表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
279/794

271.

「で。どうしてこうなった……」

 クマさんの隣で、舞台衣装みたいなものを着せられて、ステージの上にぽつーんと立たされながら、そんな台詞が口をついてでた。

 クマさんがぽんぽんと肩を叩いてくるのだけれど、気持ちが静まるなんてことはない。


 目の前には小さなお子さまたちが並びその後ろには保護者なのだろう。三十路すぎくらいの女性達の姿が見える。一部お父さんみたいな人もいるだろうか。

 そして、前列の方に一部、明らかに小さな子の保護者ではないだろうと思われる大きなお友だちの姿も何人か見受けられた。


 イベント会場について挨拶と謝罪をしつつ、あいなさんが佐伯写真館の人間として軽い打ち合わせをしたあとのことだ。

 先方のほうもなにやらバタバタしてるようで、なぜかすみません無理ですなんて声が上がっていて不穏な空気を出している。


「なにかあったんですか?」

「え、ええ。今日ステージにたってくれるミリさんが急な病気とかで、病院に行っているみたいで。時間をずらすにしても開場の時間は決まってるし、クマにしゃべらせるのは番組的にも制作者さん的にもきっとNGでしょうし」


 木村のクマさんは、残念ながらしゃべらない設定だ。いちおう今回だけとこちらから話を通せば木村自体は、いいといってくれるだろけど、番組的にはイメージが変わるとダメといわれるような気がする。もうあいつ一人のクマさんではないのだ。

 そんなわけで、クマさんが身ぶり手振りをしつつ、それをおねーさんが見ながら解説をするというようなスタイルでテレビをやっているわけなのだけど、そのおねーさんがこれないのだという。

 

「えっと、じゃあ撮影会だけっていうのは?」

「……もともとこのお店の売り上げアップのためのイベントなんです。ステージをやらないと契約違反といわれて違約金が発生するようになってしまいます」

 背後では何人かのスタッフさんがリストを片手に片っ端から電話をかけている。代理を見つけようということなのだろう。こっちの三木野さんはだめなら速攻で連絡をするので代理もたてやすいけど、芸能人さんとなると大変そうだ。


 それからどれくらいたっただろうか。あと開始十分といったところで、スタッフさんたちが、もーだめだーと諦めの声をあげ始めた。

 移動時間などを考えると、もはや万策つきたといった感じなのである。

「うう。さすがにミリちゃんくらいのサイズの子ってそうそういないし、そんな細い子なんて……あれ?」

「……あの。そんなに見ないでくれますか」

 現場の指揮をとっている人がルイの腰回りをじぃと見つめてきた。

「き、君スリーサイズは!? いや。いい。とりあえず衣装きてみてくれ」

「は?」

 こちらの抗議はとりあえず無視してくれて、全力で彼はこちらの腕をひっぱった。あんまりおいたをするとまたルイさん男性恐怖症になってしまうよ。


「ほらっ。君ならきっとはいるだろ」

「いいえ。衣装がきれるかどうかではなく、進行をやれってことなのですよねっ。そっちを考えてください」

 緊急事態なのはわかります。

 んで、ルイさんはそこらのモデル並みに細いです。きっととりだした緑の妖精っぽい服も着れるでしょう。

 でも。だからといって舞台に立てるかといえばノーです。

 んなもんできるかーい。


「大丈夫。クマなあいつと話をするために必要な絵本に台本仕込んであるから」

 あの絵本ってカンペなんだっ。

 ずーっと妖精がクマと話すための設定だと思ってたんだけど。

「ミリちゃん、難しい言葉とかちょっとあれでね。それでじゃあー異種族と話すために必要な絵本ってことにしてその中にいろいろ書いちゃえばいいんじゃないみたいな話になって」

