新たな出会い4
マジョリティ達を鍛え始めたアリスは容赦はない。
基礎から叩き直し、魔素循環の操作性を向上させていく。
リンは3日ほど洗脳せずに地獄を見せ続けた。それこそ死んだ方がマシなほど。
サーシャはC級以下の中から伸び代を中心に人選していく。
リュートは奴隷商から戦闘奴隷20人、家事や洗濯ができるメイド奴隷20人、特技のない奴隷10人を購入した。他には戦闘奴隷として戦っていたが、手脚を失い使い物にならない不要奴隷を30人格安で購入した。
奴隷達はアイム郊外の地下都市の近くに新たに作った地下奴隷都市に住まわせる。将来来たるべき日に備え、戦闘奴隷達を鍛える。もちろん不要奴隷は全て修復して回復させた。
メイド奴隷達は戦闘もこなせるメイドとして育てる。クリスロッドの子孫の面倒を見てもらうのと国家転覆後の復興の為に今から準備する。
ある程度鍛えたら、街へも潜入したり、冒険者として活動してもらう予定だ。
誤算もあった。嬉しい方の。
回復魔法と修復魔法が使える者がいた。
使い手としてはまだまだ未熟だが。
使いものにならないと奴隷商が手を焼いていた者だ。
セイラと名付けたその子は少しずつ成長するだろう。
他にも子供の扱いに長けた者達もいた。
1番の問題は食糧だ。
冒険者として活動したとしても食糧不足は争いの種になる。
そこはランファおばさんが買って出てくれた。大量の食糧を調達し、隠れ都市に運ぶ毎日になるが、ランファさんはとても楽しそうだ。
ギルドマスターのセイジとベックラー侯爵の密約も取り付け、何とか革命軍の拠点にする段取りはつけたといっていいだろう。
リンの調教が終わった3人はイングラッドに放ち、情報収集しながらギルドマスターのセイジに定期的に報告することになった。
(マジョリティ)
「アリスのおかげでこんなにも強くなれた。アテンナ女帝国でもかなりの上位のはず。約束通りアテンナ女帝国に案内します。あそこは男子禁制!といっても女帝の許可が得られれば入国は許されます。それに、リュート様とカイト様の子種を欲しがるやもしれません。その時は見繕って抱いてやってください。」
(リュート)
「どれだけ抱けるかなぁ?」
(カイト)
「リュート、ほどほどにな!俺にはサーシャがいる。なぁ⁉︎」
(サーシャ)
「別に子種をばら撒いてもいいんだよ!カイトの子なら将来有望だからね!」
(カイト)
「とにかくみんなで入れそうで何よりだ。おっ!この気配はライが帰ってきたぞ!」
(マジョリティ)
「ライ⁉︎だれ?」
(サーシャ)
「私の従えし伝説の生き物よ!」
(ライ)
「緊急の要件ゆえ手短に!東の方向に魔物の集団がこちらに来るぞ。後3日といったところか。」
(マジョリティ)
「なっ⁉︎ドラゴン!!!」
姿を消す事なく、サイズもそのままのライにマジョリティ、ナヤ、フヨーリアは開いた口が塞がらない!
