無能な仲間を追放したら、ラスボスになって帰ってきたんだけど!?
「カイル、お前は――クビだ!」
俺は叫んだ。
叫ばざるを得なかった。
なにしろ目の前にいる男は、魔王討伐を目的とした勇者パーティーの一員でありながら、剣を持てば手首を痛め、魔法を使えば杖ごと爆発し、回復薬を飲もうとすれば蓋を開ける前に瓶を落とす男だった。
それだけなら、まだ許せた。
人間には得手不得手がある。
だが、昨日の戦闘で俺たちがオーガの群れに囲まれた際、カイルは震える声でこう叫んだのだ。
「ぼ、ぼくは戦えないんだぁ……!」
そして誰よりも早く逃げた。
しかも方向音痴なので、敵の増援がいる方角へ逃げた。
結果として俺たちはカイルを助けるために、オーガの群れを二つ同時に相手することになった。
「俺たちは遊びで旅をしてるんじゃない。魔王を倒しに行くんだ。このままじゃ、お前だけじゃなくて全員が死ぬ」
「う、うん……」
「だから……ここまでだ」
カイルは泣きそうな顔で俯いた。
聖女リリアも、魔法使いロイも、斧使いのゴルザも何も言わなかった。
冷たいと思うかもしれない。
だが、全員が昨夜のオーガ戦で死にかけていた。
「じゃあ、元気でな。できれば安全な仕事を見つけてくれ」
「あ、うん……」
カイルは自分の荷物をまとめると、何度もこちらを振り返りながら歩いていった。
その背中を見送りながら、俺は少しだけ胸が痛んだ。
ほんの少しだけだ。
あれは必要な判断だった。
そう思うことにした。
***
それから三年後。
俺たちは魔王を倒した。
魔王城の玉座の間で最後の一撃を叩き込み、世界を覆っていた暗雲が晴れていくのを見届けた。
「終わった……」
俺は折れかけた聖剣を杖代わりにして立ち上がった。
リリアはその場に座り込み、ロイは魔力切れで白目を剥き、ゴルザは魔王の柱にもたれて豪快に笑っている。
長い旅だった。
何度も死にかけた。
それでも、ついにやり遂げたのだ。
「帰ろう」
俺がそう告げた瞬間だった。
空が裂けた。
比喩ではない。
魔王城の天井を突き抜け、その遥か上に広がっていた青空が紙を引き裂いたように真っ二つになった。
「……魔王、倒したよな?」
「倒したわよ」
「第二形態とかないよな?」
「死体は今、ゴルザが踏んでるわ」
「俺が踏んでいるぞ!」
「じゃあ、あれはなんだ?」
空の裂け目から、何かが降りてくる。
最初に見えたのは赤いマントだった。
次に、漆黒の鎧。
そして、異常なほど鍛え上げられた両腕。
男は三匹のドラゴンを背負っていた。
正確には、三匹のドラゴンが巨大な玉座と楽器を運び、その中央に男が腕を組んで立っていた。
ドラゴンたちが魔王城へ着地する。
同時に、どこからともなく重々しい演奏が始まった。
ドラゴンの一匹が太鼓を叩いていたのだ。
「よぉ、元パーティーの皆さん」
男が俺たちを見回し、口元を歪めた。
「お元気そうで何よりだ」
聞き覚えのある声。
見覚えのある顔。
いや、見覚えしかない。
「……カイル?」
「久しぶりだな、リーダー」
「どうして胸筋が返事をしてるみたいに動いてるんだ?」
「鍛えたからだ」
「答えになってない」
あのカイルだった。
ポーションを飲む前にこぼしていたカイル。
剣を振ると自分の膝を斬っていたカイル。
スライムに頭から飲み込まれ、俺たちが助けるまで半日泣いていたカイル。
そのカイルが今では、魔王よりも魔王らしい姿で立っている。
カイルが指を鳴らした。
地面が振動し、魔王の玉座の隣から、もう一つの巨大な玉座がせり上がってきた。