 うわぁ、なかなかにすごいものである。崎ちゃんなら、はんっ、台本覚えない女優とかどうなの? とか普通に言いそうだ。

 でも、そんな人でもしっかりファンがつくのだからなにかしらの魅力があるのだろう。

 そんなことを思いつつ、半ば無理矢理のように衣装を着させられて舞台にたたされたというわけだ。


 さて、妖精とクマという設定といったわけだけれど、なんていうか、エルフっぽいとでも言えばいいだろうか。緑ベースの服なんだけど露出が結構はげしかったりして、けっこーはずかしい。見てるだけならそうでもないんだけど、実際はいてみると頼りない感じがたまらなかった。こんなに太ももむき出していいんだろうか。仮にも地方とはいえ教育番組なのに。


 けれども目の前にはキラキラした目の子供たちがいる。

 ふふふ。こーなったらもう自棄です。

 一度舞台でやらかした経験をいかしてやろうではないですか。


「はーい、みんなー、今日はクマさんに会いに来てくれてありがとー。実はミリおねーさんが、風邪をひいてしまって、今日は代わりにルイおねーさんがみんなと一緒にクマさんとお話しまーす」

 滑り出しの台詞は順調に喉をついてでてきた。


 実は、例のクマがでているということもあって、木戸もこの番組の視聴者だったりする。毎日見ているわけではないけれど、時々、時間が会えばチャンネルをあわせるのだ。

 そんなわけでミリおねーさんの真似だって見よう見まねでできはする。でも本日のネタができるかというとそれは別の話だと思って反対していたのだ。


 教育番組ということもあって、クマさんと一緒なこれは、愛を求めてやってきたクマさんが、まずは言葉の意味を覚えるというシナリオになっていて、同音異義語を扱って小芝居をやるのが基本。

 しゃべれないクマさんが、最終回では言葉を覚えて話せるようになるというのが製作の意図なのだという。

 そのサポートをするのが妖精のおねーさんというわけで。


「ふむふむ。今日はみんなに会えて嬉しいってクマさんも言ってるよー」

 クマさんがもふもふとこちらになにかを伝えてくるしぐさをするので、翻訳の絵本を使ってみんなにその言葉を伝える。

 小さいお友だちが、くまさーんと歓声をあげた。

 うんうん。木村のクマさんは本当に愛されているなぁ。


 それからお客さんたちへの挨拶がつづいていき、本日のお題がスタートする。

「えっ。アメが待ち遠しい? 急にどうしちゃったの?」

「飴ー僕もほしー」

 客席からそんな声が上がる。

 その声に合わせて、クマさんはごそごそそのキグルミの中からひとつの飴をとりだして、その男の子にプレゼント。

 どうでもいいけど、小さい子にあげるのにどうして黒飴なのだろうかと思ってしまう。まあ甘くておいしいけど昭和の味っていう感じがする。まさにおばちゃんなノリである。


「ありがとー。でもクマさん。飴もってるのに、なんでアメが待ち遠しいの?」

 質問を受けたクマさんはふるふると首を横に降って、こちらにこそこそ言葉を伝えてくるふりをする。

 普段は鳥とかが登場してコメントをつけてくれるのだけど、今回はお客がその役をやってくれるようだった。


「クマさんは、森がからからになっちゃってるのを見て、雨はまだかなって思ってたみたい」

「あー雨だったかー。クマさん。今日ははれてるけど、ちゃんと雨が降るといいね」


 そんなやりとりをしながら同音異義語のお勉強タイム。他にもいくつかの言葉をだしながら周りの反応をみつつ司会をやりこなしていく。一部、大きなお友達から、おっ、おおおっ、という歓声があがったけど、聞かなかったことにしたい。

 まだまだクマさんが言葉を覚えるには時間がかかるようです、というナレーションを最後にとりあえずイベントは終わった。


 そして10分のクールタイムをはさんで、ようやく撮影会。

 着替えにもどる最中も、いやー、よかったよールイさん。サイコー! なんて現場の仕切りをやってる人にいわれたり、ルイちゃん、ルイちゃん、とあいなさんがにまにま写真を見せてきたりで、かなりゲンナリした。

