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出会い

 ニコニコと人の良さそうな微笑みを浮かべている男。

 デイロン・イスナーは、森で薬草を育て薬を作っている薬師。


 今日は週に一度の、街へ出て薬を売る日。


 いつもこの日は、自分を薬師に育ててくれた師匠のお墓参りに来ている。



「今日は師匠が好きだったいちごが採れたし、喜んでくれると良いなぁ」


 そう言いながら墓へ近づくと、

「……!!」


 一瞬にして空気が神聖なものに変わった気がした。

 上手く自分が、呼吸出来ているか分からない。

 師匠の墓の方を見ると、ラピスラズリの宝石のような髪が、目に入る。

 そこには少女が静かに立っていた。



「あの……師匠の知り合いでしょうか?」


 師匠の知り合いかと思い、声を掛ける。



「……」

 静かにこちらを振り向いた。

 人とは思えないほどの綺麗な容姿の少女だが、顔は無表情。



「知り合いではないの

 でも、とても澄んだ空気を感じたから」


 凛とした声で答えてくれた。

 聞いてるだけで心地良い声だ。


「澄んだ空気?」


 じっと僕を見つめた彼女は、


「そぅ、気付いてないのね」


 そういうと、無表情のまま歩いていってしまった。


「結局誰だったんだろう?」


 彼女のことを考えつつ家に帰ると、玄関先の庭にあるハーブの前に、先ほどの美少女が座り込んでいる。


「あなたはさっきの?

 どうしてここへ?」


 彼女はすっとこちらを見る。


「あの子たちが手伝ってほしいと

 だからここで待っていてと」


「あの子たち?

 いったい誰のことを……」


「あー、そうだった

 あなたは見えないのだったわね

 あなたはね精霊の愛し子なのよ」


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