表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル《家転移》で元傭兵の俺は静かに笑う。  作者: 山田 ソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/102

第37話 評判と依頼

 数日後、リオンは再びハロルドの商会へ呼ばれた。

 帳簿を広げたハロルドは、開口一番笑顔を見せる。


「お前の作った“クマの幻灯機”と“おもちゃライト”、どちらも想像以上に評判だぞ」


「……本当に?」


 リオンは首を傾げる。

 ハロルドは立ち上がり、奥から子供連れの客の手紙を持ってきた。


「子供が大喜びで離さないそうだ。夜泣きが減ったとか、暗闇を怖がらなくなったとか、母親たちが絶賛している。それに“おもちゃライト”の方は、大人でも夜道に使えると好評だ。簡易的な携帯灯りとして重宝されてる」


 リオンは少し驚いた顔をした。


「……攻撃用にはならないと思っていたけど……役に立つなら悪くない」


「役に立つどころか、商会としては是非とも“増産”してほしい。できれば、今の十倍は欲しいな」


 ハロルドは真剣な表情で言った。

 リオンは腕を組み、考え込む。

 クマ幻灯機は手間がかかるが需要は確実にある。

 おもちゃライトは構造が単純なので、量産が可能だ。


「……わかった。おもちゃライトを中心に作る。クマの方は少しずつ」


「助かる! いやぁ、まさかあの小僧がこんなヒット商品を作るとはな」


 ハロルドは笑みを浮かべ、リオンの肩を叩いた。

 リオンは少しだけ笑い、短く言った。


「次は、もっと面白いものを作ってみる」


 こうしてリオンは初めて、自分の発明品が世に受け入れられ、人々の生活に自然に溶け込むのを実感した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