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アテンナ女帝国1


アイムを出発し、アテンナ女帝国の入口の都市ミサンラタグラ

入口を警備する衛兵も女性だ。


マジョリティ達の事を伝え、指定された宿で待機する事になった。

街中を歩く人垣もすべて女性で、男性はカイトとリュートのみだった。

街を歩いたり、酒屋に入ったり、武器屋を見たりするたびに女性の群が拡がっていく!という妄想はさておき、街はとても綺麗に整備され、お店も細かいところまで手が行き届いていた。


武器屋や防具屋は特に珍しいものはなく、特徴的なのは、女性に扱いやすい細剣や短剣、ダガーや弓が多い事ぐらい。


アテンナ女帝国には冒険者ギルドがなく、この街の宿屋が他国とのギルドの橋渡しをしているらしい。


アテンナ女帝国に不法侵入しようとすると抜け道は沢山あった。

一つはミサンラタグラの隣に拡がる森を抜ける方法

二つは森の反対側に聳える巨大な鉱山を抜ける方法

三つは海を越えて渡る方法

他にもたくさんあるが、人攫い達のやりそうな手段はこの三つぐらいだろう。


しばらく宿で休憩していると女将さんが呼びにきた。

外に出ると驚いた。

立派な馬車が迎えに来ていた。そしてマジョリティとフヨーリアは立派な騎士の出立ちで、ナヨはどこかのお姫様のようなドレスに身を包んでいた。

(ナヨ)

「ふふふ、驚きましたか?」


(アリス)

「どうゆう事?頭が理解出来なくて混乱してる。」


(マジョリティ)

「騙すつもりはなかった。こちらは我が国の第一王女のナヨお嬢様だ。私とフヨーリアはその護衛で幼い頃よりお仕えしている。とにかくお話は道中と王都に着いてから。」


(リュート)

「王女を奴隷にするところだったな⁉︎」


(カイト)

「初めから奴隷にするつもりはなかったよ。それにしてもスッゲェ変わるもんだな⁉︎」


(ナヨ)

「惚れていただけました?」


(カイト)

「いや、それはない。」

(リュート)

「あぁ、惚れたよ!」


馬車に乗り込み、ゆっくりと進み始める。


(カイト)

「王都に着いたら国王⁉︎女帝⁉︎に会いたい。イングラッドを共に倒す意思があるか確認したい。」


(ナヨ)

「それはすでにお話ししています。とても乗り気ですよ。条件として、私を抱いて頂かなくてはいけませんが」


(アリス)

「ナヨ!今は冗談を言う時じゃない。少し真面目な話だ。終わってから口説け」


(ナヨ)

「ごめんなさい。それで、条件としては、帝国騎士団のレベルを引き上げて欲しいの。マジョリティは騎士団に所属していないけど、強さは3番目ぐらい強かったの。でも、アイムで世界の広さを知ったわ。それをみんなに話したら俄然やる気になってる。騎士団の団長はダントツで強い。でも、教えるのが下手なの。アリスぐらいみんな強くなりたいのよ」


(サーシャ)

「すぐにアリスぐらい強くなる方法はないわ。アリスは毎日地獄のような鍛練を課して鍛えてる。アリスだけではなく、私達は常に自分を鍛えてるわ。何故なら仲間が窮地の時に守れる強さを持っていたいから。おそらくみんな同じ気持ち」


(アリス)

「まぁいいだろう。この国にいる間だけでもできる事はするよ。私は女帝と一戦交えたいけどな」


(ナヨ)

「それは王都に着いたらすぐに叶うね。女帝たる私の母は異次元の強さだ。女帝たる由縁だよ。アリスの本気も見てないから何とも言えないけどね。」


(マジョリティ)

「少しいいか?この前のドラゴンは仲間なのか?」


(カイト)

「ライ!質問されてるぞ」


(ライ)

「ワシはサーシャと契約した雷を司るサンダードラゴンだ。」


(マジョリティ)

「えっ!可愛い…ぃぃぃぃぃぃ!」


サーシャの肩に乗っているライを見たマジョリティは思わず叫んだ。


(マジョリティ)

「私もいつかはそんな友ができるかな?ライ様!誰かいませんか?」


(ライ)

「魔物や獣を従えし者はいつの時代もいた。だが、魔物や獣の方から従いたいと思わせる人は聞いた事がない。ワレもはじめての経験じゃ。カイト達は実に面白い。マジョリティが本当に魔物の友が欲しいのであれば、魔物でも獣でも人と同じく接する事じゃ。絆ができれば従わせる事もできるじゃろうて」


(カイト)

「いい事思いついた!カー子よぅ!この国に棲みついてくれそうな鳥型の魔物っていないか?」


(マジョリティ)

「カー子?」


(カー子)

「ワシらは隠れなくて良いのか?」


(カイト)

「ライの事もあるし、この国にいる時は隠れなくていいんじゃないか?アテンナの人達はみんな魔物や獣を大事にしてくれそうだけど」


今まで姿を消していた従獣達はマジョリティ達の前に現れた。


(マジョリティ)

「なっ!みんな魔物を従えし者だったのか⁉︎」


(リン)

「カイトだけいないけどね!」


(カイト)

「今だけな!」


(カー子)

「して、鳥型の魔物じゃったな。まぁ呼べばいくらでも来るだろうよ。特に猛禽類型は獲物があればすぐに集まる。」


(カイト)

「そいつらは強いのか?」


(カー子)

「奴らは単独では強くない。が、数が増えれば増えるほど強くなっていく。それに、ワシの感覚だが、人と一緒に成長する事で思いもよらぬ進化を遂げると思う。数種類呼んでこようか?」


(カイト)

「俺の剣のモデルの鳶も呼べるか?」


(カー子)

「かつての教え子ならいるぞ。2日もらえれば連れて来よう!」


(リン)

「カイトの眼を見ればわかる。カー子呼んで来て。」


(リュート)

「シロも誰か連れてこいよ。キャット型なら誰か連れて来れそうな奴いるだろ?」


(シロ)

「サーベルタイガーって知ってるか?それと小型だがある程度強いバインドキャットがいる。まぁ連れて来よう!」


(カイト)

「アテンナ女帝国は女性が多い。だから馬鹿な男が狙ってくる。だが、みんな魔物を従え、国境沿いは強き魔物が警備にあたればみんな安心できるんじゃないか?」


(ナヨ)

「全員が何かしらの魔物を従える…規格外の発想ですね。」


(サーシャ)

「ね!常識で測れないのよ!」


そうこうしている内に一行は王都に到着した。

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