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第18話「村民デビューでハーレムの予感?」

ボヌール村の中央には、小さな小さな広場がある。

 

とは、いっても都会のようにきちんと舗装されたり、

石畳を敷いているとかお洒落チックな広場ではない。


踏み固められた『でこぼこ地面』が、円形に広がっているだけである。


とある本で、当時の風景画を見た事があるが、

この村も、中世西洋の街の小型版という感じ。


このような広場を中心にして、その周囲に俺が住んでいるような家が、

「ぽつぽつ」立っている構造だ。


その広場に、ボヌール村の村民全員が集められていたのである。


村民は、ざっと見て、全部で100人を切るくらい。


更に見た所、男性は全員40歳を楽に超えており、殆どが70歳以上のお年寄り。


この村でも、俺の故郷と同じに、『若者離れ』の現象が起こっているのだろうか?


だが女性は?


当然ながら、年配の人も居るけれど、男よりは若い子が断然多い。


その若い子をチェックすれば……おお! マジで可愛い子ばかりじゃないか。


好奇心から、ネットで何度も見た西洋人美少女達が、リアルに目の前に居る!


でも……何故? 女子だけ若い子が居るの?


意味が分からん。


……まあ良いや。いずれ判明するだろう。


さてさて、こんな事を考えていたのは、実を言えば……

初めて全村民の前に引き出され、俺は少し緊張しているから。


今、俺には全村民の視線が、一斉に注がれている。


好奇の視線が殆どだが、中にはとんでもなく熱い視線も感じていた。


なので、少しでも気が紛れるよう、可愛い女子達を鑑賞していたのだ。

  

しかし、どこでもどんな時でも、第一印象は重要。 


だから、少しでも真面目に見えるよう、

無理やり背を伸ばし「ピン」と直立不動である。 


うう、緊張し過ぎて身体が少し硬い。


勇気のスキルで、魔物は平気でも、

何故なのか、こういう視線は身の置き場が無いように感じてしまう。


スキルでいくらドーピングしても、

やっぱりというか、俺の根っこが豆腐メンタルだからだろうか。


やがて……リゼットの父であり村長でもある、ジョエルさんの話が始まった。


村民に紹介する前に、彼の従士という話で、

俺の立ち位置が(まと)まったので、

ジョエルさんは、もう俺への敬語は無しである。


「皆、お早う! 朝から集まって貰ったのは他でもない。何人か知っている者も居るが改めて紹介しよう」


ジョエルさんはそう言うと、俺に視線を向ける。


「この少年はこの度、我がボヌール村の新たな仲間となるケン・ユウキ。年齢は15歳。身分は私の従士見習い、ブランシュ家の従士見習いという形だ」


ジョエルさんの言葉を受け、村民達から俺へ、一斉に視線が注がれた。


中には、親指を立てて、こちらへ合図をする男が居る。


門番で従士の大が付く先輩、ガストン、否、ガストンさんだ。

既に俺の事を知っているから、にっこり笑っている。


俺も軽く一礼し、応えた。


そんな中、ジョエルさんの話は続いている。


「旅をしていたケンはな、昨日、偶然にも私の娘リゼットを、ゴブリンの群れから助け、そのまま無事に村まで送ってくれた命の恩人なんだ」


ジョエルさんの言葉を聞いた村民達は、へえ~、とか、ほお~、とか、

凄いなあ、やるなあ~、とか感嘆の声と視線を投げ掛けて来る。


「それにケンは、今時にしては珍しく欲の無い若者だ。何も謝礼を望まず、ただ、この村に置いて貰い、私の従士として暮らしたいそうなんだ」


すると、村民達から、どよめきが起こる。


えええ!!?? おいおいマジか!!?? 


何だよ、それ! 何も欲しがらないって!?


タダで助けたって事かよ!!??


などという感じ。


ジョエルさんの話は更に続く。


「私はその申し出を快く受け、ケンを我がブランシュ家の従士見習いとした。ウチの家族は皆、ケンを気に入ったしな」


ここでジョエルさんはふうと軽く息を吐く。


「まあ従士見習いといっても、あくまでもケンは客分扱いであり、仕事に関しては適性の問題もある。彼の適性を確認するのと、この村の生活に慣れて貰う為、しばらくは『研修』として、この村で様々な仕事をして貰おうと思う。皆、新たな村民としてケンを歓迎してやってくれ」


これが締めの言葉であろう。


村民達は大歓声を上げる。


「「「「「「「「「「おおおおおおっ!」」」」」」」」」」


ああ、素直に嬉しい!


ジョエルさん、予想外に? 最高の紹介をしてくれたから。


そしてリゼットも、素早く俺の横に立ってアピールする。


「ええ! お父さんの言う通り、私、危ない所を助けて貰っちゃいました! それにケン様は強いの! 5体のゴブリンが出ても、簡単に追い払ってくれたわ! すっごく頼もしかったぁ!」

 

おお! 偉いぞ、リゼット!

 

打合せ通り、『力加減』がバッチリな報告をしてくれた。


これくらいの強さならば、俺が『勇者云々』で領主様へご注進!

