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ちょい短めです。

迷走中。

なんか見慣れた風景が見える。

うーん、これって領地?

あー、これって夢だ。

夢って分かる夢もあるのね〜。



これは昔の出来事…。

そうだわ、確か初めてレオン様に会った時のこと。


私がまだ10歳の時、その時レオン様は兄と同じ年だから13歳。


私は母譲りの武力で10歳にして魔物狩りに勤しんでいた。

ここ大事なところ、母譲りの武力。

元々母はこの領地を守る辺境伯の一人娘。

それが何故か宰相を輩出している家系の次男坊の父と大恋愛。

次男だったこともあり、紆余曲折の結果婿入り。

ただ、誤算だったのは父の兄である長男がまさかの脳筋。そこは気づこうよ。

すったもんだの末、父が宰相として収まることになったみたい。

あまりこの辺は突っ込んじゃいけないようだけど。



この頃、魔物の動きが活発になってきて領内でも被害が出ていた。

私は兄と2人数人の兵を引き連れて被害の出ている村を見てまわっていた。

小さい子供に何をさせるんだって?

この領地を治める家に生まれた者は皆こんな感じだ。

代々小さい頃から修行に明け暮れ、鍛えられる。

その為か公の場での令嬢の振る舞いは苦手だ。



そんなある日、私は家の近くの森に薬草を取りに来ていた。

今私が夢で見ているのはきっとその時のことだ。

なら今から起こるのはレオン様との初顔合わせということね。



場面が切り替わる。

そうだ、この場所だ。

森に入り少し歩くと拓けた場所に出る。

そこは綺麗な水がいつも湧き出て泉になっていた。

そしてそこにしか生えない貴重な薬草があるのだ。


普段だとその場所に魔物が出ることは無いのだが、丁度魔物が活発になっていて時期が悪かったのだろう。

私がその近くまで来た時に争いの音が聞こえた。

最初は聞き取れなかったが、段々ハッキリしてくる。


私は急いでその場所に向かう。

走って辿りついた先にはここにいるはずのない魔物と、いるはずのない綺麗な男の子がいた。

男の子は剣を持って魔物に対峙している。

その腰には薬草があった。

薬草を取るためにここまで来たようだ。

もちろんこの男の子がレオン様だ。


レオン様と魔物は私の突然の出現に気を取られている。

しかし先に戦いに意識を戻したのは魔物だった。

レオン様は動けずにいる。

私は迷わず魔物とレオン様の間に入りこんで、その攻撃を剣で受けた。

そして、そのまま攻撃に転じる。

私の武器は素早い攻撃だ。

魔物に次の攻撃をさせずに、とどめを刺した。


戦いが終わり、レオン様の方を振り向くとレオン様はボーッと私を見つめていた。

これが私とレオン様の出会いである。

この時はまさか王子だとは思わなかった。

普通いるなんて思わないでしょう?


夢はこの後の出来事も律儀に見せてくれる。

レオン様はこの時、王様と数人の共を連れてお忍びでこの領内に来ていたらしい。

訪問理由は活発になっている魔物の現状把握。

ただレオン様は違う目的があったようだ。

それが我が家の近くの泉にしか生えない貴重な薬草。

当時、我が領地に来る前にレオン様の護衛の一人が護衛中に深い怪我を負ったらしい。

それを気にしたレオン様がうちの薬草の噂を聞いて自ら手に入れようとしたようだ。


夢は一人で森に入ったレオン様を叱る王様の姿を映している。

そして怒られながらも私をチラチラ見ているレオン様の姿も。


丁度この一ヶ月後にレオン様の婚約者になる話が我が家に降って湧いた。





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