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恋愛マンガ家の休息  作者: 佐和多 奏


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9/11

その恋は星空のように #3

1月12日

 卒論の提出日。

 昨日徹夜した。

 それで、卒論を仕上げた。

 提出をしにいくと、サークルのメンバーが何人かいた。

 挨拶をして、卒論を提出した。

 その後、キャリア支援室に行った。


「テレビ・マーガレット、受かってますかね……」

「うーん、想定できない質問をして、学生を惑わして、本音を揺さぶるっていう面接のパターンだったかもしれないね」

「じゃあ……」

「こればっかりは、結果が来ないとわからない。とりあえず、2次面接の対策をしよう」

 おれは、眠いながらに話した。

 そして、6時。

 講義棟を出た。

 空は夜空でキラキラしていた。

 歩いていると、愛衣ちゃんをみつけた。

「愛衣ちゃん!」

「先輩!」

「愛衣ちゃん、また一緒に帰れて嬉しいよ」

「私も、嬉しいです」

「おれね、卒論出し終えたんだよ!」

「わあ! おめでとうございます! これで、一安心ですね!」

「うん!」

 夜空が、おれたちを包み込む。

「ねえ、愛衣ちゃん」

「……何ですか?」

「おれ、愛衣ちゃんのことが、好き。好きです、付き合ってください」

「……お願いします!」

 その時だった。

 ブー、と、スマートフォンが鳴った。

 俺は、スマホが気になったのか、告白から逃げようとしたのか、わからないけど、スマートフォンを開いた。

「テレビ・マーガレット 選考結果のご連絡」

 おれは、そのまま、それを開いた。

「厳正なる審査の結果、貴殿の希望に添えない結果となりました。いい企業に出会えることを、お祈りしています」

 俺の目から、水がつーっと、零れた。

 そして、震える声で。

「ごめん、今日はやっぱ、1人で帰る」

 そう言って、俺は、早歩きを開始した。

 すると。

 愛衣ちゃんが、おれの手を掴んだ。

「どうしたんですか? 私に説明してください!」

「なんで!?」

「だって、先輩の悲しみ、1人で悲しんでるんじゃなくて、私も一緒に悲しみたいです!」

「愛衣ちゃん……」

「私、先輩のことが好きです! 何かに向けて頑張る先輩のことが! 大好きです! っていうか、今! 私! 先輩の彼女です! だから、話してください! 何があったんですか!」

「……出版社とテレビ局、全落ちした」

「……そう、だったんですか」

「うん……悲しいよ。めっちゃ、頑張ったんだもん」

 空を見上げる。

 夜空が滲む。


「……ごめん、やっぱ今日は、1人で帰らせて」



ペン入れをしながら、思う。

この恋が、もし続いていたらって。

別に、これと全く同じ恋愛をしていたわけじゃないよ。全然違うし。

でも、自分のキャリアの方を恋愛よりも優先したのは事実で。

その時の選択は、間違ってなかったって、今でも思うよ。

それなのに周りは今になって結婚って。

嫌すぎる。

本当に、結婚したくなくて、泣きそう……。

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