その恋は星空のように #3
1月12日
卒論の提出日。
昨日徹夜した。
それで、卒論を仕上げた。
提出をしにいくと、サークルのメンバーが何人かいた。
挨拶をして、卒論を提出した。
その後、キャリア支援室に行った。
「テレビ・マーガレット、受かってますかね……」
「うーん、想定できない質問をして、学生を惑わして、本音を揺さぶるっていう面接のパターンだったかもしれないね」
「じゃあ……」
「こればっかりは、結果が来ないとわからない。とりあえず、2次面接の対策をしよう」
おれは、眠いながらに話した。
そして、6時。
講義棟を出た。
空は夜空でキラキラしていた。
歩いていると、愛衣ちゃんをみつけた。
「愛衣ちゃん!」
「先輩!」
「愛衣ちゃん、また一緒に帰れて嬉しいよ」
「私も、嬉しいです」
「おれね、卒論出し終えたんだよ!」
「わあ! おめでとうございます! これで、一安心ですね!」
「うん!」
夜空が、おれたちを包み込む。
「ねえ、愛衣ちゃん」
「……何ですか?」
「おれ、愛衣ちゃんのことが、好き。好きです、付き合ってください」
「……お願いします!」
その時だった。
ブー、と、スマートフォンが鳴った。
俺は、スマホが気になったのか、告白から逃げようとしたのか、わからないけど、スマートフォンを開いた。
「テレビ・マーガレット 選考結果のご連絡」
おれは、そのまま、それを開いた。
「厳正なる審査の結果、貴殿の希望に添えない結果となりました。いい企業に出会えることを、お祈りしています」
俺の目から、水がつーっと、零れた。
そして、震える声で。
「ごめん、今日はやっぱ、1人で帰る」
そう言って、俺は、早歩きを開始した。
すると。
愛衣ちゃんが、おれの手を掴んだ。
「どうしたんですか? 私に説明してください!」
「なんで!?」
「だって、先輩の悲しみ、1人で悲しんでるんじゃなくて、私も一緒に悲しみたいです!」
「愛衣ちゃん……」
「私、先輩のことが好きです! 何かに向けて頑張る先輩のことが! 大好きです! っていうか、今! 私! 先輩の彼女です! だから、話してください! 何があったんですか!」
「……出版社とテレビ局、全落ちした」
「……そう、だったんですか」
「うん……悲しいよ。めっちゃ、頑張ったんだもん」
空を見上げる。
夜空が滲む。
「……ごめん、やっぱ今日は、1人で帰らせて」
♢
ペン入れをしながら、思う。
この恋が、もし続いていたらって。
別に、これと全く同じ恋愛をしていたわけじゃないよ。全然違うし。
でも、自分のキャリアの方を恋愛よりも優先したのは事実で。
その時の選択は、間違ってなかったって、今でも思うよ。
それなのに周りは今になって結婚って。
嫌すぎる。
本当に、結婚したくなくて、泣きそう……。




