第一話・見る能力
「はい。名前はまだ秘密の主人公です」
「『フェンリル少女』の断念したのでこちらで進めるみたいです。頑張らせますのでよろしくお願いします」
「では、本編どうぞ!」
学校。酷くつまらくて平和な日常。クラスに入ると騒がしいが私は興味を無くして自分の席に座り伏せた
その時に騒がし声が余計に騒がしくなっていた
五月蝿くて顔を上げると目の前が真っ白になった
やがて目の前が開けると知らない場所で目の前にはドレスを着た女性が居た
「勇者召喚……意外に多かったね。安心して」
声が広がった。透き通る様な声で
「皆さんを呼んだのは私です。私はイシス・クーガァ。皆さんにこれから能力診断を行いますので待っていてください」
愛想がいいフリしていた。私はそれを見るだけで特に何も感じなかった。何を目的にかはどうでもいい
早く終わって欲しいと思った。何人かは嬉しそうにしては諦めた表情していた。でも1箇所に集まっていた
やがて私の番になり何かの宝玉に手を翳すと
「無能です」
その言葉が聞こえると
「無能に用は無い。彼処へ捨てておけ」
低い声でそう言う。周囲を見ると安堵した表情と、嬉しそうな表情を全員がしていた
私は諦めて受け入れる事に。抵抗しても痛めつけられるだけ。ならそこで死を待つ方が良い
床には魔法陣みたいなのが現れて私の視界は見えなくなった
気が付くと岩肌で倒れていた。本当に捨てられたのだと分かった
私は起き上がる。何も無く歩く事にした。それが間違いで
「……」
目の前には化け物が居た。私の腕が飛んでいて、血が吹きでていた。痛みで私は座り込んだ
この時に死を実感した。だから逃げる事にした。必死に逃げるが追いかけてくる
意識が朦朧とし私は振り返ると視界が上へと向く。崖に居て私はそこから落ちたのだと。その時にお腹に何か突き刺さり落下していく
それは針みたい何かで私はゆっくりと目を閉じた。この高さなら死ぬのは分かる
何かの衝撃で意識が無くなる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゆっくりと目を開けた。黒い水が私の体に浸っていて、切り落とされた腕の感覚があった
ゆっくりと起き上がり座り込む。地面は黒い水で湿っていたが関係なかった
切り落とされた腕は再生していたが、黒い紋様が広がっていた
喉が酷く乾き、私は黒い水を手で掬い口に近づけて飲む。口の中で甘くて水にしては何かおかしい味だった
でも不思議と美味しくて私は飲んでいた
ゆっくりと黒い水から出て私は傍の石に座る
傷も何もかも無くなっていて、痛みもなかった。とりあえずは……ボロボロの制服をどうにかしないといけなかった
「……能力も無いし……」
何気なしに石を見ると『発火石』が見えた。その隣には『爆破石』と……単調な名前が。もしそれが本当なら危ないと思う
でも、今気がついた。私は自分自身を見たら
────
・能力
『観察眼』……対象の見たモノの感情を読み取る事が出来る
『偽装眼』……自身のステータスを偽る事が出来る
『未来眼』……数秒先の未来を見る事が出来る
『創造眼』……見た事のある物だけを無から創り出すことが出来る
『破絶眼』……見た対象の全てを破壊する事が出来る
『封絶眼』……見た対象の能力を封じる事が出来る
『奪絶眼』……見た対象の能力を一時的に奪う事が出来る
『呪絶眼』……見た対象の動きを永続的に使用不可にする
────
目を見開いていた。無能と言われた私に能力があった
でも、これが無能なのか分からない。でも反応的には無かった感じの反応だった
だから……まさか?
「私が観察するから?……」
それなら、無能と言われるのが分かる。『観察眼』が私の本来の能力で、これしか無かったからこそ無能と判断されたんだと思う
それが本当なら……これ以外の能力は何時手に入ったのか……
「この黒い水?」
試しに見ると
────
『再黒水』……『再生水』と『黒水』が混じった液体。死をともなう黒い水と、ありとあらゆるモノを回復させる青い水が混じった為に変異した水
……適応出来れば自身の持つ能力と同じ能力を得る事が出来る。巷では『呪いの水』と言われていて、決して飲むのは避けた方が良いと言われてる
……飲めばありとあらゆる回復させる事が出来る。巷では『奇跡の水』と言われてる。希少価値は高い
────
普通に飲んでしまったよ……
でも、そのお陰で力?は手にいれたからいいけど……
それに回復のお陰で再生したのか?
再生した腕を見ると
────
『紋様』……再生した腕に刻まれた呪いの刻印で、『再黒水』を飲んだ為に再生したがその影響で呪われた。痛みが永続的に続く
────
痛くないけど……まさか?。『封絶眼』の力?。見ただけで?。よく分からない
とりあえずは周囲を見たが他にも色々と有りそう
歩いて探してみたがめぼしい物が無かった。とりあえずは……
「出るか……」
立ち上がろうとしたが止めた。出るのもそうだけど……考えたら、先ずは安全の確保が優先だから
周囲を探索する事にした。何も無いと思うけどそれでも見る事にした
「良くある追放モノですね。私が追放されたが……何やらヤバそうな能力が手に入りました」
「それにややこしい能力も。それもまた本編で使っていくので」
「やり取りする人が居ないから続かない……今回はここまでにしようかな?」
「またね」