、顕著すぎちゃって」

「カメラの性能の違いがどうのってやつ?」

「そ。それも言い分としては正しいと思ってるし、カメラの構造をもっているものであれば、それこそピンホールカメラとかだって撮影はできるわけよ。あたしは正直、結果が同じなら素材がなんでもいいって思ってるのね」

 例えば魚をさばくときに使うのが、100円のナイフだろうと高級セラミックナイフであろうと、結果としてさばければいいというのが基本の考えだ。

「女装にしたってさ。素材がよーじ君だろうと、エレンだろうと、完璧に女の子に見えさえすればそれでいいやって考えなの。ただ、そこに積み重ねる技術やら努力やらの量は、やっぱりどうしたって変わってくる。だって、こうやって声の特訓にあたしが呼ばれてるのって、エレンは男の声を女声にする技術がない、どころか必要なかったってことだからね」

 別にせめてるわけじゃ、全然ないよ? ほんとだよ? とおどけて言い聞かせても、少しだけエレンは申し訳なさそうな顔を見せる。

「カメラの場合は、高級機のほうがもちろんレンズとか反応速度とか段違いだったりとかして、狙った絵を撮りやすい。でも中級機でそれをやると手間がかかるだけで、やれないでもない。あたしが使ってる初級機でプロ級の絵が撮れるかっていわれると正直自信はないんだけれど。ま、技術と手間とっていうので、だいぶ今だと値段が変わってきちゃうのが実際なの」

 まあ昔は、センサーなりの差が値段差に今より直結していて顕然とした差もあったのだろうし、高級レンズじゃないと撮れないものというのもあるとは思うけれど。

「それもあって、あんなへっぽこで写真ちゃんと撮るなんてすげぇ、なんていわれちゃうんだけれど……」

「まあ、ルイちゃん腕いいし、気持ちよく撮れるからなぁ。ボクは前つくったやつ、すっごい気に入ってるよ?」

「そう言ってもらえるのはすっごい嬉しいんだけどね。ただ、別に機能性が高いカメラを否定したいわけでもないわけよ」

 高級機のメリットは連射性能の格段のよさだ。コンデジより一眼となるのも機能の多さゆえ。コンデジでできることはもちろんいっぱいあるけれど、用途によって使い分ける必要はでてくる。そしてそのコンデジの中でも値段で機能がかわってくる。

「今使ってるの、連射性能がそこまでよくないからねぇ。シャッターチャンスが若干シビアなんだけど、それが自由になるわけ」

「え、でもそれって、コスプレ写真だとあんまりいらなくない?」

「そうね。もうかっちり舞台を静止画として作っちゃうから。ただ動物撮ったり乗り物撮ったりそういった場合はどうだと思う?」

「鳥の羽ばたきとか、連写できた方がいいってこと?」

「まーシャッタースピードが高い最近のはそれすら平均化しちゃうけど、おおむねそんなところ。機体の性能の違いが! みたいなのは正直、絶対的ではないけどそこそこはあるから、安いカメラですごい写真を撮るやつ、みたいなレッテル貼られるのがすごくいや」

 絶対からまれるし、一方的に暑苦しい視線向けられて、自分の考え通りじゃなかったとかいって罵倒されるんですよきっと。

 そんな未来図を想像して、お近づきにはなりたくないと告げた。

「もちろん今のカメラだって大好き。相棒っていってもいいくらいだしね。風景の写真好きだから十分ではあるし」

 それにいちゃいちゃしてる写真だって撮っちゃいますよぅ、と二人に指先でフレームをつくると、きゃんとエレナがかわいい声を上げた。

 もちろん、撮ったとしても二人の写真はパスワード付きのフォルダにしまい込むしかないのは、お約束である。

 エレンの文化祭の時に話していたあのネタです。まったくもって男子四人でカラオケに行っているはずなのに、かしましいったらありゃしない。

 でも声の講座やるんならカラオケは良い場所であります。


 さて。明日ですが、お正月ネタやります。本当は今日でも良かったのだけれど、書き下ろし二日連続はさすがに無理がすぎます。実は大学に入ってから父方の実家の神社にお正月行くネタは書いて終わってるんですけど、あれとはかぶらないように気をつける予定。(でも、大学編に行き着くまでに何話必要となるのやら……)

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