第29話 貴族の館への侵入!金ぴかバレる危機
貴族の館の前、リクたちは緊張感に包まれていた。
「さあ、完璧な偽装で堂々と行こう!」
全く完璧ではない。
ヴァルド(通称:金ぴか)は、金ピカの鎧の上から無理やりローブを羽織り、その隙間からギラリと輝く金属が覗いている。しかも歩くたびにシャリン、シャリンと軽やかな金属音が鳴る始末。
「……おい、その音、なんとかならないのか?」
リクが呆れた声で尋ねると、ヴァルドは自信満々に胸を張った。
「この音が私の高貴さを証明するのだ!」
「証明されるのは不審者としての存在感だよ……」
影狼は呆れた表情で尻尾を振り、ゴルムは地面に影で**『バレる』**の文字を浮かび上がらせた。
入場チャレンジ
貴族の館の門番が厳しい目つきでリクたちを睨む。
「招待状をお持ちですか?」
リクは冷静に偽造した招待状を差し出す。しかし、門番の目はヴァルドのローブの下でギラリと光る金属に釘付けだった。
「……そのローブの下、何か光ってませんか?」
リクは咄嗟に答える。
「ええ、これは……新興貴族の最新ファッション、"ゴールド・ボディ・アーマー・スタイル"です。」
門番は眉をひそめながらも、妙に納得した顔でうなずいた。
「……貴族の趣味はよく分からん。」
まさかの突破成功。
館内での珍騒動
館内に入ると、豪華なシャンデリア、煌びやかな装飾、そして貴族たちの華やかな衣装が目に飛び込んできた。リクたちは目立たないように行動しようとするが、ヴァルドが再び問題を起こす。
「ふははは! ここがパーティー会場か! 華やかだな!」
大声で叫びながら、シャンデリアの光を反射して自分も輝き始めるヴァルド。その結果、周囲の貴族たちの視線が一点に集中した。
「おい! 落ち着けって!」
リクは必死にヴァルドを引き戻そうとするが、ヴァルドはすでに貴族たちの注目を一身に集めてしまう。
「おや、あなたはどちらのご令息ですか?」
上品な貴婦人が微笑みながら近づいてきた。ヴァルドは胸を張り、満面の笑みで答える。
「私か? 私は……ゴールド伯爵三世!」
「……初めて聞く名前ですわね。」
会場が一瞬で微妙な空気に包まれた。
計画崩壊寸前
リクは冷や汗をかきながら、影狼とゴルムに目配せする。
「いいか、これ以上目立つ前に、例の『光るマカロン』を探すぞ!」
影狼は素早く周囲を嗅ぎ回り、ゴルムは影で監視の目を避けながら移動を開始する。リクも貴族のふりをして会場内を移動するが、背後から聞こえるヴァルドの**「ゴールド伯爵万歳!」**の声に、顔を覆いたくなる衝動を必死で抑えた。
果たして、このカオスな状況の中で無事に任務を遂行できるのか!?




