表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
571/794

541千歳さんの大学訪問4

本日は、最近のオペ事情をさらっと書いてみたよ! え、あんまり需要がないって!?

「さて。あの馬鹿どもが去ったあとで、君が一条千歳さんだね。いづもから話は聞いている。見る限りだと小児からいろいろやっていそうだ。となると、いまさら私から話すこともあまりないだろうけど、ま、主治医以外とも話をしておけってことだろうから、聞きたいことは何でも答えようか」

 いらっしゃい、と千歳を受け入れる姿は、まさしく受容的に話を聞くことの見本のようなものだった。

 先ほどの生徒達を相手にしていたのとは違う笑顔である。


「んじゃ、ここからは俺は部外者として、ひっそりするということで」

 さあ話を続けようと男声に戻して言うと、はぁ!? と二人から不審げな声を向けられた。


「せっかくなのだから、女の子としてこの場で聞いててください。なんか男の人がいるって思うと恥ずかしいし」

 まあ、男声でもそう思えない率は高いですが、どうかお願いしますとまで言われては、拒否する意味合いもないだろう。

 ふっと、意識を少し女子寄りにシフトさせておく。もちろん黒縁からシルバーフレームに交換である。

 一番良いのはルイとして話をきければ、ちーちゃんてきには満点なのだろうけど、足立先生にはルイの存在は内緒なのだからしかたない。

 言っても良いけど、きっと、もっと口の中の粘膜くださいって五月蠅くなりそうだ。


「そして、かおたん。君はやっぱり口の中の粘膜をちょっと綿棒で取らせて欲しいな。DNAを是非とも見せて欲しいところだよ」

 はぁ。シルバーフレーム状態でこの反応である。


 相変わらず天性の感覚を持っていて、ほれぼれとしてしまうね、と褒められた。

 褒めてくれるのは嬉しいけど、DNAを調べさせてと言うのはどうだろうか。


「って、あたしに絡む前に、ちーちゃんの話を聞いて上げてくださいよ」

 ほら、時間もなくなりますから、と言うとやっと彼女は、やれやれしかたないぜと本題の方に入ってくれるようだった。


「いづもさんからも話は聞いてると思いますが、私は現在、性別適合手術を受ける前といった状態です。今年二十歳になりますし、いちおうRLEも問題なく……というかもう六年くらいはこっちですね」

「高校に入った頃はびびりだったけどね」

 中学の頃から、というのはすでに知ってはいるのだけど、中学時代の千歳は高校時代のそれと違って完全に埋没していたわけではなかったそうだ。

 身体治療をしていようが、周りにはある程度の配慮を求めるという意味合いで、トランスさんであることを知ってる人もそれなりにいたのだという。

 

「もう。びびりだって仕方ないじゃないですか。怖いものは怖いんですから」

 あっけらかんとあんな姿で、学校にいったり町中に出たりとか堂々とできる方がおかしいんです、と唇をとがらせながら千歳に抗議されてしまった。

 可愛いので一枚撮っておく。


「あら。木戸くんは高校の頃から女装なの?」

 その話は知らないかも、と足立先生の興味を引いてしまった。

 彼女にはルイ=馨の関係を知られていないので、どうしたものかとふと思考を巡らせる。

 まあでも、女装の件は別に隠すことでもないか。


「いちおう、小学生の頃から姉とかその友達にいろいろ着させられてましてね。それが中学くらいまで続いて……あとは高校に入ってからは自前で」

「……いづもが、あいつはおかしいって言っていたけど、確かに、おかしいわね」

 トランスの人でもないのに、そんな若い頃からとか……と先生が目を見開いていた。


「いやいや、別に姉達のおもちゃになる子はそれなりにいると思いますよ? 小さい頃の女装歴なんて、そんなに珍しいもんじゃないですって」

 ふつーふつー、といってやると、イヤそれは、と二人から思い切り否定された。

 あれ。でも、いなくはなくない? その境遇の人達って。小さい頃の写真を見せられて、あーやめてーていう男子学生さんとかいると思うんだけど。ちなみに小学生のころの白ワンピ姿の写真は手元にあるけど、二人には見せないでおく予定だ。

