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忘却

作者: 結紀

僕はなにもかもを忘れてしまう病気になってしまった。幼少期の記憶、一昨日食べたご飯、最近は自分の名前さえも忘れそうになる。


ここは病室のようだ。いつからここにいるかも忘れてしまった。

「そろそろか」

そう呟くと君がやってきた。


僕は君に尋ねる。「一体何者なんだい?」でも君は1度も答えてくれたことは無い。いや僕が忘れてしまっているのかもしれない。


また、今日が終わってしまう。また、君を忘れてしまう。君だけは忘れたくない。


あぁ、この気持ちさえ忘れてしまうんだね

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