表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「水琴窟」

作者: kami10enpitu

                       (カクヨムにも投稿)


きん、ぽちゃん、しゃらーん


耳を澄ますと 静寂の中に 波紋を広げるかのように


聞こえてくる


ぴしゃん、ぽとん、きーん


地上の木の葉のそよぐ音 小鳥の羽ばたきさえも


すべてがガラス張りの向こうの出来事のように


私の意識はすべて この小さな穴の下


闇の世界へと向かう


ぽとぽとん、ぴっちゃん、しゃりーん


そしてふとこわくなる


この下の閉ざされた空間に この音を伝える


小さな穴を通気口にして


誰かがじっと息をひそめているような気がして


わずかに流し込まれた水で 命を長らえている


永遠という時の棺に閉じ込められた 誰かが


影をひそめているような気がして


こわくなる


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