 あまりにもあれは、ルイの小さな頃の写真、という感じなので。


「それに高校からなら、女装レイヤーさんなんてうだるほどいますし。普通ですよ、そんなの」

「確かに最近、女装レイヤーさんの数は増えてるとは聞くけど……普通かどうかでいえば……」

「木戸先輩のは、レイヤーっていう枠を越えてますから。演じるとかそういう次元じゃなく、簡単になりきるじゃないですか」

 ほぼ二重人格ですよ、二重人格、と千歳が不満げに唇をとがらせている。

 

「ああもう、実際、いるんだから仕方ないでしょう。俺の話よりも今は千歳の件です」

 ほら、と男声に戻して言うと、ああそうだったわね、と足立先生は引いてくれた。

 いちおう本日の主題というものを思い出してくれたらしい。


「そんなわけで、そろそろ私も二十歳を迎えます。いちおう主治医からもこのまま手術を受けるなら、いいよとは言われてはいます」

 けど……と、そこで少し言葉を切る。

「問題は、どこでどう受けるのか。そこで少し悩んでいまして」

 はぁ、ほんとどうすればいいんでしょう、と千歳は悩ましげな声を漏らした。

 ちょっと色っぽかったので一枚それも押さえておく。

 遠慮しないで良いと言われたのでもう、こちらはやりたい放題だ。


「でも、今の治療チームのところでそのまま受ける、ってのが順当じゃないの?」

 何を悩む必要が? という疑問に、ええと……と千歳は困ったような顔を浮かべた。

 千歳はあれで、学会がらみの認定医がいるところで治療を受けている。

 医療チームもあって、精神科と内分泌科はもとより、手術に対応できる形成外科や産婦人科、泌尿器科も連携しているところだ。

 数少ない国内の医療機関としては、十二分なところと言える。


「保険で手術が受けられるって話がでたので……」

「あぁ。それで二の足をふんじゃってる、か」

 そりゃなー、確かに聞いてしまったら迷うよね、と足立先生もあぁーと変な声を漏らした。

 まったくその目がないなら最初から考慮には入れずに他のところでやるだろうけれど、安くやれるという話が出てしまったらそこで迷いは生じてしまうというのは人としては仕方がないことだと思う。


「ちなみに、ご予算は?」

「いちおう、いろいろ協力してもらって百五十万ほど」

「……シフォレ地味に時給いいのかな……」

 ちょっと、額を聞いて驚いた。

 いや、まあ、木戸とて収入自体はそれなりにあるし、さらには週五日でシフトをいれていればそれなりに貯まるものだ、というのは知っている。

 ただ、木戸の場合出て行くお金がそれなりにあるので貯まっていないだけだ。

 カメラ三台とレンズはもちろんのこと、予備バッテリーやらSDカードやらもかかるし、あとは服関連にもそれなりにお金を使っている。

 化粧水は少し安めのものをたっぷり使う派だけど、なにもしないよりは当然お金もかかるのである。

 

「なら、ぎりぎりどっちも選択肢に入るかしらね。S字結腸と反転法とどっちがいいの?」

「……ええと。できればS字結腸のほうで……」

 なぜか、千歳は術式の話をしながらちょっと顔を赤らめていた。

 なにか意味でもあるのだろうか?