背後には横断幕まで掲げられている。
『元・無能 現在・最強』
「自分で用意したのか?」
「この日のためにな」
「ドラゴンたちは?」
「演出担当だ」
三匹のドラゴンが誇らしげに胸を張った。
伝説級の魔物を演出担当として雇うな。
「俺は努力した」
カイルは玉座に腰を下ろし、こちらを睨んだ。
「追放されたあの日から、雨の日も、風の日も、雪の日も、火山が噴火している日も、ひたすら自分を鍛え続けた」
「火山が噴火してる日は休めよ」
「休まなかった。溶岩の中で腕立て伏せをした」
「死ぬだろ」
「最初は死にかけた」
「最初以外は平気だったみたいに言うな」
カイルが立ち上がる。
その動きだけで床に亀裂が走った。
「俺を無能と言ったツケ、まとめて払ってもらうぞ」
「なんでそのやる気を、パーティーにいたときに出さなかったんだよ!!!!」
俺は叫んだ。
三年間、ずっと胸の奥に引っかかっていた疑問だった。
「お前がその半分でも頑張ってたら、俺たちはオーガの群れを二つも相手にしなくて済んだんだぞ!!」
「ふっ……あの頃の俺は、本気の出し方を知らなかったのさ……」
「追放されたら分かるのかよ!」
「分かった!」
「ものすごく迷惑な成長方法だな!」
カイルは腰を落とした。
嫌な予感がした。
「まずは挨拶代わりだ」
「待て、話し合おう」
「喰らえ――無能キック!」
「技名を変えろ!」
蹴りが空気を吹き飛ばした。
俺は聖剣で受け止めたが、衝撃だけで玉座の間を端から端まで飛ばされた。
壁にめり込み、石片と一緒に床へ落ちる。
「これが、本気の無能だ」
「言葉と威力が釣り合ってねえ!」
ゴルザが雄叫びを上げて突撃した。
「肉体勝負ならば、俺の出番だ!」
「ほう」
「我が斧を受けてみろ!」
カイルは斧を右手の親指と人差し指で受け止めた。
次の瞬間、斧が粉になった。
ゴルザは粉になった斧を見つめ、静かに頷いた。
「レベルが違う」
そして床に横たわった。
「諦めるのが早い!」
「心ごと折れた」
ロイが杖を掲げる。
「ならば魔法だ! 炎よ、風よ、我が呼びかけに応じ――」
カイルが腕を払った。
その腕から何か小さなものが飛び、ロイの額に命中する。
ロイは白目を剥いて倒れた。
「何を飛ばした?」
「鍛えすぎて剥がれた筋肉の欠片だ」
「そんなものが剥がれるな!」
リリアが慌てて光魔法を放つ。
だが、カイルの身体についた小さな傷は光が届く前に塞がった。
「私の光魔法より筋肉の再生が速い……?」
「毎朝、傷が治るまで筋肉を説得している」
「筋肉と意思疎通できるの!?」
「できる」
できるらしい。
世界を救った直後だというのに、俺たちは元仲間の筋肉に全滅させられようとしていた。
「カイル」
俺は壁に手をつきながら立ち上がった。
「本当に俺たちを殺すつもりなのか?」
「さあな」
「そこは決めてから来いよ!」
「復讐初心者なんだ。手探りでやっている」
「横断幕と楽団を用意しておいて初心者を名乗るな!」
再びカイルが拳を構える。
そのときだった。
「もうやめて、カイル」
リリアが立ち上がった。
カイルの拳が止まる。
「君は昔から仲間思いだったじゃない」
「……仲間思い?」
「みんなのために料理を作ってくれたこともあったでしょう」
「リリア」
俺は小声で止めようとした。
その話はまずい。
「私、覚えてるよ。バナナの皮入りシチュー」
言ってしまった。
カイルの顔から怒りが消えた。
「……ああ」
「一生懸命作ってくれたよね」
「バナナの皮を切ってるとき、指を怪我したんだ」
