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  作者: 堀 雄之介
32/50

第32話 反抗

「もう止めだ。こんなの、俺面白くないわ」


 ライフルを捨て、平山は言った。


「なんだよ。じゃあ、俺が撃ってやる」


 アキヒデがライフルを構え、小象を狙った。


「もう止めろや」


 アキヒデのライフルを奪い取ろうと平山が手を伸ばしたが、掴んだ銃は、ピクリとも動かなかった。


「なんだよ。邪魔すんなって」


 微動だにしないアキヒデは、そのまま弾を放った。小象が、粉みじんに吹き飛んでいた。


「きたねえ花火だ」


 そう言って、アキヒデは笑い転げた。


 ゲラゲラと笑っているアキヒデを背に、平山はジープを降りる。


「どうした? もう終わりかよ」


「お前とは、もう一緒にいたくない。消えろ」


 その途端、アキヒデの馬鹿笑いは止まる。


「なんだと?」


「キエロって言ったんだ。お前の遊びには付き合いきれない。もう、消えちまえ」


「なんだよ。とんだ甘ちゃんだな。動物たちに情でも芽生えたのか? いいか、あいつらはただの夢の産物だぞ。お前の妄想に過ぎないんだよ」


「そうだとしても気分が悪いんだよ。お前は、消えろって」


 サバンナは既に消えていた。周囲は、平山が住む町の景色に変わっている。


「消えろと言われて、はいそうですかと、オレが消えるとでも思ってんのか?」


 平山はアキヒデと対峙する。そして、島津を消し去った方法と同様に、自らの分身を作りだした。


 10名の分身たちが、アキヒデを囲んでいる。


「最初は楽しかったが、お前とも合わないみたいだ。もう消えちまえ」


 平山は分身たちに、攻撃を始めるように命じた。


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