(カイト)
「3日か、数は?」
(ライ)
「おそらく約50ぐらいかと。それにその中にイーサンがいた。」
(カイト)
「訳ありか、よし!マジョリティ達はこのままここに待機してくれ。俺達は少し見に行ってくる。いや、、」
少し思考を整理する。
(カイト)
「マジョリティ達はこのままアテンナ女帝国に帰って、俺達の入国の手続きをしてくれ。それとライの事は他言無用に頼む。」
マジョリティ達を一度帰国させ、ラークはイーサンが連れている魔物の集団に会いに行くことにした。
ライにまたがり1時間
カイトの捜索範囲に魔物を捉えた。
地上に降りてライはサーシャの肩に乗る。
(カイト)
「イーサン!聞こえるか?俺だカイトだ。」
(イーサン)
「カイト⁉︎カイトか?大丈夫だ。彼らは味方だ。」
イーサンを筆頭にぞろぞろと異形の者達が出てきた。
(カイト)
「エルフの次は何だ?」
(イーサン)
「彼等は獣人族だ。見てわかる通り、人と獣の融合種だ。だが、人の中には入れない。差別し他人を蔑み自分の優位性に浸るのが人族だ。ここまで逃げてくるのに多くの仲間が犠牲になった。」
(カイト)
「いい場所がある。しばらく身を隠すにはもってこいだ。行くか?」
(イーサン)
「カイト達は何者なんだ!いつも困った時にフラッと現れては棲家を用意してくれる。まさか…[現人神]なのか?」
(カイト)
「なわけねぇだろ!神様なんざいねぇよ。それより、行くなら行くでいいんだが、条件がある」
(イーサン)
「条件?」
(カイト)
「あぁ。今度大きな戦争というか内戦というか革命というかが起こる。その時に一緒に戦って欲しい。その見返りに、その国の好きな所に自分達の街を作ればいい。獣人族の街だ。自分達で自分達のルールを作り、自分達の暮らしやすい、誰からも差別されない街を作れば良い。どうだ?」
(イーサン)
「あぁ、彼等のリーダーは竜種のワーダンだ。とりあえず隠れ家に行くまで時間をくれ!それでいいか?ワーダン?」
(ワーダン)
「あぁ、恩にきる。」
こうしてアイム郊外の地下都市に獣人を連れて行った。
奴隷達は温かく彼等を迎え入れ、着々と戦力が増えていった。
(リュート)
「イーサン⁉︎まさかまた研究所に戻るのか?」
(イーサン)
「後はドワーフ達だ。彼等は動きが遅いから、綿密な計画を立てなければ逃すことができない。彼等はマスキンダ王国側に逃がそうと思う。また彼等の街になりそうな所を準備しておいてくれ!」
(カイト)
「約束はできねぇよ!そういえば、その施設には魔族はいないのか?」
(イーサン)
「なぜ魔族を知っている?」
(カイト)
「この前会った。ヤンバルってやつだ。ヤツは強かったな。」
(イーサン)
「ヤンバルとかいうヤツは知らないな。だが、魔族は今までのエルフ、ドワーフ、獣人とは格が圧倒的に違う。あれはそれこそ神の領域だ。彼等は寿命はなく、魔物を従える能力、それも強制的に従える能力があり、身体も自動的に修復する。開発者で研究者のマッドの目的はわかりませんが、あんな者が量産されればこの世は終わりを迎えると思います。」
(カイト)
「まずいな。確かにアレは強かった。俺達もまだまだ未熟だな!魔族を超える強さを目指すか?なぁ⁉︎」
(リュート)
「まだまだ強き者がいる。楽しみで仕方がない」
(アリス)
「だな。今の倍の鍛練を課すか」
(カイト)
「そういえば、革命の時はイーサンも参加するのか?俺達の仲間にハント達が居るが、今度紹介したかったな」
(イーサン)
「ハント?イングラッドのハントか?」
(カイト)
「なんだ⁉︎知り合いか?」
(イーサン)
「同姓同名という事もある。私の知ってるハントなら、それこそ私の命の恩人だ。実は私もイングラッド生まれだ。奴隷としてこき使われ、殺されそうなところをハントが逃してくれた。今の私があるのもハントのおかげだ。」
(カイト)
「同一人物だといいな。彼等はクリスロッドの子孫を探している。そしてアイムかアイム郊外のこの近くの地下都市に革命軍の本拠地を構える予定だ。革命の日はこれより3年後。その時はイーサンも参加してくれよな」
(イーサン)
「善処致します。」
こうして出会っては別れてを繰り返す不思議な仲間が増えていく。
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