「だから誰も食べなかったのよ」
「怪我したから食べなかったのか?」
「皮が入っていたからだ」
俺が訂正すると、カイルの目から一筋の涙が流れた。
「そうか……まずかったか」
「食べ物というより、毒沼だった」
「リーダー、今は黙って!」
せっかく止まりかけたカイルの胸筋が、再び不機嫌そうに動き始める。
筋肉に感情を持たせるな。
「やっぱり許せん!」
「余計なことを言った俺も悪いが、シチューに皮を入れたお前も悪い!」
「《筋肉波動砲》!」
「技の仕組みを説明しろ!」
カイルの全身の筋肉が震えた。
目に見えない衝撃が空間を歪ませ、こちらへ迫ってくる。
俺は覚悟を決めた。
その瞬間、俺たちの前で黒い傘が開いた。
衝撃波が傘に激突し、左右へ弾かれる。
魔王城の壁が消し飛んだ。
「やあ、間に合ったようだね」
傘を持った細身の男が、爽やかな笑みを浮かべていた。
「誰だ?」
俺が尋ねると、男の笑顔が固まった。
「僕だよ」
「だから誰だ?」
「アッシュだ!」
男が声を荒らげる。
「かつて君たちのパーティーで、アイテム管理を担当していたアッシュだよ!」
「……いたか?」
「いた!」
リリアが手を叩く。
「あっ、いつも後ろで荷物を持っていた人!」
「そうだよ!」
「一度、荷物袋と間違えて馬車の屋根に縛られた人!」
「その話は忘れてくれ!」
アッシュはカイルの次に、俺たちのパーティーから姿を消した男だった。
ただし、追放した記憶はない。
「僕は追放された」
「した覚えがないんだが」
「僕を町に置き忘れたまま出発しただろう!」
「事故じゃねえか!」
「三日待った!」
「本当にごめん!」
こちらについては、全面的に俺たちが悪かった。
「影が薄いと言われ続けた僕は決意した。表舞台に立てないなら、世界の裏側を支配してやると」
「それで?」
「裏ボスになった」
アッシュが黒い傘を回転させる。
「暗黒折りたたみ傘ドラゴンの翼膜を加工し、骨組みにはミスリルを使用している。あらゆる物理攻撃を防ぐ究極の防具だ」
「すごいな」
「雨にも強い」
「後半で急に日用品になったな」
「持ち運びに便利だよ」
アッシュはカイルを傘の先端で指した。
「リーダー、僕と手を組まないか?」
「目的は?」
「カイルを止め、僕が主人公になる」
「後半が不安だが、今は頼む」
「交渉成立だ」
だが、カイルは楽しそうに笑っていた。
「面白い。元裏方が俺に挑むか」
「違う。現在は裏ボスだ」
「元無能である俺と、元裏方のお前。どちらが真の主人公にふさわしいか、ここで決めよう」
「待て。俺が一応、勇者なんだが?」
二人とも聞いていなかった。
元仲間たちが勝手に物語の中心を奪い始めている。
「やあやあ諸君! ずいぶん楽しそうではないか!」
さらに聞き覚えのない声が割り込んだ。
白いローブに派手なマントを羽織り、黄金の杖を持った男が、崩れた壁から堂々と入ってくる。
「今度は誰だ?」
「私は偉大なる大賢者ルーベンス!」
「帰ってくれ」
「まだ何もしていない!」
「これ以上、人を増やしたくない」
「安心したまえ。私は役に立つ」
ルーベンスは手を差し出した。
「援護魔法一回につき、金貨一枚だ」
「帰れ!」
「魔法には維持費がかかるのだよ!」
「勇者割引は?」
「ない」
「世界を救った直後だぞ」
「なら報奨金が出るだろう?」
商売人としては正しい。
今この場に来る判断だけが間違っている。
「金なら僕が払おう」
アッシュが懐から金貨袋を取り出した。
「裏の仕事は儲かるんだ」
