05 まどろみよりも深い眠り
相変わらず短い
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狭間とセテラは白い何も無い空間を歩いていた。
平衡感覚がおかしくなりそうだが、2つの存在は問題ないようだ。
しばらくすると、空中に靄のようなものが10ほど渦巻いていた。
セテラ「私の子はあそこににいるのか?」
狭間「そうだ。いくつかは目を覚ましているようだな。手前から行こうか。」
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ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
(きもちいい。もっとねたい。)
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
「・・・、・・・、・・・・・・。」
(あぁ・・・)
「・・・、・・・、・・・・・・?」
(なぁに?)
「・・・・・・!・・・・・。」
(わたし・・・ねむいの・・・・)
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
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白い世界で白い雲のようなふわふわした場所で眠る16才ぐらいの女の子。
二つの星に呼びかけられるものの、深く眠っているのか目を覚まさない。
セテラ「起きないな?」
狭間「まぁ良いか。じゃあ後回しで」
セテラ「環境が眠るのに心地よすぎるんじゃないか?」
狭間「そうかもしれないな。
もしくは、事故にあったんだし、目を覚ましたくないのかもしれない。」
セテラ「そうなるとどうなるんだ」
狭間「ずっと、このままだ。」
セテラ「ずっと、とはどれぐらいだ?」
狭間「ずっと、だ」
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ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
(しずかになった。)
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
(ごめんね、だってきもちいいの)
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
(もっと、このままで)
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
『――――――、 』
ゆら
ゆらり
ゆら、ゆらり
(・・・・・・え?)
いつになったら新しい世界に行けるのか。
いや、まずは主人公が起きないと。