私と彼の関係
初投稿です。
つまらない物理の時間に思い浮かびました。
タイトルはバラさないで!という意味の英語のスラングです。英語が好きなので。
でも本文は日本語です。
私と彼は幼稚園からの幼馴染だ。
私が幼稚園に入園する少し前に彼が北海道から引っ越してきた。確か十勝か空知。
同い年で一人っ子の私と違って後に妹ができたけど子供向けアニメの【頑張れ豆太郎とビーンちゃん】が好きだったところとかお互い絵を描く趣味があったとかでよく遊ぶようになった。第一家が隣同士で幼稚園も同じならば自然と縁ができるものなのだ。
彼とは幼稚園から始まって小学校、中学校を経て高校まで同じだという結果になったが意識してそうなったわけではない。もしかしたらそうなのかもしれないけど定かではなかった。
彼は中学受験をした。
バスケ部が強い中高一貫校に行きたかったらしく4年生くらいから一生懸命勉強していてよく一緒に勉強していた。私は中学校受験に興味はなかったけれど頭がいいってなんだか格好良くて一緒になって勉強していた。
だけど彼はその中学校には受からなかった。
そしてそのまま滑り止めの中学校に行かなかった。
私や小学校の友達が通う市内の中学校に進学した。
あとから本人に聞いた話だけれどどうせ自分の行きたかった学校じゃないからそれなら知っている人が一人もいない学校よりかは友達の多い学校に行って青春を謳歌したかったらしい。
なにそれって努力が無駄になった気がしないのって何も知らないあの頃の私はちょっとそう思ったけれど私は何も言わず、彼の判断に肯定的な反応を示した。
そして3年間同じ学校で3年間同じクラスで過ごした。
高校受験のとき彼は推薦を使って自分の落ちた学校に入学が決まった。
推薦が決まるまでずっとソワソワしているのを見ていたから合格の電話が来たときは彼と同じくらい喜んで私の受験が終わったら一緒にケーキでも食べようと言った。
私はあんまり高校自体に魅力を感じれなくてただ大学に行きたかったからとりあえず先生が勧める公立高校を受験することにした。滑り止めは彼と同じあの私立高校にした。彼が進めたのもあったけど今になって中学校入学時の彼の気持ちがわかった。
そして私は公立の高校に落ちた。
彼に電話をしたとき彼は私よりも泣きそうで声が震えててなんだか笑いそうになった。
実際これまでの努力が無駄になった気がして私も悲しいのは悲しかったが彼と13年目同じ学校に通うと思うとそっちのほうが面白かった。
そして彼と同じ学校同じクラスに進学した。もはや奇跡だと思う。
中学時代は友達と呼べる人が少なかったから高校ではもっと対人関係について頑張ろうと密かに意気込んで吐いたがJKの女の子たちなんてそこらの市立中の女子よりよっぽど可愛くてキラキラしていてとてもじゃないけど私は場違いだった。結果お昼をともに食べて食える程度の狭いコミュニティを築いて終わった。まぁ話せる人がいるだけましか。
そんな平凡すぎる学校生活に天気が訪れたのは4月下旬のこと。移動教室で理科室に行くために廊下を歩いていたときに「あの、、、」と控えめに声をかけられた。
男子が4人。顔も名前も一致しないから他クラスだ。うちの学校はクラスが多い。首都の真ん中に立っているから校舎は縦長にビルみたいな構造をしていてアニメで見るような高校とは程遠いけれど人気が高くて生徒が多かった。
「C組の三崎知世さんですか、、、?」
「え?まぁ、、、そうですけど、、、。」_
センター分けのいかにも運動神経の良さそうな男子が控えめな敬語で聞いてくるのでつられて敬語で答える。私も友達も何なんだと言いたげな顔をしていると髪がセンター分けの人が口を開く
「放課後カフェテリアで待っているので来てください!!!!」
「へ?」
「それじゃあまた放課後に!!」
