セントラルを巡る戦い
王都に戻り、王宮へ向かった。
謁見の間ではなく会議室へ通され、国王とマセキト、マルクス団長、サイクロード王子、カイトの面子が揃う。
(国王)
「わざわざ来てもらって申し訳ない。今からの話は他言無用じゃ。いいな!」
(カイト)
「内容による。この面子なら俺はいない方が良くないか?」
(マセキト)
「いや、これからの話はカイトがいないと始まらない。王がいう他言無用とはラークスは含まれていない。」
(カイト)
「ん⁉︎つまりはラークスのメンバーには言って良いって事⁉︎」
(国王)
「お前らは幼い頃からの家族じゃろ⁉︎それ以外には言うな!」
(カイト)
「わかりました。」
(国王)
「話す前に、カイトの意見を聞こう。カイトはセントラル中立国をどうしたい?」
(カイト)
「セントラル中立国はどうでもいい。滅びようがそのまま残るかなんて俺の知った事じゃない。そして、魔族の研究がどの国に渡ろうがどうでもいい。俺は研究によって傷付いた人、産み出された魔族の人、エルフ、ドワーフ、獣人族、魔物がみんな幸せに暮らせる環境を手に入れたい。」
(マセキト)
「魔物は無理だろう⁉︎」
(カイト)
「魔物の中にも知恵を持つ者がいる。そんな者達は助けてあげたい。無差別に本能のままに行動する魔物は討伐対象だ。」
(国王)
「だいたいわかった。グレートウェイ王国としては、セントラル中立国を独立した国家として存続させたい。カオス態勢は都合が悪い。よって、反乱軍に勝ってもらい、新たな政治体制でセントラルを存続してもらう。支援の見返りに国際会議ではこちら側の陣営として行動してもらうがな。セントラルを治めるのが魔族でも構わない。」
(カイト)
「研究内容や成果はどうすんだ⁉︎」
(国王)
「全て回収して人の手に渡らぬよう封印する。人を作り変えるなんて…人のすることではない。他国に渡っても良からぬ事に使おうとする奴はいる。だったらこの国で全て回収して封印するのが世のためだ」
(カイト)
「それはそれで歪みが生まれそうだ。同盟を組んでみんなで研究内容を封印した方が良さそうだけどな。」
(マセキト)
「なるほど、確かにそうかもしれません。我が国が先導して同盟国を募れば、国際的地位も上がり、かつ、研究内容も封印できると考えますが…」
(国王)
「おぉ、なるほど。よし。マセキトは同盟国を募れ!グリーンとプリランスはこちら側として、アテンナとアーリーはカイトと繋がりがあったのぅ⁉︎マスキンダはどうじゃ?」
(カイト)
「マスキンダは王との繋がりはないぞ。第1王女だけだ。」
(国王)
「十分じゃ。これで6ヶ国か…後二つは欲しいのぅ?」
(マセキト)
「イングラッドはどうでしょう⁉︎」
(カイト)
「イングラッドはダメだ。あそこは腐ってる。潰す予定だ。」
(国王)
「潰した後は?」
(カイト)
「クリスロッドの子孫を探してる。その人を中心に立て直す予定だ。」
(マセキト)
「カイト⁉︎お主はどれだけ暗躍してるんだ⁉︎」
(国王)
「カイトよ。上出来だ。その子孫はしっかり抑えとけよ。マセキト、カイトがその子孫とパイプを作り、新たなイングラッドになったらこちら側に引っ張る。準備しておけ。」
(マセキト)
「かしこまりました。セントラルも含めれば8ヶ国ですね。ルーポ、ドンイオ、モーラもおそらくこちら側になびくと思います。」
(国王)
「大きな方向性はいいとして、次はセントラルの内戦をどう収めるかじゃ。」
(マルクス団長)
「ガイアとムハンドは派遣準備をしていると聞いてます。今なら我が騎士団を派遣できます。」
(カイト)
「騎士団が動いて国際的に大丈夫なのか?」
(マセキト)
「国際的にはあくまで国内紛争。政府側がガイアとムハンドに救援要請したという形だからその国の軍隊が介入しても何も言えない。対して、騎士団を派遣すれば内政干渉で問題になるでしょう⁉︎」
(マルクス団長)
「それは他の国も一緒か…」
(マセキト)
「秘密裏に反乱軍を支援するのは可能かと。物資や食糧、武器の供与などなら大丈夫だと思います。」
(マルクス団長)
「それでは騎士団が行動できないと…」
(国王)
「カイトよ。主の調べでは政府側と反乱軍ではどちらが優勢じゃ⁉︎」
(カイト)
「単純な国内紛争ならギリギリ反乱軍かなぁ⁉︎そこにガイアとムハンドが加われば圧倒的に政府側が有利だ。開発者のマッドや支配者のカオスは魔族の中でもおそらく強い。それこそ魔族の神クラス、これと戦えるのは魔族の数人がいい所だろう。ガイアも黒の騎士団クロノスは世界最強クラスだと聞いてる。」
(国王)
「カイト達やS級が反乱軍に加わるとして、勝つのに必要な勢力はどれぐらいだ?」
(カイト)
「冒険者の仲間に声がけしても足りない。マルクス団長以下の騎士団、アテンナ軍、アーリー軍が加わっていい勝負だと推測する。反乱軍の魔物は未知数だから考慮はしてない。」
(国王)
「マセキト、アテンナとアーリーにはなんとか調整せよ。マルクス、本日をもって主ら騎士団は解雇する。」
(マルクス)
「かしこまりました。団長職を解かれこれからは冒険者として行動します。」
(サイ)
「では、私も冒険者として…」
(全員)
「お前はダメだろ!」
秘密会議も終わり、シゲリヨに急いで戻る。
サーシャは反乱軍の拠点に留まり、合流するまで反乱軍として行動するそうだ。
大きな戦いが始まる。
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