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人間屋敷  作者: 水井時零
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幽霊は彷徨う丑三つ時

『ここだ、ここだ。』廃墟の前で幽霊は言った。

『おい、大丈夫かよ!お札とか無いだろうな』もう一人の幽霊は言った。『成仏出来たらそれも良いじゃないか』ニヤリと笑った。その笑いには恐怖と絶望が詰まっているかのような気がした。『簡単に言うけどな…もし、悪霊に認定されたらな死神にでもされちまう!嫌だぜ魂なんて案内するのさ』

しかし、片方の幽霊は先にふよふよと入っていった

少し焦りながらもう片方の幽霊もふよふよと廃墟に

入っていった。生前、馬鹿な二人だったため、どうやら幽霊に成っても馬鹿らしい。だが、人間には恐怖となる。


その頃裏口では明らかに怪しげな人物がカメラやら音声やらを連れて高らかに言い放った「ここには確実に悪霊がいる!」驚くその他大勢。しかし、怪しげな人物は絶対に言えなかった、とっくの昔にその廃墟は浄化されていて数日前にわざと汚したなんて事は。


幽霊が人間に会えばどうなるか。その答えはこうだ。

成仏してしまう。よく、心霊写真に写るような霊は低級霊ではない。じゃあなぜ彼らは低級霊なのか?

簡単に成仏されるような霊はわざわざ廃墟なんて来ないだろう。夢ではない今起こっている出来事だ。


ふよふよと入っていった幽霊は壁を見てる。どうやら赤い血の様なペンキが本当に人間の血だと思ってる

「ねぇ、これって触れたらどうなるの?」

「楽しい所に行けるかもな!」悪魔の様な笑みを浮かべた。ますます恐ろしくなりもう一人の幽霊は少し距離を置くことにした。


裏口から少し廃墟に入って行くとなぜか手術室がある

明らかに不自然だ。「ここで霊を呼び出しますか」怪しげな人物はカメラマン達に言った。カメラが向けられる。怪しげな呪文を唱えた。だが何も起こらなかった。次の部屋に行くとしますかと一言呟いて怪しげな人物は歩いていった。聞こえないようにカメラマンは

言った「何かおかしくないですか?」すると1人のスタッフがカメラマンの口を塞いだ。禁句だったようだ


また幽霊の方に戻ろう

ひっ! もう片方の幽霊が跪く。「ただの人形だろこれ」明らかに馬鹿にした目で人形を眺める。「しかし、妙だな。この人形やけに綺麗だ。」すると、片方の幽霊が「に、人形は苦手なんだ!早く他の部屋に行こう!」やれやれと人形を見ていた幽霊は呆れた。「そうか……上か。」幽霊は上に上っていった。 困った表情をしながらもう片方も上に上がっていった


そのころ怪しげな人物はカメラで写真を撮っていた。

フラッシュの光によって古びた壁が浮かび上がる。

「体が重い…」あるスタッフが言った。すると怪しげ人物は笑みを浮かべながら「霊のしわざです!」と自信ありげに言った。驚くスタッフとカメラマン達。

なぜか泣き出す人物も出始めた。もちろん「体が重い

…」なんて発言は怪しげな人物が言わせた事だ。怪しげな人物は1人を退出させた。泣き出した人物は霊感が強い人物だったが怪しげな人物含め誰も気にしなかった。


話は変わるが心霊写真とか心霊映像というのがある。だがその殆どは作り物つまり『嘘』であるらしい。しかし、まれに『真実』が混ざっているようである。もっともその『真実』が『恐怖』と感じた人間は隠蔽するわけだが『真実』は消えたわけではないのだ。


「な、何この部屋……」部屋には血糊、ナイフ、おふだなどが大量に置いてある。「消えちゃう……?の」震えながら片方の幽霊が言った。「いや、偽物だよ。 」もう片方の幽霊が呆れながら言い放った。

「良かった……」片方の幽霊は安堵した。




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