Day by Day Act.1
月曜、大学の教務課には腕に三角巾を巻いた阿賀野美雪こと江崎グリコがいた。その隣には加藤がいる。
「しっかし腕やっちまうとは運がねぇな」
「ごめん」
アイドルの江崎グリコがここにいる理由、加藤拓郎ひいてはサバゲー部が行っていた有力人材の招聘の最後の一人が彼女である。最もその強さではなくアイドルとしての認知度が招聘された理由である。裾野は広ければ広いほどいいというのが加藤の方針だ。
グリコはいつものテンションだが珍しくスマホを持っておらず腰を低くして加藤に謝る、この招聘に関してはサバゲー部側だけでなく江崎グリコ側にも利点があった。進学とアイドル活動の両立、それ自体であれば選択肢は比較的多くあったがそれに加えサバゲーを行うとなるとここ以外の選択肢はなくなる。それに加えグリコと加藤はサバテレ内での出演者同士で、グリコの進学に関し加藤がお膳立てをしたのだ。
世間で江崎グリコといえば「妹系アイドル」と評されていて、サバテレ内では「おしえて!ゲイツ先生!」という初心者向けのコーナーにベテランサバゲーマーに質問したり教えを請う初心者サバゲーマーの役割を担っている。
一方の加藤はサバテレの初期メンバーの1人で現在は一線を引いているものの生来の面倒見の良さから現在でも出演者たちの相談役等をやっていた。
「ま、やっちまったモンは仕方ない、いっそ腕直すまでゆっくりしとけよ。どーせ働き詰めだったんだろ?」
「うん」
「そーいや、オメェ今銃なに使ってんだ?」
「私物?」
「コマーシャルだコマーシャル」
「今はリミットレスから供給してもらって近いうちに、M4のパトリのカスタムが来る予定」
加藤は少し考えてから「あのな」とグリコにリミットレスの販売員を辞めた事を伝える。
「今何やってるの?」
「同業他社に転職ってトコだな。それとオマエは上客だからねぇだろうが、なんか違和感あったらそれ使うのすぐ止めろ、なんなら俺が中身用意してそれっぽく仕上げてやっから」
「なんで?」
「あまりデカイ声でいいたかねぇんだが、製造部門の責任者が辞めてからリミットレスの銃の発火事件ってのが多いみたいなんだ。ウチでもヤバいのが2件発生した」
「んでタクちゃん、なんでリミットレス辞めたの?」
「まーしょーもない話でさ、跡目争いの反主流派にいたんだな」
「その反主流派のボスが製造部門の責任者?」
「よくわかったな、んで責任者が解雇されてから製造部門が崩壊してバイト使って仕方なく組んでる状況なのよだから部品の質も組み込みの精度もガタ落ちってトコだ」
加藤はもう少し事情を話したかったがグリコに話しても意味もないし不用意に話たりすると自分が不利益を被ると分かっていたためこれ以上の言及はやめた。
2人は教務課からそのままサバゲー部のクラブハウスへと向かい施設の案内をする、ラウンジからトレーニングルーム、シューティングレンジ、工作室、フィールド。
フィールドを見たグリコは目を輝かせた。理由は設備がすごいからではなく彼女のお気に入りの吾妻円がここで戦ったからであった。
「加藤ー吾妻って知ってる?」
「ああ、知ってる。だがオマエにゃ教えてやんね」
「ケチ」
「おめーの遊びに付き合ってたら、吾妻の野郎がサバゲー辞めかねないからな」
「もし、わたしが吾妻に負けたっていったら?」
「俺が吾妻にいい銃くれてやんよ」
加藤は笑いながらグリコにそう言う、グリコの不敗神話と負けず嫌いな性格を知っていての軽口だ。
「実は負けた」
「ファー、あいつやるなぁ! 俺も初見じゃ勝てなかったのにな」
加藤もグリコにコテンパンにやられたクチだ。あの立体的な戦術に対抗できず初めのうちは1発も当てられなかった。
「ま、マジメな話言うと部活にいるウチはネコ被っておけよ」
「はいですー♪」
グリコは途端にネコを被りはじめた。これがサバテレでの江崎グリコなのだ。
――――――――――――――――――――――――
「では、夏期講習の説明会を行う」
昼休み、サバイバルゲーム研究部会では部長から夏休みの合宿についての説明が行われていた。僕は得体のしれない寒気を感じながら話を聞いている。部室には僕、シイちゃん、ヨウちゃん、タマちゃん、ジブ、シャルロッテがいて長机2つを囲みそれぞれ昼食をとりながら聞いている。
僕とタマちゃんはお弁当、シイちゃんは自家製のサンドイッチ、ヨウちゃんはコンビニの揚げ物、ジブとシャルロッテはなぜかパック寿司食べている。
「お手元のしおりを見てもらうとわかるが講習期間は3日間、1日目は基礎講習、2日目、3日目は実戦訓練と特殊技能の講習となっている」
