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短編

500文字で私と彼の愛の物語を書けといわれたので、書いてみた

まずは偶然出会うところから始まるのだけれど、恋愛が始まるのはいつも奇跡だから、奇跡だったと書くしかない。そして彼は私の名前を知り、私はしばらく彼の名前を知らなかった。彼のことを『たまちゃん』と、随分長いあいだ呼んでいた。ネットで慣れ親しんだその名前のほうが、私には彼の名前だったから。ネットのむこうにしか知らない頃から彼のことが大好きだった。彼を知ったらもっと好きになった。側にいるだけで世界が幸せに満ちた。何も会話は交わさなくても、体温を感じているだけで時間は充実していた。私たちの愛は流れることなく、積み重なっていった。どこまでも、どこまでも、永遠に積み重なるんだと思っていた。色んなところへ行って、いろんなことをして、そんなことを重ねているうちに、行くところもすることもなくなってしまった。交わす会話がなくても時間の隙間は埋まっていたのに、言葉がなければすれ違うようになってしまった。あなたに会いたい。もう一度、あの頃のあなたに。でも二人はもう戻れない。だから未来こどもを作った、二人のあいだに。あんなに色んなことがあったのに、たったの500文字で書けてしまう私たちの歴史。これからも続けていきます。

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― 新着の感想 ―
500文字制限でこうしてみっっっちり詰め込んでいるところに、何というか原稿用紙らしさがあってちょっと面白い。学生の時はパソコンどころかワープロもなかったし、原稿用紙やルーズリーフ、大学ノートに書いてた…
ギッチリと書かれた作品、500文字だったんでなんとか読み切ったけど目が痛いわ疲れるわ。 だからギッチリ書かれた作品は嫌いなんだ。
これは上手い! 500文字という制約を「あんなに色々なことがあったのに、たった500文字で書けてしまう」という、何とも言えない趣にしてしまうとは! 「500文字なのに面白い」ではなく「500文字だか…
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