「なんか、医療の話をしている感じがしない……」

 おとなしく聞いておこうと思っていたのだけど、どうにも話が医療ではない方向で展開されていて、木戸はつい口を挟んでしまった。

 なんというか、病院というものは行くか行かないか、というよりは必要だから行くところというイメージだったけど、ここまで金銭の話が話題になるというのも木戸からすれば驚きの光景だった。


「んー、別に不思議な話ではないわよ。医療というものは元々お金かかるものだもの。そもそも検査機器とか普通に数千万したりするし、コストのことを考えたら、お金の話は絶対必要なことだし」

 別に慈善事業で医療行為が行われているわけではない、と足立先生はドライな事を言ってのけた。

 でもそれって、治療する側の発想なんじゃないかな。

 

「先進医療だって、お金がある人しか受けられないのが実際だもの。そして現状だとSRSを受ける場合、保険を使うのか使わないのかってのは、メリットデメリットがあるわね」

「そこらへん詳しく!」

 ぐいと前のめりになる千歳の姿をとりあえず一枚。

 真剣な顔も凜々しくて可愛い。


 そして足立先生は、そんなに急がなくてもちゃんと答えるから、と苦笑を浮かべた。

「まずメリットは、国内で保険で受ければ当然出費が少なくてすむわ。高額療養費制度があるから、実際の負担は十万ちょっとで済んでしまう。三割負担って以上に出費は少なくて済んじゃうわけ。場合によっては差額ベッド代とかが発生したりするかもしれないし、入院後にアパートとか借りるならその費用はかかるけど」

 だいたい十日くらい入院して、そのあとはいったん帰宅、その後一週間後くらいに経過観察するから、ウィークリーマンション借りちゃうってのも一つの手段ね、と彼女は言った。

 家から通えるところにあるのならそれは発生しないけれど、という注釈付きだ。

 通常、治療を行っている病院はそんなに多くないので、遠方から通うなんていうのはざらにある業界である。

 ましてや、海外でやる場合はなおさらその距離は伸びる。

海外の場合はホテルでの療養も付くらしいけれど、まあ術後すぐに長距離移動は避けたいなら病院のそばで療養するのが一番だ。


「デメリットは、保険適用の病院が少なすぎること。千歳ちゃんのところはまだ保険適用で動いていないわよね」

「その通りです。なんだか難しいみたいな話をききました」

「じゃあ、転院したとして、保険適用で手術が受けられるか、といえば……混合診療の問題があって、現状はホルモン療法を受けてる子は保険適用できませんです、はい」

 関係者一同、ぐったりしたものです、と足立先生が遠い目をしていた。

 ええと、混合診療ってなんだっけ? 千歳はなんかわかってる風だけど、こちとらわかりませんが。


「ああ、混合診療ってのは、保険の治療と保険外の治療を行っている場合、保険が通る治療も全部自費になるよっていう制度のことね。がんとか一部の先進医療なら話は別だけど、SRSは先進医療じゃないし。そもそも医療として認知されてるのかどうかすら怪しいくらいだからねぇ」

 一部で、熱く携わっている先生もいるんだけどね、と足立先生は補足してくれた。


「ええと、手術そのものは保険が通るようになったけれど、ホルモン療法は保険が使えないから、混合診療になって手術の方も自費になるよっていう理解でいいですか?」

「そういうことね。術後に戸籍を変えてホルモン療法をするのなら、保険が通るのだけど、客観的にGIDの治療のためのホルモン療法は保険は通らないもの。っていうか製薬会社が出してる薬の説明書に記載もないし、国も認めてない」

「なんすか、そのいびつな構造は……」

 原則、GIDの治療というものは、精神療法からホルモン療法を経て手術へ至る物だ。

 ガイドラインの改定があって、ホルモン療法と手術の順番は明示されないようになったけれど、ホルモン補充療法をやらないMTFなどそういるものでもない。

 FTMでは一部、やらない人がいるかも、というくらいなものだ。

 

 MTFのホルモン療法は、若ければ若いほど良いと皆口をそろえて言う。

 なんもやらなくても、技術でなんとかなるのでは? と思ってる木戸としては、そんなもんか? とも思うところはあるのだけど、それでも一般論としては、やらなければ「成長がそのまま恐怖につながる」のだそうだ。

 

 FTMのホルモン療法は、主に生理を止めたいという部分だろうか。二十歳まで待てば保険が使えるというのであれば、こちらはなんとかそれまで我慢するという可能性はありえるとは思う。