「あぁちょっと!!」
言いたいことだけ言い去っていった彼らに私が混乱していると横にいた友達があの人知り合い?と聞いてくる。
「全然。全くを持って知らない人。_」
「まじか。わざわざ放課後に呼び出しってことは、、、恋愛相談じゃないかな?」
友達の口角が上がりニヤけた顔になる。
「まさかぁ。私みたいなスモールコミュニティーにいる人間に恋愛相談?無い無い。」
「え~?そうかなぁ。まぁいっか。とりあえず授業行こ~。」
このときは微塵も思っていなかったのだ。
後に彼らが平凡に終わると思っていた高校生活を狂わされ前代未聞の事態にしてしまうとは____
放課後________
カフェテリアには人気が無く中に入ると目的の人物(複数)はすぐに見つかった。というか目に入ってきた。
「あ、三崎さん。来てくれたんですね。良かった~。どうぞここ、座ってください。」
円形のテーブルに椅子が五脚。ちょうど私が座ると4人の男子の囲む感じになる。
きっと通りかかった人が見たら意味わかんない光景だろうなぁ。大丈夫。私もよくわからない。帰りたい。
「三崎さん。来てくださりありがとうございます。それと先程はすみません。ろくに名乗りもせず失礼しました。不審に思われましたよね?」
「え?いや、まぁ何事かなぁとは思いましたけど全然、そんなお気になさらず、、、、。」
一番右に座っていた男子に突然謝られつい噛んでしまった。
丁寧に謝ってくれた彼は黒縁の眼鏡に少し長めの白髪で日本人とは程遠い容姿をしている。もしかしたら外国人かもしれない。
「というわけでまずは全員の自己紹介をしようと思います。僕は1年A組1番の伊上琉亜です。」
あれ、至って普通の日本人の名前だ。もっと’とにー’とか’じゃっくす’とかそんな名前かと思ったのに。もしかしたら同じ名前なのかも。
「隣の俺は来栖五鈴。1年F組5番です。」
来栖と名乗った彼は茶色がかった髪にツーブロックでいかにもスポーツをやっていそうな感じだ。
予想はバスケかサッカー。あ、でもうちの学校バレーボールの推薦あったしバレーボールかも。
「あ、俺は沖田賢士です。クラスは1年A組で、4番です。沖田って呼んでください。」
そのまた隣の大人しそうな彼は漆黒と言えるほどきれいな黒髪で最初に名乗った伊上さんと同じクラスらしい。今のところ3人はクラスが違うからクラスメイトってわけでは無いみたい。
「最後に俺は灰原涼。クラスはD組、出席番号は35番。呼び方はなんでもいいよ~。」
センター分けくんは隣のクラスか。D組は体育が合同でやってるけど男女別が多いから見たことあるようなないようなくらいかも。
「な、なるほど。私は1年C組36番三崎知世です。よろしくお願いします。それで~その、、、、こんな根っから陰のオーラ出してそうな女子に聞きたいことっていったいなんなんですか?あ、いやあなた達と話したくないとか別にそういうわけではなくて単純な疑問なんです!男子とかグループワーク位でしか話さないし、女子の友達だってそんなにいないし、、、。もし、うちのクラスの女子に惚れてしまって連絡先を教えてほしいとかでも私、きっと力になれないですよ?」
落ち着け、落ち着け私!!!!!!
「えっと、、、三崎さん。ほんとにいきなりでごめんね。混乱させちゃったよね。俺等が君に聞きたいことは_______遠藤紅華についてなんだ。」
灰原さんの話に頭が追いつかない。でも他の3人も真剣な顔をしているので間違ってはいないのだろう。
ただ純粋に質問の内容に驚いたのだ。だって_____
「遠藤くんについて、、、、ですか、、、?」
だって遠藤紅華とは___________
私の13年の付き合いの幼馴染の名前なのだ。
読んくださりありがとうございました。ぼちぼち更新していきたいです。