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恋愛マンガ家の休息  作者: 佐和多 奏


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8/11

その恋は星空のように #2

1月6日

 俺は、東京に来ていた。

 テレビ・マーガレットの面接の日。

「次の方、どうぞー」

「はい。失礼致します。静岡公立大学、立花透と申します」

 三十代半ばの男性が2人、座っている。

 1対2の面接。

「生まれ変わったら、何になりたいですか?」

 生まれ変わったら、何になりたい……?

 やばい、想定した質問と全然違う……。

「僕は……生まれ変わったら、もう一度僕自身になりたいです。もう一度僕自身になって、人生をやり直したいです」

「はい、ありがとうございます」

 これで……これで、いいのか?

「好きなアニメは何ですか?」

「はい、ペルセウス座の流星です。ペルセウス座の流星は……」

 よし、この話題はよく話せた。

「無人島に何か一つ持って行けるなら、何を持っていきたいですか?」

 やっぱり……!

 想定していない質問!

 どうしよう……。

「はい、無人島に、ボートを持って行きたいです。それで、無人島から脱出して、有人島に……」

「船舶免許は持っているんですか?」

 もう1人の面接官が、ププッと笑う。

 心が、ズキッ、と痛む。

「それは……」


「それでは、以上で面接を終了いたします」

「ありがとうございました」


 こんなんでよかったのだろうか。

 いや、ダメだ。

 多分、アウトだ。

 船舶免許なんて持っていないのに、ボートを持っていきたいとか言っちゃったし。

 そもそも、あの質問の正解って何なんだ。

 生まれ変わったら何になりたいとか。

 ぜんっぜんわからん。

 俺は、そんなことを思いながら、テレビ局を出た。

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