74話 レイの装備とドワーフの不器用店員
翌朝、朝食を食べてから宿を引き払った俺達4人と小太郎は、ミルコ工房にやってきていた。
昨日は、あんな事があったので工房に入れなかったが、貴族のあの剣を打った職人がいる工房であれば、腕は間違いないだろう。
まぁ今の俺達に買える様な武器があるのかは不明だが。
今後のためにも目を養う事も大事だしな。
俺は、そう言い聞かせミルコ工房の扉を開けて中に入った。
「失礼するよ~。」
「は~い。いらっしゃ~い♪」
可愛い声で出迎えてくれる店員さん。
どうやらドワーフの女の子みたいだ。
見た目も、茶色のショートカットで顔はハッキリとしていて可愛らしく、背は小さいのだが、出るところはしっかり出ており引っ込むべきところは引っ込んでいるが、お尻はプリプリと大きい。
所謂、ロリ巨乳ってやつか。
破壊力抜群だな。
「どうかしました?」
店員さんをジッとみていた俺に声をかけてきた。
おっと。
危ない危ない。
隣をみるとユリが冷ややかな目で俺を睨んでいる…。
興味本位で店員さんを鑑定してみると、
名前 メイ
年齢 16歳
身長 142㎝
体重 47㎏
種族 エルダードワーフ族
職業 奴隷
称号 ドワーフの守人
Lv 1
HP 41
MP 8
力 34
体力 40
魔力 13
器用 5
速さ 4
レアスキル 精霊術
スキル 槍術 大槌術 大盾術 忍耐術 身体強化術 受け流し 自己修復術 土魔法 引付け術
ふ~ん、この子奴隷なんだ。
「うおっ。」
「ユーキ様、どうしました?」
ユリが少し冷たい口調で聞いてくる。
「いや、なんでもない。」
え、この子強くないか?
しかも奴隷で完全前衛の盾職系。
おまけにレアスキルまで持っているし。
俺が店員に首ったけな間、3人は武器を眺めていた。
「うちの工房は王国一の職人が作っていますので、品質は折紙付きですよっ!」
店員は、低い身長の性で上目遣いをし豊満な物を揺らして俺にアピールしてくる。
あざといのだが、わかっていても可愛く感じる。
「オイ!ちょっとこっちコイ!」
工房の奥から店員が呼ばれた。
「お客さん、ごゆっくりご覧くださいね。」
店員が奥へ入っていくと、しばらくして怒号が聞こえた。
「そうじゃねえって言ってるだろ!お前はまだわかんねぇのかよ。どんだけうちでやってると思ってるんだ。いい加減に覚えろっ!それでもドワーフか!次に出来なかったら奴隷商に売り払うぞ!!」
「親方!それだけはやめてください!次は頑張りますから。」
「オメェはいつもそれじゃねぇか。無駄なオッパイ揺らしてねぇで、さっさとアレを持ってこい!!」
ここの職人は、厳しそうだな…。
そして、叱られているのは店員さんみたいだ。
少しすると、元気がなくなった店員が店に戻ってきた。
俺と目が合うと苦笑いを見せ、レジの前にある椅子に座って唸っていた。
最終的に、この工房で武器は買わなかった。
と言うか、買えなかったが正解だ。
腕が良いのだろう、昨日の貴族に打った剣を含めて、非常に良い武器ばかり置いているのだ。
そのため、どうしても値が張る。
最低価格の片手剣が、2000万リル。
特に魔法剣でもないが、ミスリルの剣であった。
ファンタジー世界では定番の鉱物であるミスリル。
まさか本物を見る日が来ようとは。
目の保養(武器とオッパイ)も出来たし、ソロソロ店を出ようとした所、工房の奥から昨日のドワーフのおっさんが出てきた。
声が聞こえてから、そうだろうと思っていたが、やはり昨日のドワーフがこんなすごい武器を作っているのだろう。
「おぅ!お前ら、儂の名品を買いに来たのか。じっくり見て行けよ。」
帰ろうとしていたとは言えず、店内をもう1周してみることに。
「なぁお前さん、昨日も店に来なかったか?」
覚えていたらしい。
「はい。昨日きたら忙しかったようで明日来いって言われたので、改めて来させて頂きました。」
頑固親父と評判だったが、連日店に来ている事が良かったのか、ドワーフの店主に気に入られた様だ。
「そうか、それはすまんかったな。儂は「ミルコ」じゃ。武器作りに関しては、自信をもっておる。良い品があったら是非買っていってくれ。」
「ありがとうございます。しかし、良い品過ぎて、まだまだ私には勿体なかったようです。」
俺は、正直に言うとミルコが俺の体を触り始めた。
そして、そのままユリ・サナ・レイの体も一通り触ると、一言こう言った。
「確かに、お主らに儂の武器はまだ早いようじゃ。貴族なんぞの様に金に物を言わせて儂の武器を買うより、身の丈にあったものを使うが良いじゃろうの。勿論、金を積めば作るがの!」
そう言うと、大声で笑いだして、俺達には王都の武器屋にあるもので十分だろうとアドバイス?をくれた。
その後、昨日の試し切りの話になり、どうやらミルコは奴隷の試し切りには腹が立っていたとの事。
「儂が打った武器で、意味もなく人を切るとはけしからん!」
と、かなりご立腹の様子だった。
しかし、あの剣はだいぶボッタクッているとの事で、2億リルとか…。
ついでにロリ巨乳の店員さんについて聞いてみたら、5年前に親族の借金の肩代りをして、その分を娘である店員さんが奴隷として少しずつ返しているとの事。
奴隷期間が終了したら鍛冶職人として独立させようと仕込んでいるが、ドワーフなのに壊滅的に不器用で鍛冶職人としてやっていけるか不安になっている所らしい。
明るく良い娘だから、なんとか一人前にしたいが…と言った所で、このおっさんいい奴なんじゃなかろうか。
いつの間にかミルコと仲良くなっていた俺達は、いつの間にかおっさんの人生相談に1時間程乗ると工房を出る際に、強くなって資金が出来たらまた来いと言われて王都の武器防具屋に向かった。
レイの装備についてもミルコに相談した所、スキルはあるがレベルも低いため、そんなに良い武器にする必要はないだろうとの事で、買いなおしなんかの手間も考えて、ひとまず俺達と同程度の装備品を買う事にした。
レイは、竜人族である事と、スキルで筋力強化がある事から、力がかなり強い。
通常は両手で装備する大剣と大盾をそれぞれ片手で悠々と操る事が出来る。
更に、二刀流スキルのお陰で、大剣の二刀流も可能らしい。
敵によっては、大剣の二刀流と大盾を使い分ければいいかと、鋼の大剣を2振りと鋼の大盾を購入し、その他防具は、鋼のフル装備で揃える事にした。
武器 鋼の大剣
盾 鋼の大盾
腰 鋼の大剣×1
頭 鋼のヘルム
鎧 鋼のフルアーマー
マント リザートマン革マント
籠手 鋼の籠手
靴 鋼のブーツ
合計510万リルの所、500万リルにまけてもらった。
流石、前衛の装備は中々高額だ。
しかし、これで命が守られるのであれば、安い買い物だ。
俺は、見るからに重そうなレイの装備品を見ながら、レイに動きにくくないか等を確認すると、全く重くないそうだ…。
スペックが違うんだろう。
装備も揃ったし、少しレベリングしてから隊列を考える事にした。




