スタンピート
翌朝、テントをたたみそれぞれ準備を始める。
しばらくすると地面から振動が押し寄せてくる。
振動の音が徐々に大きくなる。
ギルドから派遣された冒険者達も来て配置を指示する。
入り口が黒い霧に包まれ、火山の噴火のように魔物が溢れた。
空を飛ぶモノ、地面を這うモノ、歩くモノ、走ってくるモノ様々だ。
みんなで片っ端から討伐していく。
一際大きい魔物が出てくる。サイクロプスだ。アリスはニヤッと口角を上げ闘いを挑む!
俺の前にはナーガが迫ってくる。
ナーガとの戦闘はなかなかしぶとい。その間に他の魔物達はブロンズマロに進む。冒険者達の中には逃げ出す者も出始めた。
ナーガは毒を噴き出すため近づけない。尻尾の攻撃は威力抜群だ。毒を噴き出すタイミングを測り、出切った瞬間に近づき首を一閃する。
キマイラが空中を抜けようとするところを新調した弓で狙い撃ち落とす。地上に落ちたタイミングで他の冒険者達がトドメを刺している。
次々と溢れる魔物を討伐しまくる。
延々と魔物を討伐していると勢いが弱まってきた。
周囲には魔物の屍が山積みとなり、片っ端から回収して戦闘の場所を確保する。
ポーチの許容量を超えたため、これ以上の回収はできない。周りに積もっていく屍を吹き飛ばしながら魔物を討伐していく。
約2日間の戦闘は終わった。
アリスに駆け寄ると無傷というわけではないが、大丈夫そうだ。かなり疲労が溜まっていそうだ。
リュートやリンが心配になり迷宮に向かおうとするとシロの背中に乗りリュートがやってきた。無事だった。リンも歩いてきて無事だった。カー子もリンの肩に乗り無事だった。
冒険者達も雄叫びを上げ、スタンピートが終わった事を告げた。
ブロンズマロにみんなで戻ると街の被害はなく、門から街道沿いに多くの人が出迎えてくれた。
とにかく疲れた俺達は宿に入り風呂に入る事なく防具を脱いで死んだように寝た。
翌日にグラント公爵家に招かれたが、疲れていたため断った。2日後に来てくれとのことで、了解して俺達は風呂に入り、防具を綺麗にし、服を洗濯して過ごした。ギルドで魔物素材を売却しようとしたら他の冒険者達も売却しようとしていて無理だと断られた。俺達4人ともにポーチを持っているがすべて魔物で許容量を超えた。
俺達はポーチより許容量が多い収納鞄を購入した。
スタンピート…
これほどの規模のスタンピートでこんなに被害が出なかった事は過去においてない。
街そのものが壊滅してもおかしくない。
それどころか王国に甚大な被害が出てもおかしくない。
それを街は無傷
冒険者の死者数は少ない。
人々はこの出来事を[ラークの奇跡]と呼んだ。
この話は瞬く間に国を越えて拡がった。
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