レストラン
いつもありがとうございます!
俺とサラは部屋に戻りベッドの上に置いてあった執行報酬の金貨の枚数を黙々と確認していた
「サラ、明日何かしたいことはないか?」
次の執行までの間はまた暇になるだろう、それまで訓練を怠るつもりは無いが1日くらいは息抜きをする日があってもいいと思うのだ
「そうね、それならレストランに行きたいわ」
俺とサラの日常的な食事は城の中にある食堂で食べるか街の露店で買ったご飯を持ち帰り部屋で食べることしかないからレストランに行ったことは無い
レストランに行っていなかった理由としては俺の訓練が忙しかったこともあるが、何より値段が高いことが原因にあった
1度だけ店内に入ったことがあったが1つのコースで金貨10枚だったりと、とんでもない値段設定だったのだ
「……分かった、それじゃあ明日の夜で良いか?」
「えぇ!それで大丈夫よ!」
サラは美味しい食べ物には目がないのは食事の様子を見ていたら分かる。だがこれまで本人は俺に気を使ってかレストランに行きたいだなんて言ってくれなかった
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翌日、レストランに着くとその質素な佇まいから漂う高級感に気後れしてしまいそうになった
「ほら、行くわよイエヒサ!」
サラは俺の手を引っ張りレストラン内へと入る
「裁き手のイエヒサ様と召喚獣様ですね、ようこそお越しくださいました」
黒いスーツを身にまとった大柄の男が俺たちに深々と敬礼した後席へと案内した
俺はテーブル席を想像していたが案内されたのは個室の座敷のような所だった
「俯瞰投影」
俺たちを案内した男がそう唱えると個室の奥にあった大きな窪みに神国全域を写したような映像が映し出された
「これはどういう魔法なんですか?」
「神国内に居る鳥の視界を投影するものです」
なるほど、それじゃあこの映像は城の上にでも止まってる鳥のものなのか
「それでは失礼致します」
案内の男は去っていった
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