「裏方だった頃より生き生きしてるな」
ルーベンスは金貨を受け取ると、カイルを観察した。
「なるほど。これは興味深い」
「何か分かるのか?」
「彼には《反骨の加護》が宿っている」
「反骨の加護?」
「否定され、見下され、無能と呼ばれるほど能力が増大する加護だ」
俺たちは黙ってカイルを見た。
カイルは得意げに胸を張った。
胸筋が勝ち誇ったように動く。
「つまり……俺たちが無能と呼んだから、強くなったのか?」
「そういうことだ。もっとも、加護だけではここまで強くならない。本人が死ぬほど鍛錬した結果だろう」
「よく分かったな」
「賢者だからね。追加説明は金貨一枚だ」
「もういい」
カイルが拳を握る。
「理由が分かったところで、俺の復讐は止まらない」
「ならば私の魔法で筋肉を封じよう《ストップマッスル》!」
黄金の魔法陣が展開した。
光がカイルを包み込む。
カイルの動きが止まった。
「やったか?」
「その言葉はやめろ!」
次の瞬間、カイルの鎧が弾け飛んだ。
硬直した筋肉が一気に膨張し、鎧の方が耐えられなかったのだ。
上半身裸になったカイルの肉体が、黄金色に輝き始める。
「……強くなってないか?」
「どうやら《ストップマッスル》ではなく《トップマッスル》を使ってしまったらしい」
「一文字違いで敵を強化するな!」
「発音が似ているのだよ」
「金貨を返せ!」
「発動した魔法の返金は受け付けていない」
カイルが両腕を広げた。
魔王城全体が揺れる。
「いいだろう。これで終わりだ」
「待て、カイル!」
「俺が三年間鍛え上げた最終奥義――《超究極・無能大爆発》!」
「最後まで自己評価が低い!」
カイルの全身から、凄まじい力が膨れ上がる。
このまま放たれれば、魔王城どころか周辺の山脈まで消し飛ぶだろう。
「アッシュ!」
「任せてくれ!」
アッシュがシャドウブレラを構える。
俺たちはその背後に集まった。
「本当に防げるのか?」
「あらゆる物理攻撃を防ぐ」
「今のは物理なのか?」
「筋肉から出ている以上、物理だろう」
「判断基準が雑だな!」
「行くぞ!」
カイルの力が解き放たれた。
白い閃光が玉座の間を覆い尽くす。
衝撃がシャドウブレラに激突した。
傘の骨が軋む。
アッシュの足元が地面を削りながら後退する。
「ぐっ……!」
「耐えろ、アッシュ!」
「言われなくても……僕は今度こそ、存在感を示す!」
傘が大きくしなった。
そして、裏返った。
「あっ」
風の強い日に見かける、あの形になった。
「究極の防具じゃなかったのか!?」
「横風には弱いんだ!」
役に立つのか立たないのか分からない傘である。
だが、裏返った傘がカイルの力を受け止め、そのまま上空へ跳ね返した。
閃光は魔王城の天井を突き抜け、カイルが登場時に裂いた空へ飛び込んでいく。
空の裂け目が、勢いよく閉じた。
「直った……」
「結果的にね」
「便利な傘だな」
カイルは最終奥義を放った反動で、片膝をついていた。
それでも、まだ俺たちの誰よりも強い。
「まだだ……」
「カイル」
俺は聖剣を地面に置いた。
そして、武器を持たずにカイルの前へ歩いていった。
「何のつもりだ」
「謝る」
「今さらか?」
「今さらだ」
俺は頭を下げた。
「お前をパーティーから外した判断自体は、間違っていなかったと思ってる」
「おい」
「聞け。あのときのお前は本当に危なかった。俺たちも、お前自身も死にかけていた。あのまま一緒に旅を続けることはできなかった」
カイルは黙っている。
