ローシン王国国境の街アルシン
国境の街アルシンでは厳重な警備態勢が敷かれていた。
(兵士)
「身分証の提示をお願いします」
(カイト)
「これだ。俺達はグレートウェイ王国のSS級冒険者ラークだ。」
(兵士)
「ほぅ!SS級とは珍しい。何用ですか?」
(カイト)
「なんでもこの国にはいろんな島があると聞いた。その中で孤独島は珍しい鉱物が取れると噂があって。それが見たいのと、首都の近くに金と銀の迷宮があるそうじゃないか?そこも攻略してみたくてね。」
(兵士)
「冒険者だから、いいんですけど…あまり大きな声では言えませんが、この国には長居しない方がいいですよ!」
(カイト)
「なんでだ⁉︎」
(兵士)
「この国はローシンってヤツが乗っ取って、もうクズの様な国になってしまったんですよ。我々も徴兵されて無理やり兵士をやってますけど、ホントは故郷に帰って農家を継ぎたいです。」
(カイト)
「無理やりなのか?大変だな⁉︎今日良かったら一緒に食事でもどうだ?奢るぞ!」
(兵士)
「奢りだと!よし!いい店を紹介しよう。それと友達もいるけど、一緒に連れてっていいか?」
(カイト)
「あぁ、構わない。そん時色々教えてくれよ。」
(兵士)
「おぉ!今日はついてる!夕方に中央の噴水がある広場で待ってるよ。オレはマイクってんだ。よろしくな」
(カイト)
「それとこの街の冒険者ギルドに顔を出したい。場所を教えてくれよ」
(マイク)
「ギルドは左側のファイゴタンというホテルを曲がった先にある。入り口に大きな斧のマークがあるからすぐわかるはずだ。」
マイクに教えてもらった道を行くと、建物の入り口に斧のオブジェがあり、すぐに冒険者ギルドだとわかった。
冒険者ギルドではギルドマスターのマルセップが出迎えてくれ、ギルド内で変に絡んで来る者もいない。
ギルド内は日中にも関わらず呑んだくれている者が大勢居た。
(マルセップ)
「騒がしくて申し訳ない。いつもこんな感じだ。最近は魔物もそんなに出ないからな、ほとんどの冒険者は、ルーポ王国にどんどん流れている。今残ってるコイツらは言わば常連組だな。」
(カイト)
「魔物が出ないのか?それでは稼げないもんな…迷宮は攻略されてるのか?」
(マルセップ)
「そうだな。攻略したのは冒険者じゃないけど、金の迷宮はポロンド統領が最初だな。それからは定期的に攻略者が出てる。アーリー合衆国だった時はヘイメスという女の子が攻略したなぁ。金の迷宮は全部で400階層あって、最下層のボスはリブァイシードラゴンという魔物だ。ヘイメスは18才の時に攻略して最年少記録を持ってるよ。銀の迷宮は300階層ある。同じく、ヘイメスが攻略して最年少記録だ。それと、最短攻略日数もヘイメスが持ってる。銀の迷宮はわずか27日、金の迷宮は63日だ。」
(カイト)
「へぇ、そのヘイメスってすげぇな!」
(マルセップ)
「この国は数ヶ月前にローシン王国となったが、ほとんどの国民はアーリー合衆国だと認識してるよ。あの頃は良かった。ポロンド統領の政治力は賛否両論あったが、今思えばあの人は本当にこの国の為に尽力してたよ。そのヘイメスって子も孤独島の代表をしてたなぁ!」
(カイト)
「そんなベラベラ喋っていいのか?国への反感なんて」
(マルセップ)
「良いんだよ。俺達は冒険者だ。国に縛られはしねぇよ。この国のギルドは各島にも一つは置いてある。首都のワシンにはギルド本部がある。詳しい話はワシンにあるギルドに行けば手に入る。あそこのギルドマスターはオレの師匠だ。行くんなら手紙を書くぞ。」
(カイト)
「助かるよ。それと、今日兵士と一杯飲むけど、いい店はある?」
(マルセップ)
「それならここで飲んでけよ!安くて美味いがモットーだ。」
(カイト)
「わかった!それならそこいらで呑んだくれてる奴らも誘うか?」
(マルセップ)
「やめとけ!アイツらは冒険者としては半人前だが、呑みに関してはSS級だ。しかも絡み酒だからな。」
(冒険者達)
「おい!聞こえてるぞ!マスターが俺達の悪口を言ってラァ!グレートウェイ王国の冒険者がどれほどのもんか知らんが、俺達は底なしだぞ!」
(アリス)
「楽しめそうだ。カイト、アイツらも誘おう!この街の酒が無くなるまで飲むぞ!」
(冒険者達)
「おい!聞こえたか?あんな別嬪さんの誘いだ。風呂入ってまた集合だ。(おぅ!)」
こうして賑やかな雰囲気の中、兵士のマイクとその友達のヤッケルも含めて冒険者ギルド内で大宴会となった。
もちろん、アリスとリュートに潰された冒険者達はほとんどの財産を失った。
代わりにギルドは大変儲かったそうだ。
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