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たくさんの方に読んでいただけて嬉しいです。

まさかの日間ランキング1位で正直かなりビビってます。

一眠りしてさっぱりした。

周りを見渡せば薄暗くなっている。

結構寝てたのね。

軽く伸びをしていると部屋をノックする音が響いた。


「リリーナ様、お目覚めになりましたか?」


どうやらサナのようだ。


「ええ、今ちょうど起きたところよ。」


失礼します。と言ってサナが入室してきた。


「リリーナ様、もうそろそろお食事のお時間です。ご準備致しましょう。」


「分かったわ。」


「旦那様とリカルド様も今日は一緒にお食事を取るそうです。」


ふーん、何時も遅くに帰って来る2人が一緒に食事という事は例のことが原因か。

別に気をつかってもらう必要はないのだけど。

でも、久しぶりに2人と食事ができるのは素直に嬉しい。


手早いサナの助けもあり、身なりも整えた。

さて、食事に行きましょう。



部屋に入ると既に2人は席についていた。


「ごめんなさい、お待たせしてしまって。」


「いや、大丈夫だ。私達も今来たところだからね。」


父のその言葉に兄も頷いている。

私も定位置に座った。



食事が始まったが、時折視線を感じる。

顔を向けると慌てて食べ出す。

何回か続いたところでさすがにイラっときた。


「お父様、お兄様。何か言いたいことがあるならおっしゃて下さい。集中してお食事をいただけませんわ。」


父と兄は顔を見合わせて何やらアイコンタクトしている。

話がまとまったのか父が口を開いた。


「リリーナ。今日は大変だったな。それで、その、だな……」


珍しく歯切れの悪い話し方だ。

何か言いづらそう。

ま、まさか婚約破棄が無効なんて事はないよね?

もう領地に帰ってからしたい事がきまっているのに!

久しぶりに母に会えると思ったのに!

とにかく早く言ってくれないかな。

私が無言で父を見つめていると意を決したのか、父が話し出した。


「リリーナ。私はお前が領地に行くことは良いことだと思う。今まで慣れない王妃教育を頑張っていたんだ。なのにあのバカ…っと、いや殿下が突拍子もないことをほざく……コホン、おっしゃって事態を悪化させているんだ。先程リリーナからの手紙を受け取った時も丁度今後のことを王と話し合っていたんだよ。一先ず、殿下の一方的な婚約破棄の宣言は保留として、お前は領地で休養を取りなさい。」


ん?

婚約破棄が保留?

所々レオン様に対する暴言が入っていたのはまあいいとして。

婚約破棄は保留なのかい?

いやいや、あんなにはっきり言われたのにそれはないでしょ。

でも、王様が知らなかったしな〜。

レオン様詰めが甘いよ。


「では私は王妃教育は一旦取り止めて、領地に行くのはいいのですね?」


王妃教育中止は勝ち取らねば!

ぬか喜びになってしまう。


「ああ、王からも領地での静養の許可は得た。後、お前の願い通り殿下にはお前の事を聞かれるまでは領地に戻ることは伝えないつもりだよ。」


ふむ、とりあえず良しとするか。

領地に戻っちゃえば結構自由だし。


「分かりましたわ。ただ婚約破棄は保留とのことでしたが、先程王様とお父様にお会いした時お父様は新しい婚約者を見つけて下さるとおっしゃっていましたがそれも保留ということですね?」


私の言葉を聞いて兄は父にまた目で訴えかけている。

うーん、たぶんあれは『父上何余計面倒なこと言ってるんだよ!』だね。

まあ、私としては新しい婚約者っていうのも面倒ではあるから保留でもいいけど。


「ああ、すまないリリーナ。お前が一方的に婚約破棄をされたと聞いて頭にきてしまったんだ。ただ、私も王に仕える者として冷静になって王と話し合った結果が保留なんだ。不甲斐ない父ですまん」


「いえ、お父様謝らないで下さい。元々家同士の取り決めで決まっていたことですもの。王様が存じ上げなかったということが問題ですわ。出来ればレオン様も先にお父上であられる王様におっしゃっていただければ良かったのに……」


私の言葉に父と兄は深いため息をついている。

兄が小さい声でボソボソ言っている。

「……あのヘタレ………何で素直に言えないんだ…………はあ、機嫌悪いんだろうな………」

たぶんレオン様の悪口だ。


私は残りの食事も美味しく頂き、なんか項垂れている2人を残し部屋に戻った。

だって2人でブツブツ言いながらお酒をゴクゴク飲んでるんだもの。

酔っ払いは嫌いだ。



湯浴みも済ませ後は寝るだけ。

ふう、なんかお昼寝したけど眠いや。

明日からあの王妃教育がないというだけでウキウキする。

なんか良い夢見れそうだ、おやすみ〜。

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