 でも、これからは撮影タイムである。幼子とクマしゃんという愛らしいツーショットがたんまり撮れる。

 そう思ってカメラのセッティングを始めていると、声がかかった。


「あの、ミリたんの容体は大丈夫なのでござる?」

 ござる? と聞いて視線を向けたけれど、特別長谷川先生がいるわけではなかった。

 でも、いわゆるアイドルオタクという感じな青年が、汗をかきながら心配そうな視線をこちらに向けてきていた。

 どうやらミリおねーさんのおっかけでこのイベントに来ていたようだ。


「どうも体調不良で病院に行っているということみたいです。それ以上の情報は残念ながら聞いてないのですが……」

「心配にござるな。して、貴殿はどのような方なのでござるか? 売り出し中のアイドルとか……」

「いえ、私はただの通りすがりのカメラマンですよ。今日はこれからのお子様とクマさんの撮影のためだけに来たつもりだったのですが、こんなことになってしまったので」

 なんだか、ミリさん目当てだったのにすみませんと、謝っておく。

 小さいお子さんとしては、おねーさん目当てというよりクマ目当てだろうから、妖精が誰であろうといいだろうと思うけど、この人達は明らかにミリさんのおかっけだものね。


「カメラマンでござるか……はっ。まさかルイさんって、あの、でござる?」

「狂乱さんだ」

 もう一人の男の人が、その名前を口にする。アイドルのおっかけとアニメオタクは共存することもあるけれど、どうやらイベントにきたこともあるらしい。コスプレしてるかどうかは知らないけど。

「狂乱どの? 拙者としては、珠理奈ちゃんの友達のルイさんだと思ったのでござるが」

 ああ、最初にはなしかけてきた方はどうやら、アイドルのほうにどっぷりな人らしい。

「ひたすらコスプレ写真を撮りまくるから、狂乱って言われてるんだ。自分はコスプレしない、が口癖だったはずだけど」

 今日の衣装はよかったです、ともう一人にいわれて、げんなりしてしまった。


「基本的にこちらは撮る側で、舞台には立ちたくないのですけどね、今日だってミリさんの代役を上手くやれたか心配ですし」

「ばっちりでしたぞー。ミリたんほどのぼけぼけオーラはでてないでござるが、これはこれでありでござる」

 妖精もいろいろいたほうがいいでござるからな、とちょっとファットな彼はにんまりと笑顔を浮かべてくれた。


「さて。じゃーそろそろ撮影会スタートです。おにーさん方もくまさんと一緒に写りたいなら是非どうぞ」

「じゃー、せっかくだから写っていくでござる。でも小さい子優先で、一段落したらまた戻ってくるでござるよ」

 本当はルイどのと一緒に写りたいでござるが、それは無理だと思われるし、と彼らはしっかり良識をもっている方々のようだった。

 こういうイベントは子供向けなものだ。そこでの大きなお友達はこのように、お子様優先の姿勢を見せていないといけない。しばらく家電でも見てくるでござるーと、二人は見事にどろんしてくれた。


「さてと。それじゃ撮影に入りましょう。あいなさんは相変わらず見てるだけですか?」

「ええ。子供の対応はルイちゃんにおまかせです」

 隅っこでゆっくりしてると、あいなさんは邪魔にならないように壁際に寄って待ってくれていた。

 せっかくなのだからあいなさんもばんばん撮影してくれればいいのに。

 子供は苦手だというのは本当のようで、少し離れたところで待っているようだった。 

 うーむ。苦手な理由は聞かないでおこう。

 

「では、撮影会をはじめまーす。クマさんと一緒に写真を撮りたいお友達はこっちにきてねー」

 はーいと、小さい子達が列を作った。

 先ほどいた全員がいるわけではなく、どうせ混むからといったん離席している人達もいるので、数はそんなでもない。

 ぽふっと小さな子たちがクマさんにだきついた姿を撮ったり、クマさんの前で抱きかかえられた姿を撮ったり、いくつかのアングルで撮らせていただいた。

 ううん。めっちゃ可愛いではないですか。


 比率的には女の子の方が多いけれど、男の子もわりといて、クマしゃんのふわふわな毛並みを堪能していたりして、どの子も嬉しそうな表情を浮かべていた。そしてそれを見ていた保護者の奥様方も写真のできを見て大喜び。

