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12 手順


 床の上に直置きされた3つの宝箱。


 この3つの中身のダニチェックすれば依頼完了ってことね。


 じゃあ、始めますか。



 はい、ひとつ目の宝箱。


 上に乗ってる書き置きは、と。




『吸魔虫確認・除去手順だよ』

『① 宝箱に魔力を注いで鍵を開けてね』


 ……はい、アウト。



 ちょっとっ、誰か聞いてるっ、


 俺、魔力無いからっ、


 鍵、開けらんないんだけどっ



 アホかっての。


 鍵くらい開けとけっての。




「……ごめん、ミスった」


 おっとびっくり、いきなり後ろに現れないで、


 って、あらやだ可愛い娘さん。



 ---



 お名前は、メリシェラさん。


 いや、メリシェラちゃんって呼びたくなっちゃう、ちっちゃ可愛さ。



「私、歳上」


 はい、失礼しました。


 鍵を開けたら、危ないから下がっててね。



「はい、どうぞ」


 はい、どうも。


 えーと、次は、




『② 備え付けのブラシで丁寧にブラッシングしてね』


 あー、中にあるのは、古っぽいデザインの年期の入ったローブと、ちっちゃなブラシ。



 ってか、これってあれだね、まんま毛玉取りブラシ。


 要は、あの要領で、すりすり擦れってことね。




 えーと、ローブを床に広げて置いてっと、


 ブラシで、すりすりすりすり、


 はいこっちも、すりすりすりすり、


 襟元すりすり、袖口すりすり、


 フードは念入りにすりすりすり、


 ひっくり返してすりすりすりすり、


 袖の中の方も、念入りにすりすりすり、




 よし、こんなもんかな。


 はい、お次は、



『③ ブラシをよく見て、赤い点々が付いてなかったらクリーニング完了!』

『もし赤い点々が見えたら、⑤だよ』


 はい、ブラシは、と。


 赤い点々は……ナシ。




『④ お疲れさま、念のため、宝箱の中も見てあげてね』

『終わったら、次の作業、よろしくねっ』


 はい、お疲れさま。


 えーと、宝箱の中は、と。



 中はキレイなもんですよ。


 ちゃんと四隅もチェック、


 もちろんフタの裏も隅っこまでチェック、


 はい、完了。


 どれ、ちなみに⑤は……



『⑤ 大声で助けを呼んでね』

『緊急隔離班が飛んでくるよ』

『助かるといいねっ』



 ……はい、次行きましょ、次。



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