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117話 コザの村復興~

 

 3人を仲間に迎えてから5日間。


 俺達は、コザの村の復興に少しでもと手伝う事にした。


 バロン達3人に取っては、故郷だ。

 少しでも助けになればと、出来る範囲で手伝った。


 3人は自由に村人の手伝いをするように伝え。

 レイとエルザとエレナは近くの森に行き木材を伐採して馬車とアイテムリュックで運んだ。

 小太郎は村の周囲を警戒し、メイやカーラの器用組は木材から家や柵に簡単な道具を加工した。

 何度も言うが、メイは決して不器用ではない。

 ミルコの希望が高すぎたのと、ドワーフの中では不器用だと言う事だ。

 俺とサナとユリとフランとノエルは、タップリあるホワイトブルの肉を使って料理を振舞った。



 5日間でなんとか村を囲う柵が完成し、最低限の家や倉庫が出来上がった。


 後は、食料の栽培や家畜の世話、必要な道具の加工等を村人が行っていくだろう。

 俺達もずっとここにいるわけにはいかないし、いるつもりもない。


 5日目の夜


「バロン、ルドルフ、アンリ。最低限の復興はほぼ出来てきたと思う。明日の朝、コザの村を出発する。みんなに別れを伝えておくようにしてくれ。」


「はいっ!御主人様!」


「主、一つ良いだろうか?」


 珍しく、レイから質問の様だ。


「ん?勿論良いぞ。」


「我も今日気づいたのだが、先日のブルの群れを壊滅したお陰か、レベルがかなり上がっている。みんなも上がっているのではないだろうか?」


 すっかり忘れていた。

 あれだけの数のブルを倒したんだ。

 いくらホワイトブルがCランクでブラックブルがBランクと言えどもレベルが上がっていてもおかしくない。


 みんな期待を込めて自分のステータスを確認している。


「ウハッ!!レベルが33から41まで上がってる!」


 俺とユリとサナと小太郎がレベル41。

 レイとメイが40。

 エルザとエレナが33。

 カーラが31だ。


 俺達は小太郎とは別行動だったが、小太郎のスキルの効果は恩恵を受ける事ができたみたいだな。


 エルザとエレナとカーラは、俺達とは違うパーティーと考えられている様だ。



 翌朝、バロン達3人が村人と別れを済ませたのを確認してから、俺達はコザの村を旅立った。

 キムを含む村人からは、大きな感謝をされ、出発時は村人全員で見送られた。


 俺達は総勢13人となったが、御者席に2人と特注の荷台に11人と小太郎で問題なく乗る事が出来、速度に変化も見られなかった。


 馬車で一日走ると、町があったため寄ってみた所、なんとか子爵領との事。


 馬車を厩へ預け、エルザとエレナに任せた所で宿をとった。

 一日ゆっくりしてから酒場で情報収集すると、やはり、食料が不足しているとの事だったので、ホワイトブル50体とブラックブル10体を冒険者ギルドへ卸す事にした。

 これ以上は、保存の関係で難しいとの事だったので、合計60体の解体をお願いして3日後に売上を貰いにくる事となった。


 その間、町を巡り商人ギルドで調味料を卸す事にした。


 精製塩 100㎏=500万リル

 胡椒 30㎏=900万リル

 唐辛子 30㎏=450万リル

 ハチミツ 50㎏=1000万リル

 合計2850万リルだ。


 信頼できるヨッヘンではないので、量は抑えて砂糖も卸す事はやめておいた。


 白金貨28枚と金貨50枚を受け取り、市場に向かう。


 フランは前回仕入れた物を売りたいとの事だったので、市場で場所を確保してフランとノエルにカーラ+バロン達の6人で自由にやらせる事にした。


 俺達は、市場を散策する。


 どうやら、この領内に鉱山があるようで、鉄鉱石が沢山売られており、メイが目をキラキラして見ていたが、残念ながら、3日間通っても掘り出し物は見つからずであった。


 一方フランは、前回の村で特産の木工品を仕入れていたらしく、この町では良く売れていた。

 どうやら、仕入れ価格の2倍以上になったとホクホク顔をしていた。


 その売上を持って、市場で新しい商品を仕入れたらしいが、今回も何を仕入れたのかは教えてはくれなかった。


 3日後、解体場にブルの売上を受け取りに行く。

 ホワイトブルは、解体によって肉30㎏が36000リルと皮が10000リルの買取だった。

 ブラックブルは肉50㎏が30万リルと皮が5万リルに魔石が20万リル。


 合計780万リルの買取で金貨780枚を貰った。

 因みに食料不足中で助かったとの事で解体費用は無料だったので、追加でホワイトブル5体とブラックブル2体も解体してもらって、これらは素材である肉と皮はアイテムボックスに入れておいた。


 最近は、冒険者ギルドには寄らずに解体場に行っている気がする…。


 兎にも角にも、これで牛肉が結構使えるようになったので、コザの村では作れなかった新作料理をソロソロ作ろうと思う。


 町中で作るわけにもいかないので、宿ではサナ達が料理を作っていた。



 入町してから5日目の朝


 俺達は、この町を出発した。


 目指すは、ハーベルクと自由国家ニコラスとの国境である辺境伯領の街『モルガン』。


 ここから、特馬の馬車で約3日と言ったところ。


 ルドルフとアンリに馬車の操作や乗馬術をエルザとエレナが教えながら移動し、野営についてもエルザとエレナが2人に教えている。

 見張りもエルザとエレナにルドルフとアンリがセットになって2人でしているようだ。


 2日目の野営時に、


「今日は俺が夕食を作るぞ~。」


「ご主人さまが作るのぉ~?やったぁー!」


 サナが一番喜んでいたが、ほぼ全員喜んでいる。

 バロン達3人はポカーンと口を開けて、みんなのテンションについていけない様だ。

 まだ、俺の料理は食べさせてないからな。


「エルザさん、御主人様の料理で何故こんなにみなさんお喜びになるんですか?」


 アンリが小さい声でエルザに尋ねている。


「アンリ、食べたらわかるよ!」


 エルザはそう言うと、サナとハイタッチをしていた。


 俺は、そんなみんなを見ながらブラックブルの肉をアイテムボックスから取り出すのであった。


いつも読んで頂きありがとうございます。


面白いと感じて頂けましたら、ブックマークや下の☆☆☆☆☆から評価して頂けると嬉しいです!


これからも、よろしくお願いしますm(_ _)m

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