 ちなみに、この大学にいるFTMである清水くんは大学に入ってからいろいろ治療を始めたケースである。

 胸のオペも終わらせたし、徐々に男子っぽさは増していっている感じだ。


「やん、しょうがないじゃない。保険適用されるとか誰も思ってなかったんだもん」

「だもんじゃないっすよ。アラフォーの大人女性に、だもんとかいわれてもしかたないですよ」

 なんだろうか。この母親に可愛いこぶられたような感じは。

 え、おまえも三十路過ぎてそんなんじゃって? ……わかりませぬ。未来の事は。


「でも、さすがにこのいびつな状況が続くかっていわれたら、わからないわ。いちおう関係者も頑張ってるところだし、ホルモン療法がなんとかなれば、ちゃんと機能するようになると思う」

 いまも、精神療法は保険適用なのだし、あとはホルモンだけ、ね、と先生は言った。


「その間を待てる人が、その病院にいく、ということですよね」

 やっぱ、だめかぁーと、千歳はひどく疲れた顔をして、ぐでーんと椅子に体重を預けた。

 いちおうは、最初から「そのルートはない」というのは頭にあったらしい。

 ちなみに、待てる人とざっくりいっているが、「元からそこに通っている人」はさらに悩むだろう。

 

 保険が使えるようになるのを待つのか。

 自費で治療をするのか。

 他でやるよりは、心理的なハードルは、ばばんとあがる。


 考えてもみて欲しい。

 自分に必要な……似た状況が難しいけれど、絶対入りたい「私立の高校」があったとする。

 しかし、私立高校無償化の議論中。来年ならば費用は実質ゼロ円、とかいう状態で。

 一浪するか、というような話だ。


「ちなみに、千歳ちゃんが望むS字結腸法は、保険適用のところはなかったような気がするけれど」

 保険の有無ももちろんだけど、術式とか仕上がりのほうが大切っていう話もあるわよ、と足立先生は言った。

 これから一生付き合う身体である。たしかに最大限術式のことは検討したほうがいいだろうし、手術をする病院も選んだ方がいいように思う。


「ま、いづもが、んな話聞いたら、あたしらの時代は引っこ抜いて穴掘るだけで、術式のオファーとか考える余裕もなかったわよ! って言うだろうけどね」

 あのころは、ほんとなぁ。選択肢とかほとんどないわ、しかもほっとんど海外にいっちゃうわ。おまけに海外でやってもころっと戸籍変わるわで、整備もなにもあったもんじゃなかったわね」

 それでよく、今みたいにお店を開けるようになったものよ、と足立先生はすごく優しい顔を浮かべた。

 そこは一枚押さえておく。ちょ、こんなおばちゃん撮ったって、というけど慈愛に満ちていたのだもの。


「あー、いづもさん言ってましたっけね。SRSなんて、不快ないらないものを引きちぎって、どこの未来にもつながらない穴を掘るだけの術式だ、って」

「いづもらしいっちゃらしいけど。いちおう手術の意味は人それぞれよ。ターニングポイントにもなるし、それをもって、女の子になれた、と思える人もいる。木戸くんにはまーったくもって、イメージできないかもしれないけれど、長らく悩まされてた男性器が取れるってのは、それだけで幸せなことだっていうわ」

「それはたしかに、わからないところですね。悩んでませんし」

 それより今は、新しいレンズを買うかを悩んでいるところです、というと、あんたはそうよね、と足立先生にあーあという顔をされた。

 いや、別に病んでないのはいいことだと思うのだけれどね?


