表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/54

第47話「復讐の炎に身を焦がせ」

あれれ? 何だ?

何で、こいつら驚いているの?


クラン大狼(ビッグウルフ)の奴らのリアクションを見て、

俺は、ついポカンとしてしまう。


だが、クランメンバーの男達は「がくがく」「ぶるぶる」震え、

いわゆるガクブル状態。


ひどく怖ろしそうに俺を指さしている。 


「ガ、ガキ!! お、お前、平気なのか!? ぜ、全然熱くないのかぁ?」


「よよ、良く平気だなあ! ぜぜ、全身から、ほほ、炎が! ごうごう噴き出しているじゃないかあっ!」


「なな、何者? もも、もしかして!? にに、人間じゃあねぇのかあ! まま、まさか! 炎の魔人(イフリート)かよぉ!」


は? 俺がイフリートじゃないかって何? 


まあ、中二病の俺は知っている、イフリートは炎の魔人だよね。


でも何故に、俺がイフリート? 一体どうして?


指摘された俺が、改めて自分の手や身体を見やれば……

 

げええっ!! た、確かに! か、身体が燃え上ってるう!!

俺の全身が!! ま、真っ赤な……ほ、炎に!! 包まれているぞぉ!!


これって間違いない!

また、あの子の仕業(しわざ)だ。


『ククク、クッカァ!』


『ごおおおおおおおお!! うっふふふ。今度は正義のヒーローには、これまたお約束! 怒りに燃える演出として、劇画風の立ち上る炎を演出してみましたぁ!』


『…………』


『結構、炎の魔人(イフリート)っぽくて、迫力あるんですよ、コレ』


『…………』


『だいじょ~ぶ! ノープロブレム!』


『…………』


『ケン様と奴等の心へ、つまり魂にのみ、見せている幻覚ですからあ。現に熱くないでしょ?』


え!? げ、幻覚!? これ、実は(まぼろし)って事かあ!


……ええっと……まあ、確かに熱くはない。

しかし、こんなヤバい姿を見た奴等が、あちこちで言いふらさないか?


なので、こういう場合はいつも確認。


『で、でもさ、クッカ……こんなん出して、後で変な噂が広まらない? 俺が炎の魔人とかさ』


『うっふふふ。奴らにほいっと、忘却の魔法を掛けておけばオッケーでぇ~す』


え!? 忘却の魔法?


へえ、そんな超便利な魔法があるんだ。


ご都合主義って言われそうだけど……なら、構わないか。


『さあ! こいつらに、さっさと、とどめを刺しときましょ』


『え? とどめ? 本当に? ま、まさか、こいつら、俺の火属性魔法で、ゴブみたいに燃やしちゃうの?』


『いいえ、違いま~っす! さあ、ケン様、いかつく腕組みして下さい。表情も、ですね、思いっきりニヒルに、見た目は炎の魔人ですが、冷たい顔付きであいつ等を見つめて下さいね』


俺が、クッカの言う通りにすると、更に俺の全身から凄まじい炎が噴き出した。


いわゆる、業火(ごうか)って奴だ。


ごおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!


絶対に人間とは思えない、業火に包まれた俺のビジュアルを見て、

クラン大狼の男達は完全に戦意を喪失してしまった。


「あ、あわわっ!! ば、化け物おお!! 、こ、こっちへ……く、来るな~っ!!」


「ひ、ひ、ひぃぃぃっ!! た、た、助けてくれぇ~~!!」


「ままま、炎の魔人様ぁ!! こここ、殺さないでぇ~!!」


『うっふふふ、さあ一歩、二歩と、力強く足を踏み出して下さい、奴等の居る方へ』


『了解!』


俺は腕組みしたまま、ゆっくりと奴等に近付く。

地面を、力強く踏みしめて一歩、二歩と。


きゅううううう……


3人の男達は、炎に包まれた俺が近付くのを見ると、大きく目を見開いた。

更に速攻で、白目に変わってしまう。


そう! 3人全員、ばたん! ばたん! ばたん! と失神!


それが……クッカの言う『とどめ』であった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


俺はすぐ、気絶した3人に対し、クッカから教授された忘却の魔法を掛けた。


よし! これで安心、変な噂が『ひとり歩き』する事もないだろう。

 

しかし、俺にはまだやる事が残っている。


愛するレベッカの可愛い尻を触った、

不埒(ふらち)な外道髭男ガエル・カンポをこらしめる事だ。


3人の部下を片付けた俺を、ガエルは不可解&驚愕の表情で見つめていた。


対して、俺は「ふんっ!」と鼻を強く鳴らし、

ガエルに向かってゆっくりと歩き出す。


すかさずクッカが、俺をフォローしてくれる。


俺がクッカへ頼み、噴き出た炎は既に消えていた。


『ざっざっざっ! ざっざっざっ! ざっざっざっ!』


いきなり聞かされて戸惑った『足音の効果音』も、

今の俺には心地良い、最高のサウンドだ。


そして、俺はとうとう、ガエルから約10mの位置に立つ。


改めて見やれば、ガエルの奴はもう開き直ったらしい。


不可解な事、見えないものは一切信じない。

無理やり作った、そんな表情が浮かんでいた。


「い、いきなり、た、倒れちまった、あ、あいつらへ、な、何をやったか知らねぇが、お、俺には通用しねぇぞぉ……」


あはは、ガエルめ、このくそ髭男……さすがに声が震え、かすれている。


3人もの部下が、俺みたいなガキを見ただけで、全員あっさり倒された。


わけが分からず、理由不明だから、めちゃくちゃ怖いんだろう。

 

