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ぬいぐるみたちのメンタルヘルス  作者: 三森れと
Break1『消えたポップコーンの行方』
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Break1『消えたポップコーンの行方』3

「そうなんです…あのひのおふたりのようすやかいわないようもおもいだしてみたのですが、どっちがはんにんなのかわからないんですよねぇ…」


「ねぇねぇメリーさん、ぼくそのときのことわからないから、よかったらおしえてよ!」


まるでミステリー小説に登場する探偵のように顔の前で両手の指先を合わせるテディーーそういえば最近、お昼の休憩時間頃に再放送しているミステリードラマにハマっているようだったから、そのドラマの探偵の真似をしているのかもしれない。


テディにこの謎が解けるかはさておき、改めて言葉にすることによってメリーさんが何かに気付くかもしれないし、自信はないが、もしかしたら私が何かに気付くかもしれない。


メリーさんも同じように考えたのか、こくりと頷くと、あの日私たちが交わした会話内容をテディに話し始めた。


…………


『そうときまれば、このすばらしいじかんをさらにすばらしいものにするために、ポップコーンと、いつでもおかわりできるようにあたらしいジュースををよういしましょう!』


『いやいや、さっきも全然ジュース口付けてなかったじゃん。なくなってから取りに行けば良いだろ。ポップコーンだけ持ってくるよ』


『あぁ、ポップコーンならこの中に入ってるよ。真宙くんにも教えたことなかったっけ?ゲームプレイ中に食べる用のお菓子ストックの置き場所』


そう言って夢野さんはテレビボードの引き出しを開けようとした。


『ケイイチ、そのなかにはポップコーンはいっていませんよ?さきほど、あやさんのコントローラーをとりだすためにあけましたが、ポップコーンはありませんでした!』


『あれ?おかしいな、こういう時の為に多めに入れておいた筈なんだけど…ここにないならストックはないから、また買っておかないとね』


…………


「ストップ、ストップ!メリーさん、あやちゃん、ぼく…はんにんわかっちゃったよ!!」


「え!?」


先程は私とテディの組み合わせだったが、今度は私とメリーさんが同時に言葉を発した。


私とメリーさんの驚いた顔が逆に嬉しかったようで、テディは満面の笑みを浮かべ胸を張る。


「て、テディさん!?どうしていまのかいわないようではんにんがわかったんです!?というか、はんにんはだれなのです!?」


「えへへ…ぼくにかかればこんなナゾ、すぐにとけちゃうんだよー!いちおうかくにんしたいんだけど、メリーさんがポップコーンのていあんをしたってことは、メリーさんはポップコーンがあることはしっていたけど、そのポップコーンは、ほんらいならストックおきばにおいてあるってことはしらなかったってことだよね?しってたら、ポップコーンをよういしましょうっていわないよね…そのじてんでポップコーンはなかったわけだし!」


「はい、おっしゃるとおりです!」


確かに、あの日のメリーさんはこう言っていた。


『ワタクシ、ストックをそのなかにいれていたことはしりませんでしたが、そのストックをかったひのことはおぼえてますよ。このまえかったばかりで、それもさんふくろほどかいましたよね?』


“その中”というのはテレビボードの引き出しのことだが、メリーさんがポップコーンの提案をする数分前、メリーさんはテレビボードの引き出しを開け、私の分のゲームコントローラーを取ってくれた。


その時にはもうポップコーンはなかったわけだが、メリーさんがそこ(引き出し)をお菓子のストック置場だと知っていたのであれば、その時点でメリーさんは「ポップコーンがありません!!」と反応していたはず…テディはそのことを指摘しているのだ。


「みんなのかいわないようをおもいだして、それぞれのにんしきをまとめてみてほしいんだけど…」


そう言いながらテディはいつの間に用意したのかメモ用紙とボールペンを手に取り、「まとめてみてほしい」と言いながらも自らまとめてくれた。


テディがまとめてくれたメモを受け取り、目を通す。


「えーと…真宙くんは『ポップコーンだけ持ってくるよ』と言ってどこかからポップコーンを持ってこようとしていた。夢野さんは『ここ(引き出し)にないならストックはない』と言って、また買っておこうと言っていた。…うん、確かにそうだね」


「あのね、あやちゃん、メリーさん。まひろくんのはつげんとこうどう、ちょっとだけおかしなところがあるとおもわない?」


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