その恋は星空のように #2
1月6日
俺は、東京に来ていた。
テレビ・マーガレットの面接の日。
「次の方、どうぞー」
「はい。失礼致します。静岡公立大学、立花透と申します」
三十代半ばの男性が2人、座っている。
1対2の面接。
「生まれ変わったら、何になりたいですか?」
生まれ変わったら、何になりたい……?
やばい、想定した質問と全然違う……。
「僕は……生まれ変わったら、もう一度僕自身になりたいです。もう一度僕自身になって、人生をやり直したいです」
「はい、ありがとうございます」
これで……これで、いいのか?
「好きなアニメは何ですか?」
「はい、ペルセウス座の流星です。ペルセウス座の流星は……」
よし、この話題はよく話せた。
「無人島に何か一つ持って行けるなら、何を持っていきたいですか?」
やっぱり……!
想定していない質問!
どうしよう……。
「はい、無人島に、ボートを持って行きたいです。それで、無人島から脱出して、有人島に……」
「船舶免許は持っているんですか?」
もう1人の面接官が、ププッと笑う。
心が、ズキッ、と痛む。
「それは……」
「それでは、以上で面接を終了いたします」
「ありがとうございました」
こんなんでよかったのだろうか。
いや、ダメだ。
多分、アウトだ。
船舶免許なんて持っていないのに、ボートを持っていきたいとか言っちゃったし。
そもそも、あの質問の正解って何なんだ。
生まれ変わったら何になりたいとか。
ぜんっぜんわからん。
俺は、そんなことを思いながら、テレビ局を出た。