完全に、ぶるっているらしいガエルに対して、俺は「にやっ」と笑う。


「さあ、何の事かな?」


「ととと、惚けるな! ガキ! お前、何か魔法でも使いやがったか!」


おお、鋭い! ピンポーン! ピンポーン!

大当たりだよ、俺がまとったこの炎はな、幻覚の魔法って奴さ。


忘却の魔法と一緒に、クッカから教えて貰ったので、次回から俺も使えるのさ。


だが、敢えてこいつには使わない。


俺は、奴の問いには答えず、はっきりと言い放つ。

こいつには、クッカの力を借りる必要もない。

 

「おい、くそ髭! よくも俺の可愛い嫁の尻を、嫌らしく触りやがったな! 絶対に許さないぞ!」


ガエルはだんだん、落ち着きを取り戻して来たらしい。


再び、威嚇して来る。


「な、なんであのマブい女が、てめぇみたいなくそガキの嫁だなんてよ、半人前の癖に! 俺を舐めやがってえ!」 


「はぁ? お前のような小悪党の、小汚い髭面を? ははは、俺が舐めるって?」


首を傾げ、俺はせせら笑う。


「ははははは! 冗談ポイだぜ! 汚ねぇ反吐が出らぁ! すっげえ気持ち悪いし、真っ平御免だ! ホントは触りたくもないけど仕方無いな!」


ああ、さっきのクッカの口調が移っている?


でもこんな最低最悪な奴、きつ~く罵倒するくらい構わないだろう。


「く、糞おおお!!」


「クソでも、何でも良いからさ、汚ねえおっさん! さっさと掛かって来い。俺も剣を使わず、素手だけで相手をしてやるからよ」


俺に散々挑発されたガエルは「もう勘弁ならない」という表情で突っ込んで来た。


大きな拳を振り上げて、殴り掛かるガエル。

 

しかし!


俺は歩きながら、身体強化のスキルも発動していた。

加えて、超チートな動体視力の前では、奴の動きも超スローモーだ。

 

ガエルの動きを簡単に見切った俺は、身を(かわ)し、

あっさりと相手の拳を避ける。

と、同時に、左手で奴の胸倉をがしっ!と掴んでしまう。

 

更にぐいっ!と片手で持ち上げる。

首が締まる形となり、ガエルは苦しそうだ。


「ぐえええ!! くくく、苦しいっ!! は、は、離せええっっ!!」 


「へぇ? 離せだと? 不埒(ふらち)な悪党の遠吠えは聞こえんな」


俺はその瞬間、容赦なく、奴の頬を平手で何度も何度も張った。


ぱん!ぱん!ぱん!ぱん!ぱん!ぱん! ぱぱぱん~んっ!


肉を打つ小気味良い音が、辺りに連続で鳴り響く。


……まあ、一応手加減はしている。


思い切りやったら、オーガを瞬殺した俺のパワーだ。

こいつは、すぐあの世行きになってしまう。


「ぎゃ~~っっ!!! あ、あががががが!!! あ、あ、あごがあああっっ!!!」


必死に、痛みを訴えるガエルではあるが、俺は冷たく笑う。


「ほう! てめえのあごが、そんなに気持ち良くなったのか? それじゃあ、次は、てめえの腹にも大サービスだぜ!」


どっごおん!!


俺は続いて、憎きガエルの腹へ、

手加減付きたる怒りの拳を突き入れていたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説書籍版既刊第1巻~8巻大好評発売中!

《紙版、電子版、ご注意!第8巻のみ電子書籍専売です》

(ホビージャパン様HJノベルス)

※第1巻から8巻の一気読みはいかがでしょうか。


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

既刊第1巻~5巻大好評発売中!

《紙版、電子版》

何卒宜しくお願い致します。

コミックスの第1巻、第3巻、第4巻は重版しました!

皆様のおかげです。ありがとうございます。

今後とも宜しくお願い致します。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。


WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が購読可能です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、


⛤『外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!』《連載中》


⛤『冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!』《完結済み》


⛤『頑張ったら報われなきゃ!好条件提示!超ダークサイドな地獄パワハラ商会から、やりがいのあ

る王国職員へスカウトされた、いずれ最強となる賢者のお話』《完結》

⛤『異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!』《完結》

も何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