「だから、一刻も早く手術をしてしまう、というのも一つの手段だとは思うわよ。今の医療機関でそのまま受けるもよし、あとは術式が合えば海外でっていうのも選択肢に入るし」

「海外……ちょっと怖いです。パスポート作るのもアレだし」

「アテンド会社がついてサポートしてくれるし、昔々にモロッコに行くよりは断然、安心安全よ。日本の当事者の大半は海外だからねぇ」

 国内でやる人は千歳ちゃんみたいに幼少の頃から親の理解を得ていて、長年治療を続けるようなレアケースよ、と足立先生は肩をすくめた。

 ほほう。千歳がレアということは明日華さんもレアということになるだろうか。

 身近にこんなにレアがいっぱいとは、驚きである。


「あとは、お金があるなら保険がどうなるかは考えずにさっさとすませてしまう、というのは一つありだと思うわよ。こういう言い方はあなた方を侮辱しているかもしれないけれど、ちゃんと社会人になれば百五十万くらいなら、貯める気になればたまるわ。一番問題なのは、セクシャルマイノリティであると、仕事につきにくい現実ね」

 今が売り手市場だとしても、やはり就職の時には理解のある企業とない企業で分かれるもの、と足立先生は言った。


「木戸くんだって、女装してカメラマンやります! なんて話になったら就職先も限られるんじゃない?」

「……ええと。それはどうでしょうか?」

 なんとなしに言われた質問に、木戸は大きく目をそらした。

 さすがに、すでに女装こみで写真館で働いていますが、とは言えない。


「やっぱり戸籍まで学生のうちに変えてしまった方がいいんでしょうか?」

「理想をいえば、って話よ。お金がなければしょうがないし、それまでに病院の診断系が終わってないとなんともできない。でも、そうなっていれば新卒で他の子と同じく就職試験を受けられる」

 ま、まったくの無治療ならまた別のルートで在職トランスっていうのも方法にはなるのだけれど、と足立先生は言った。

 仕事についた状態で、その会社と協力しながらトランスをしていくのがその方法だ。

 ただ、その場合は元の性別で採用される必要があるし、今のがっちり女子にしか見えない千歳ではその方法をとるのは現実的ではなかった。


「だから、今かかってる病院で術式の話とかをよく聞いた上で、ここはやだ、と思えば別で受けるというのが一番贅沢な考え方だと思うわ。ま、日本のオペも手技研究会みたいなのを毎年やってて、錬磨はされてきてるとは思うし、あとはその病院でオペを受けた患者さんに話を聞ければ理想的ね。まあ……聞けるかどうかは運次第だけど」

 術後は埋没しちゃうケースもあるし、そのまま続けてその病院の世話になってるかはわからないもの、と足立先生は言った。

 まあ、聞ければなお良し、くらいに思っておけばいいんじゃないだろうか。


「私からはこんなものだけど、質問とかあればどうぞ」

 他に聞きたいことはない? と言われて千歳はうーんと、うなっていた。

 ある程度話は聞けたということだろうか。

 ちなみに、約束の時間はまだ三十分くらいは残っているらしい。

 千歳のために裂いてくれた時間としては破格ではないだろうか、とちょっと思ってしまう。

 それだけいづもさんと彼女の関係が強いということなのだろうか。


「ああ、ちーちゃんからなにもなかったら、私からいいですか?」

「おおう、いいよーかおたん。是非ともいろいろ聞いておくれよ!」

「かおたんいうな……」

 いえい、とかおたん呼びをする彼女にげんなりしながらも、それでも木戸は尋ねることにする。


「足立先生といづもさんの出会いと、あとこの分野に興味を持った理由とかを是非」

 昔から関わってる先生の過去を聞いてみたいなぁーと、ちょっと可愛い声で尋ねてみると。

 これがモテ声というやつか、と足立先生は肩をすくめた。

150万。学生期に貯めるには苦労する額ですが、生活費などを親から支援してもらえるなら二年でなんとかなる金額だと思っています。

社会人になると逆に出るものも多くなるので、貯まるかどうかは本人次第です。

車を買おうと努力するのと同じ感じでしょうか?


そして保険……orz まあ私の考えとしては保険適応がいいんだか悪いんだかってところはあるので悩ましいのですが。O大学でやると180万~200万と表示されてますから150だとちょい足りないんですが、200万貯めるのはちょっと無理だろ……と葛藤した結果です。


次話は、足立先生の昔話です。ええ、需要がないって!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