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【EP.2】異世界転移

目の前に頭を地面にめり込ませて謝る少女を眺めながら思う。


(なんだこれ?)

------------------------


雷に打たれて、気がつくと真っ白の部屋に居た。

窓からは暖かい日差しが差し込む。

さながら楽園の風景、俺は天国に来たのだと悟ったのだった。おしまい。


『いつまで外見てるんじゃ?』


急に声をかけられてビクッと体を震わす。

後ろを振り返ると・・・誰も居ない。

えぇ?心霊現象怖ぁい!


『下じゃ!下を見ろ!』


言われて下を見ると少女が1人。

容姿は白色の長髪、顔はかなり整っていて、胸は無い。

『あと5年ってとこか』

『なんの話じゃ!』


『・・・んで?何処よ此処?』


間を開けて少女に問う。


『此処は神の世界よ』


少女から先程までのあどけなさが消えて真剣な表情になる。

そして


『すまんかったああぁぁあああアア』

頭を擦り付けて土下座してくる。


『っは?何何なにナニ?!』


突飛無さすぎるだろ?神の世界だとかの話何処に消えたんだよ!

ちょっと真面目に威厳ある感じ出してたじゃん!


『間違えてお主まで巻き込んで連れてきてしまった!本当すまぬ!』


『えっと、状況が何も掴めてないから一から説明してくれ!』


土下座の少女の顔を上げさせて、一旦仕切り直しに図る。

少女も意図を汲んでか、顔を上げて笑みを浮かべる。


『えーと説明するぞ?わしの世界に魔王が現れてな?』


わしの世界の時点で意味わからんけど?


『それでお前達の世界から勇者を連れてこようとしてな?』


あぁ?要するに異世界転生とか異世界転移とかそう言う話?もしかして俺が勇者になるって事か?!イイじゃん!カッケェじゃん!


『それで勇者を召喚する時に巻き込んでお主まで連れてきてしまったのじゃ!⭐︎すまんな?⭐︎』


(仕方ないから許してやるよ)

『殺すぞ?』


本心と建前が逆になったが訂正はしない。


『てか間違ったんなら戻してくれよ、元の世界に戻せば終わりだろ?』


簡単な話だ、元いた所に戻せばいい。

勇者だけ置いていけばなんの問題も無いのだろう?


『異世界から召喚した者は戻せないのじゃ!そんな事も分からんとはまったく!』


俺は拳を振り上げた。

HIT! 16ダメージ! まだ倒せない!

俺は拳を振り上げた。

MISS! 敵は逃げ出した!


最奥にあった椅子の後ろに隠れる自称神様。


『・・んで?俺はどうすりゃいいんだよ?このまま神の世界だか言う此処に留まれば良いのか?』


半ばキレ気味に問うと。


『お主も異世界転移させてやるからトットと此処からされ!』


泣きながら怒鳴ってくる。


『お前のミスでこっちきたんだろうが?!なんで俺が悪いみたいになってんだよ?!』


魔法とかの特典くらいつけてもらわなきゃ納得いかない!

捲し立てた所の折衷案として。


『魔法は与えられん!あれは勇者などの特別な者に与える事で価値が生まれるのじゃ!・・・だがまぁわしが悪い所もあったのでな!お主達の世界から物を買うくらいはできる様にしておこう。それと勇者と同じ様に何度でも死ねる様にもしておいてやる!ありがたく思え!』


------------------------


いや回想長すぎだろ。


そんで今、俺は森の中に飛ばされた。

今度会ったらタダじゃ済まさねぇ。

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