とかには、ならないだろう。


更に俺が吃驚(びっくり)したのは、

意外にも門番ガストンさんの『フォロー』があった事だ。


入村の際の、俺の態度や物言いを気に入ってくれたらしい。


ガストンさんは、発言を求め、挙手をし、声を張り上げる。


「村長の言う通り、その少年ならば俺も太鼓判を押す。ゴブリンに襲われてショックを受けたリゼットをしっかり送って来た。村に入る際も掟を守り、武器を無条件で預けてくれたんだ。村へ入る前も入った後も態度はまじめだし、考え方も男らしい。俺は歓迎するよ」 


さて、村民の反応はといえば、おおおおおっ!! と大歓声が。


驚きと喜びの声が湧き上がっている。


感謝と尊敬の眼差しが、俺へ「ぐさぐさ」突き刺さる。


こういうのは、いくら突き刺さっても心地良い。


「ねぇ、(みんな)! ガストンもそう言ってるし、私の言う通りでしょう? ケン様は強くて誠実だし、凄く優しいの。お父さんとお母さんもすぐ気に入ったのよ」

 

おお、リゼットよ、本当にナイスフォローだ。

やっぱり愛の力は大きい。


俺もウキウキ。

美人で性格も良いこの子が、もしも俺の『嫁』になってくれたら……

これから始まるボヌール村での毎日が、と~っても楽しいだろう。


ジョエルさんも、俺が村民になるのが嬉しいらしい。


笑顔ながら、重々しい台詞(セリフ)で俺を促す。


「強いのは勿論、誠実でかつ優しい。将来有望な15歳の若者がこのボヌール村へ、加わる! 村長として、大変喜ばしいことだ。……では、ケンよ。新たな村民として挨拶を……」


おお、いよいよ俺があいさつをするんだ。


ふうと軽く息を吐き、俺はあいさつ。


「は、はい! ケン・ユウキです。縁あってこのボヌール村へ住む事になりました。皆様、今後は何卒宜しくお願い致します」


褒められ過ぎて、ちょっとだけ噛んだ俺がぺこりと頭を下げると、

村民全員が「ぱちぱちぱちぱち!」と大きな拍手をしてくれた。


やったね!


大歓迎で、受け入れて貰えそうな雰囲気。

これなら、早く村へ溶け込めるだろう。


「しつも~ん!」


いきなり、可愛い声が響く。

発したのは若い女の子だ。 

 

俺が見ると、10人くらいの若い女子達が俺を見つめていた。


おお、女子10人に見つめられるなんて初体験!


緊張するなあ……

 

全員が、10代か、せいぜい20歳くらいだろう。

この子達は、女性村民の中でも、特に選り抜きの美人達だ!

 

おお! これが噂?の、ボヌール村美少女軍団か!


鬼畜人狼ライカンが、言っていた通りだ。


あいつは滅茶苦茶『外道』だったけれど、嘘だけは付かなかったんだな。


それだけは、ありがとう!

 

そして、美少女達の中から質問して来たのは、

赤毛(レディッシュ)のショートカットが、

ボーイッシュな雰囲気を醸し出す子だ。


多分、18歳くらいで、俺より少し年上だろうか?


端麗な顔立ちをした彼女はスレンダーで足が長く、スタイルは抜群。

前世で言えば、いわゆるモデル体型って事。


「ねえ村長! ケンさんって、この村へず~っと住んでくれるの? 超田舎だからってすぐ町へなんか行っちゃったりしない?」


「ああ、大丈夫! 彼はガチで永住希望だ」


「よし!」


赤毛の女の子は、ガッツポーズをし、頷いた。

満足そうに、笑っている。


俺は彼女に見とれながら、ジョエルさんの言葉も気になった。


ガチ? 永住? 俺、そんな事まで言ったっけ?


ま、良いか。


この村へ住みたいって言ったのは本当だし、

それよりも今は、この女子達に注目だ。


「続いて、質問で~す!」


次に手を挙げたのは、さっきの赤毛の子の隣に居る、金髪碧眼の女子だ。

 

ああ、この子も、タイプは違うが凄い美少女。

年齢は赤毛の子と同じく18歳くらいかな。

 

だが凄い!!


え? 何がって?


そう! この子は身長はリゼットと同じくらいだが、

ウルトラスーパーダイナマイトバディ!!!

 

ボン、キュッ、ボ~ン、超が付くグラマラスなスタイルなのだ。


特に、突き出た『ロケットおっぱい』が凄すぎる。

つい見ていると、頭が「くらくら」して来る。


「村長! その人、リゼットの許婚(いいなずけ)になったんですか?」


「い~や、そんな事はない。早い者勝ちだ!」


「へぇ! 早い者勝ちかあ? わぁお! やったぁ!」


金髪碧眼美少女は何故か、喜んでいる。


そして飛び上がると、大きな胸が「ぶるんぶるん」と揺れた。


うおおお! 本当に凄いウルトラスーパーダイナマイトボディ。


でも……俺がリゼットの婚約者じゃないのが、そんなに喜ぶ事なんだろうか?


その瞬間。


どっこん!


鈍く、だが凄い音がした。


「ぐわわ、いった~!」


リゼットが凄い形相をして、村長――父の(すね)を蹴ったのだ。


「で、で、では……そ、そ~いう事で……皆、今後ともケ、ケンをよろしく頼むぞっ」


あらららら、そういう事って、何?

この状況が、全然分からん。


父を睨みつけるリゼットを見て、俺は頭に『?マーク』を浮かべていたのである。

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