 うんうん。さすがにスタジオでの撮影をするほどの腕はないけれど、良い瞬間を撮れるだけの技術はございますとも。


 そんな撮影を続けて、にまにましていると、背後から子供達の話し声が聞こえてきた。

 少し年長な子達が、待ってる間に話をしているようだった。

 そしてその中の一人がこちらに話しかけてくる。


「妖精のおねーちゃん。あのくましゃん。女の子なの?」

 幼子の純粋な質問に、うっとなる。

 いかん。これはどう答えるべきだろうか。木村にはいろいろと聞いているのだけど、けっこーひどいこと言ってたからなぁ。

「ええーリボンつけてるから女の子だよー」

「青いリボンのは男だな。りりしいし」

「そんなことないもんっ」

 最近のお子様はなかなかに発展的な価値観をしていらっしゃる。

 青だから男だというのはどうかと思うものの、リボンに関しては男もOKなんだ……と思ってしまう。

 しかも、凜々しいだなんて言葉を知っているあたりがすごいなぁとしみじみ。自分が子供のころはカッケーし、とか言ってる男子ばかりだった気がする。


「男の子か、女の子かは、みんなが思う方でいいって、クマさんの生みの親は言ってたけど」

 木村から聞いていた情報は、え、男か女かは受け手が勝手にきめればいいよ、という適当なものだった。

 そもそも、リボンをつけた男子なんていうのも、世の中にはわんさかいるし、性別不明な生き物が目の前に居るんだから、クマさん=かわいいでいいだろうが、と言われて、妙に納得してしまったことがあったくらいだ。

 まー、さすがに、アレをつけてないから女子だといわれたら反論はできないが、というぐだぐだな話もあるのだけど、それは聞かないふりをしておいた。さすがに世の中のどこを探しても雄のくまぬいぐるみについてないと思いますヨ?


