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第10話

次の日、風牙と正史は午前の武術の授業をまともに受けれなく、斎藤に怒られるわ、クラスメイトに茶化されるわで大変だった。

晴樹がクラスメイトに2人が疲れている理由を説明すると、案の定、全員が放課後に闘技場が解放されている事を知らなかったらしく

「今日こそは行こうぜ。」

と言い合っていた。

「……ちゃんと先生の話聞いとけよな。」

自分も聞いてなかったくせに風牙はぬけぬけと言い放つ。

「ってか俺ら今日も行くの??」

「………。」




無事に午前の授業を終わらして3人は食堂へ行った。

「風牙く〜ん!!!」

空いている席を探して3人がさまよっているとお呼びがかかった。

「ここ空いてるよ〜。」

遥が周りを気にせずに叫ぶ。

これ以上叫ばれると困るので3人は早足気味で遥の元へ向かった。

「あれ!?香澄は??」

いつも香澄が一緒にいるはずだが、遥が違う女の子と一緒にいたので風牙が聞いた。

「今、保健室にいるよ。頭痛いって言ってた。」

「保健室か。」

「あ、行っちゃダメだよ。『香澄が風牙が来たら疲れるから来ささないで』って言ってた。」

「………。」

どっちかと言えば風牙の方が疲れさせられそうだが香澄は自分の方が疲れると思っているらしい。

「そう言えば情報収集クラスは今何やってんの??」

正史が思い出した様に言う。

「今はパソコンでハッキングとかいろいろ。その名と通り情報収集。ね??」

遥は緊張してしまって(理由は不明)何も喋らない友達に話を振る。

「う、うん。」

「へぇ〜。俺達は今武術だよな??」

正史も何も喋らない(無関心)な晴樹に話を振る。

「今度、放課後第3闘技場見に来たら??」

風牙が何気なく誘う。

「行っていいの!?じゃぁ今度香澄と相談して行ってみる。」

「あ、香澄にお前が来たら疲れるからお前は来なくてもいいぜって言っといて。」

「え〜。ホントは来て欲しいくせにそう言う事言っちゃだめだよ。」

遥がとても楽しそうに言う。

遥は他人事でも自分の事でもとても嬉しそうに喋れる。

それに対し晴樹は何事にも無関心。

本人は知るよしもないが裏ではクールな晴樹のファンがたくさんいるらしい。「じゃぁ私達は香澄の所に行くから。」

そう言って遥は友達と一緒に立ち去った。

「……結局あの子誰だか紹介しなかったな。」

「『うん』しか喋らなかったしな。」

「こっちには一言も喋らなかった奴もいるけど。」

風牙がいつもの様に晴樹をからかう。

「……うるさい。それより早く飯を食いたいな。」

晴樹はこの頃風牙を軽く受け流す事を覚えた様だった。


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