1話 異世界で初めての戦闘とレベルアップ
ひとまず、森を抜けるために移動する途中、手頃な太さと長さの木の棒を拾っておいた。
子供の頃に散歩している時は、適当な木の枝拾って、敵(草)をバシバシ殴りながら歩いていたなぁ。
幸いにも森を抜けるまでに敵と言われるものには出会わなかった。
30分程歩くと、薄暗かった光から少しずつ明るくなり、道と言うには気が引けるが、人が通って固まったものが見えてきた。
その道に差し掛かった時、
「がルルルルるぅ!」
小太郎が唸りをあげ、草むらに向かって威嚇をした。
草むらから、1M程の角が一本生えた兎の魔物に現れた。
良く見ると、鑑定の能力だろう名前やステータスが表示されている。
『ホーンラビット 食用可』
やはり、魔物はいるのか。
それと、食用かどうかもわかるのか。
鑑定神やな。
魔物は兎っぽいし、モフモフしているし、ちょっと?大きいけど可愛いいんじゃと思って良く見ると、目はギラギラ、口は左右に裂け、なんか牙も出ている…。
いざ、魔物と対峙するとやはり怖い、体が固まってしまった。
ホーンラビットがこちらめがけて角を前に出して突進してきた。
動けないでいると、小太郎が一吠え。
「ワンっ!!」
瞬間、体の硬直が解かれ、辛うじてホーンラビットの突進を右にかわす。
ホーンラビットは勢いを殺すことが出来ずに前方の木にぶつかってしまった。
すると、角が木に刺さって動けないでいたホーンラビットのお尻に、小太郎が噛みつく。
「ギュオーンンン」
ハッとすると、急いで木の棒でホーンラビットを滅多うちに。
小太郎も噛みつき、ホーンラビットは息絶えた。
『レベルが上がりました!』
頭の中で、声が響いた。
名前 村野優希
Lv 2
HP 25
MP 23
力 25
体力 25
魔力 23
器用さ 23
素早さ 21
名前 小太郎
Lv2
HP 10
MP 4
力 20
体力 7
魔力 4
器用さ 12
素早さ 27
なんか、結構ステータスが上がっている様な気がする。そして、体が軽い。
「小太郎、ありがとなー!」
小太郎のひと吠えがなかったらヤバかった。
小太郎をワシャワシャしてあげると、嬉しそうに耳を垂らす。
しかし、ホーンラビットって多分雑魚だよな…?
雑魚でこれだけ大変ってことは、やっぱり転生者なのに俺は弱いんじゃ…。
呆然としていると、小太郎がホーンラビットをクンクン嗅ぎながら、滴り落ちる血をペロペロと舐め出した。
とりあえず、ホーンラビットから小太郎を離すと、ホーンラビットが消滅してお金や魔石に変わらないか待っていたが、一向に変わらなかったので、なんとか引っ張って木から角を抜くと、体から角がポロッと外れた。
これ、武器として使えないかな?
ホーンラビットは、噛み跡と殴られ跡でボロボロだが、スキルにアイテムボックスがあった事を思い出したので、言ってみた。
「アイテムボックスオープン」
「収納」
すると、ホーンラビットが消えた。
代わりにアイテムボックスの中にホーンラビットと表示されている。
頭の中で、ホーンラビット取り出しと考えると、目の前に今入れたばかりのホーンラビットが現れた。
どうやら、声にださなくても良いみたいだ。
アイテムボックスの使い方もわかったので、殴りやすそうな木の棒5本と薪になりそうな木片をある程度いれておいた。
アイテムボックスの中身は一覧になっており、取り出しやすくなっているようだ。
ホーンラビット×1
木の棒×5
木片×50
初めての町までどの位かかるかわからないから、野宿も考えておかないと。
せめて、ナイフがあるとホーンラビットを解体して焼いて食べられるのになぁ。
2時間ほど道なりに歩いた間に、ホーンラビット2体を退治した。
2体目からの戦闘では、ホーンラビットの角を使う事で与えるダメージが上がったのか、少し効率が良くなっていた。
合計3匹のホーンラビットを倒した。
ホーンラビットは、全てアイテムボックスに収納し、更に2時間ほど歩く間に、ホーンラビット2体とホワイトスネークを3体、小太郎と一緒に倒した。
魔物は、姿を現す前に小太郎が発見するので、奇襲は受けにくいと思われる。
ホワイトスネークは、全長2Mほどの蛇で、動きはあまり早くなかったため、問題なく退治した。
途中、レベルが3になっていた。
名前 村野優希
Lv 3
HP 35
MP 31
力 35
体力 35
魔力 31
器用 30
速さ 27
名前 小太郎
Lv3
HP 12
MP 5
力 25
体力 9
魔力 6
器用 16
速さ 34
なんか、ステータスの伸びが高い気がする。
これが普通なのだろうか。
う~ん、ステータスはこんなに伸びるものなのかな?
とりあえず安全な所までたどり着いてから色々調べよう。もうすぐ夕方だし、夜は危険だよな。
道沿いに暫く歩いていくと、分かれ道に差し掛かった。