「でも、俺はお前を追い出すだけで終わらせた。別の仕事を探す手伝いもしなかった。無能って言葉で片づけて、お前が何を考えてるのか聞こうともしなかった」
三年前、俺は必要な判断をした。
そう自分に言い聞かせてきた。
だが、正しい判断だったことと、正しいやり方だったことは同じではない。
「だから、そのことは謝る。悪かった」
「……」
「それに、お前はすごい」
カイルの眉が動いた。
「三年間、誰にも認められなくても鍛え続けた。ドラゴンを三匹も従えて、空を裂いて、魔王城を半分壊してくれた」
「最後は褒めてないだろ」
「被害はひどい。でも、お前が努力したことまで否定するつもりはない」
「俺はもう、無能じゃないのか?」
「少なくとも、戦闘では世界最強だ」
「戦闘では?」
「料理は無能だ」
「そこは譲らないのか!」
「バナナの皮は食材じゃない!」
カイルは拳を握った。
また殴られるかと思った。
しかし、拳から力が抜けていく。
黄金に輝いていた筋肉が、少しずつ元の色へ戻った。
「加護が弱まっている」
ルーベンスが呟いた。
「《反骨の加護》は、否定されるほど強くなる。逆に心から認められれば、暴走する理由を失うのだろう」
「最初に教えろ!」
「追加説明は金貨一枚だ」
こいつは後で殴る。
カイルはしばらく俯いていたが、やがて小さく笑った。
「俺が欲しかったのは、これだったのかもしれないな」
「世界最強の力じゃなくて?」
「お前たちに、俺は無能じゃないと認めさせたかった」
「それにしては規模が大きすぎる」
「途中から楽しくなってしまった」
「復讐を楽しむな」
「ドラゴンたちも乗り気だった」
三匹のドラゴンが揃って頷いた。
「じゃあ、復讐は終わりか?」
「ああ」
カイルは俺に手を差し出した。
俺はその手を握る。
握った瞬間、手の骨が軋んだ。
「力を緩めろ!」
「すまん。まだ加減が分からない」
「それを最初に覚えろ!」
こうして、元仲間カイルによる復讐は終わった。
魔王城は半壊。
聖剣は折れ、ゴルザの斧は粉になり、ロイは筋肉の欠片で気絶。
被害は甚大だったが、誰も死ななかった。
これでようやく、本当に世界へ平和が戻る。
俺がそう思ったときだった。
「さて」
アッシュが裏返った傘を元に戻しながら、爽やかな笑顔を浮かべた。
「カイルの件が片づいたなら、次は僕の番だね」
「何の話だ?」
「僕を町に置き忘れた件だよ」
「謝っただろ」
「謝罪だけで済むと思っているのかい?」
アッシュが指を鳴らした。
魔王城の床から、大量の武器と魔導具がせり上がってくる。
すべて綺麗に分類され、番号まで振られていた。
元アイテム管理係らしい、完璧な準備だった。
「僕は三年間、この日のために裏ボスとして力を蓄えてきた」
「お前もかよ!」
「心配するな、リーダー」
カイルが俺の肩を叩いた。
「今度は俺が手伝ってやる」
「助かる!」
「アッシュの復讐をな」
「そっちかよ!」
カイルとアッシュが並んでこちらを向く。
その背後で、ドラゴンたちが再び演奏を始めた。
ルーベンスは地面に料金表を広げている。
リリアは無言で胃薬を差し出してきた。
俺はそれを受け取り、空を見上げた。
魔王は倒した。
世界は救った。
なのに、俺の戦いだけが終わる気配を見せない。
「なんでお前ら、そのやる気をパーティーにいたときに出さなかったんだよおおおお!!!!」
俺の叫びが、崩れかけた魔王城に響き渡った。
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