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Read New World  作者: りのあ
異世界 -Different world-
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プロローグ

 いきなりだが皆さんに問題だ。

 数秒後、俺は①~④の内どの行動をとるだろうか?


 ①ゴミ箱をあさりに行く

 ②自販機の下をあさりに行く

 ③人の家をあさりに行く

 ④飢え死ぬ


 さて、

 選択肢はどれも縁起でもないような人外行動が7割近くを占めているのだから状況は把握できただろう?

 あなたのお考え通り今現在、俺は飢えて死にそうである。

 中学の頃にろくに勉強をしなかった俺はもちろん高校は落ちた、

 その後も仕事をせずに部屋でゲーム三昧だ。

 家からの外出に関しては年に3回も出ていれば良いほうだ、基本的にコミケと同人誌即売会以外は出ないのだから…

 

 ではなぜ不自由のないこの夢のような生活から一気に死の間際へと直行したか、

 それは単純明快。ただ単に実家の両親からの仕送りが先月に無くなったからである。

 最悪の事態だ、

 仕送りが無くなって最初の一週間は意外と耐えられたので「これは楽勝だな~」と高を括っていたら案の定二週目の水曜日に危機感を覚えた。

 そして現在進行形では


「うぅ~…頼む、この渇きと空腹を誰か紛らわせてくれ…ん?」


 苦し紛れの神への祈祷中にふと思い浮かぶ。


(もしこのまま死ぬんだとしたら、現実で死ぬか?)


 いや、現実では死にたくない。

 俺はこの世界では童貞も捨てられずに家でPC画面相手にオ〇ニーするような自宅警備員総隊長なんだ、その総隊長の魂が敵であるこの世で死んではいけないと叫んでいる!


「このまま死ねるかぁぁあああ!!」


 そうして最後の力を振り絞って俺の向かった先は……


 ハロワでも実家でもなく、液晶画面の前だ。


「へへ…どうせ死ぬなら、2Dの世界で死んでやる…」


 手慣れた手つきでPCの起動、パスワードの入力、ゲームの起動と黙々と進めていく。

 ゲームのスタート画面が15万したゲーミングPCの画面上に表示される、

 この画面を見るのは久しぶりである、しばらくの間は飢えてゲームをやる気力もなかったのだから。

 いつも通りスタートボタンにカーソルを合わせてクリックするが反応しない。


「あれ?フリーズ…?いや、そんなの今までになかったはずだけど…」


 数秒後、タイトル画面の美しい大樹がフェードアウトしていき正常に起動する。

 ロード画面が出てキャラクター選択画面が現れる、ちゃんとボタンも機能する、

 どうやらPCの不具合だったようだ。


「あぁ~焦った~!ここにきて現実に殺されると思ったわ」


 キャラ選択、キャラのロード、ここまでは正常だったのだ。


 "ここまでは"

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