「えー、それじゃ、どっちなのかわからないじゃん。それに男なら一緒に遊べるけど、女と一緒だなんて」

 あー、ちょっと背伸びしたい男の子という感じなのだろうか。

 男同士で遊ぶのが普通、になってきているお年頃なのかもしれない。


「んー、女の子と一緒はいや?」

「いや……じゃないけど。かっこわるいっていうか」

 照れているのだろうか。彼は視線をそらしながら、もごもご言葉を口にした。

 思えば木戸さんはこの手の感覚がまったく育たないお子様だったような気がする。

 男子と遊ぶことを断ったのは、外で遊ぶのが嫌だっただけで、部屋で読書とかひなたぼっことかする友が居たらそれはそれで一緒にいたことだろう。

 もちろんそれが女子であってもなんら変わらない。

 なにをしてくれるかのほうが、性別よりも重要だったのである。


「大人になると、女の子と一緒にいるのがかっけーことになるんだけどな」

 かっこわるいっていう風になるのは、お子様だけだよ、ふふふと言ってあげると、俺もーおとなだもんっ、という元気な返事がきた。

 あはは。可愛いなぁ。


「じゃーどっちでもいいや。妖精のねーちゃん。クマさんの写真とって」

 いちおう迷いが晴れたのか、彼はクマさんの隣に立って撮影の瞬間を待っていた。

 クマの中の人もわかっているのか、積極的に持ち上げたりとかはしない。

 ちょっと、可愛いものに抵抗を感じるくらいの年齢ということなのだろう。ぽふんとふわふわのお手々を頭にのせただけの写真ができあがった。


「ありがとうございます。うちの子、絶対嫌がると思ったんですが」

 データを送りながら、お母様になぜか感謝されてしまった。というか嫌がるなら一緒に写真とか撮らなきゃ良いのにと思ってしまうのはルイさんだけでしょうか。

「小さい頃はあんなにクマさんとかぬいぐるみ大好きだったのに。男の子は大きくなると可愛いものとかきらいになっちゃうんですかね」

「恥ずかしいだけですよ、きっと」

 顔をぷいと背けているものの、頭をなでられて嫌そうな顔はしてはいないし、クマさんとか可愛い物自体はすきなのだと思う。

 データの転送が終わると、その男の子はとてとてとお母さんに手を引かれて歩いていった。


 それから何枚撮っただろうか。

 拘束二時間。後半になってくると、人も減ってくるもので、ときどきレシートを持ってきて撮ってもらうというような人達が出るくらいになった。

「相変わらずな社交性……そのスキルは正直羨ましいわ」

 そんな、手が空いたところで、ずっと様子をみていたあいなさんは、苦笑混じりにこちらにカメラを向けてきた。

 あたしじゃ無理だわーという感じの苦笑である。

 なんでもできると思っていたけど、得意不得意というものはやはりあるらしい。


「まだ、時間は大丈夫ですよね? 私今日、ここでかなり高額商品買ったんです。クマさんと一緒に写真とりたいな」

 ほとんどイベントも終了というところで、はいとレシートを渡すと、おっふ。と店員さんはその金額をみて変な声をあげた。

 いや。まあ、子供向けイベントですし。この額の商品で写る人もいないのでしょうが。

 せっかくカメラを買った領収書なのだし、ここはしっかりと撮ってもらうしかない。


「写真はあいなさん、お願いできます?」

「もちろん。お子さんじゃなければオッケーです」

 さぁ、撮らせるがいいっ、とあいなさんは自前のカメラをすちゃりと装備する。

 そしてこちらはきゅっとクマさんの肩に抱きつきながら、あいなさんに何枚か撮影してもらった。


 ああ、本当にかわいい子だよねぇ。前に会ったときは抱きつかなかったけど、こうやって実際さわってみると、ふわっふわでたまらぬかわいさだ。


「ほんっと、ルイちゃんったらそういうの大好きよね。着ぐるみ系とかぬいぐるみとか」

「かわいいものは全般的に大好きですっ。この子ももう一年にもなるのにまだまだふわふわで、しっかりケアされながら使われてるんだなぁって思うと、感慨深いです」

 そう。この子に最初に会ったのは一年前の卒パの時だ。

 あのときは、あまりのインパクトに驚いたのだけど、それでも普通にこのサイズになっても木村のクマさんはかわいかった。


 クマさんをなでなでする写真を撮ってもらってとりあえずはイベント終了。

 いろいろアクシデントばかりですみませんと言われつつ、報酬をいただく。

「えと、こんなにもらっちゃっていいんですか?」

「妖精役もやってもらったから、これはそっちの報酬ね」

 むしろ、番組で第二の妖精役で出て欲しいくらいだと、指揮をしてたおっちゃんに言われてしまった。

 けれども、テレビにでるとかさすがにルイさんには荷が重いのです。


「おつかれさま。あとで佐伯のカメラマンとしての報酬も計算して渡すね。急な仕事だったけど、しっかりこなせるあたり、ルイちゃんもようやくいっぱしのカメラマンに育ってくれて」

 おねーさんは嬉しいのです、とあいなさんはほっこりした笑顔を浮かべていた。

 こちらも、なんとかやりきった感じで、無事に終わって良かったと思う。

 一時はどうなることかと思っていたけれど。


 さて。そんなわけでお仕事も終わり。手元には予定外の収入があります。

 どうしましょう。これは、いけてしまうのではないでしょうか。

「それじゃ、報酬分で、レンズ買いに行きましょうか」

 単焦点が欲しいなっ、と弾んだ声でいうと、はいはい、レクチャーしますよとあいなさんは苦笑を浮かべたのだった。


気がついたら、あれもこれもになって長くなってしまいました。

推敲あんまりしてないので誤字脱字はあとでもう一回チェックします。


あいなさんの前で撮影デビュー、みたいな感じにしようと思っていたのですが、舞台デビューまでするはめに。。

妖精さんコスはよいものだと思います。

そして幼子との交流は、なんかもう、ルイおねーさんって感じですね!

クマさんをもふれたし、ずもっと埋もれたし、今日のクマの中の人は幸せなんじゃないでしょうか。もちろん珠理奈さんではありません。


さて。そして次話ですが、ゼフィ女の卒業式がついにきます。が、ほとんどノープランなので、ちょっと時間かかるやもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