「ブチョー、これってジブ達強くなるの?」
ジブが勢いよく手を挙げる。
「残念ながら強くはならないかもしれない、ただサバゲーが楽しくなることは保証しよう」
サバゲーが楽しくなる、その言葉に固唾を飲んだ。
「じゃあジブ達参加するー」
「私も主様に同じく」
「僕も参加します!」
僕は自然と手を挙げていた。
――――――――――――――――――――――――
加藤は新堂に呼ばれてサバゲー部から近い大学の空き教室にいた。
事務作業や会計作業、銃談義や装備の自慢等はサバゲー部のラウンジやワークスペース等で行うため加藤はそれ以外の重要な事であると察していた。
「新歓の件についてご報告が」
加藤は机に腰をかけて話を聞く。
「アレだろ、里見の野郎が勝手に前倒ししてやったやつだろ?」
「知ってたんですか?」
「何やったかまでは知らんがな」
「んでお前が顔真っ赤にして俺連れてくるってことは、大方その内容が酷かったんだろ?」
「ええ、少なくとも1名の入部を拒否してます。これはサバゲー部の倫理規定にも違反しています」
「あいつ嫌いじゃなかったんだけどなぁ……倫理規定破られるとなぁ、こっちも出るトコ出ないといけんわな」
「って事はその1名と会ってるってことか?」
「ええ、1年の吾妻くんとは会ってますね」
加藤はその名前を聞いて少し驚いた。
「吾妻って言ったらオメェよ……田所ントコと揉め事起こしたろ、あん時ブザー直前にオマエと撃ち合ってたヤツ、アレ吾妻だよ」
「ええ、彼と先週の土曜日にG-BOXの定例会で会いました」
「そこで話聞いたって感じか」
加藤は少し思案してから「あとは俺がやる」と新堂に言う。
「いえ、新歓に関してはわたしに任されていたのでわたしにやらせてください」
新堂は加藤に対し一歩も引かなかった。
「わかった、里見の方は俺がやっからオマエは吾妻の方頼むわ」
「一応俺の方からもやっておくから」
――――――――――――――――――――――――
わたしは悪友のK2とサムソンに呼ばれた、K2ことキンバリー・キムとスタンリー・エイブリー・サムソンは基地仲間、いわゆるわたしの幼馴染達で彼らもサバゲーマーだ。
「昨日、スピードレーサーの野郎が帰ってきたゾ」
「え、兄貴が?」
「Yes.」
「オマエん家には連絡入ってないのカ?」
「そもそもママは兄貴が捕まった時点で絶縁てたし……そもそもママとパパ、わたしに別れて生活してるから全然知らなかった」
ウチこと田所家は少々複雑な家庭らしい、パパとママは夫婦なのだがママの仕事の都合上ママとわたしは別姓で戸籍にもママの名前はない、スピードレーサーことグレン・豪・オニールはわたしの3歳上の兄だがパパとは血縁関係はなく国籍もわたしと違い米国籍だ。そのことから現在我が家はママと兄貴、パパとわたしに別れている。
もちろん金曜の夜から月曜の朝までは我が家は普通の家族だったし、わたしはママにクッキーの焼き方を教わり誕生日にはお誕生日会のケーキも作ってもらった。当然兄貴とも一緒に暮らしていた、いわゆるママが米軍基地に単身赴任しているだけだった。
それが終わったのは兄貴が捕まった時だ、わたしは詳しく知らないが違法薬物を売っていたらしく、ママは無表情で兄貴の私物や写真を処分して兄貴に絶縁を言い渡した。パパは「厳しいんじゃないか?」と聞いたがママは一切妥協せず田所家から兄貴の存在を消した。わたしは怖くなってあまり関わってこなかった。それもあってサバゲーにのめり込んだのだ。そしてママも仕事を理由にあまり帰ってこなくなった。
「それと、あいつ金って持ってたカ?」
「詳しく知らないけど、警察に押収された分とママが預金通帳没収したからそこまで無いんじゃないかな? でも当座のお金ぐらいはパパが渡してるかな?」
「あいつ新車買ってたゾ」
「Yes.」
「は、クルマ? なんで」
K2が耳を貸せとジェスチャーしてきたので耳を貸す。
「なんか悪い奴とつるんでんじゃねぇかってのが俺とサムの見解ダ。少なくとも英会話講師やスーパーのキャッシャーのペイじゃ何年かかっても買えないようなクルマだったしナ」
――――――――――――――――――――――――
夕方、大学が終わりデッカーズへと向かった。今日がはじめての勤務との事で加藤さんから1週間の講習を受けて「どこに出しても恥ずかしくない店員にして」から店舗に立つ事となっていた。
僕の隣には竹内さんと何故か後藤さんもいた。竹内さんはエアガン知識があるとの事で1週間の後はカスタマイズ部門に行くのだそうだ。
「じゃあ先ずお前らには、俺が直々に礼儀と基礎教養を徹底的に叩き込む」
そうしてから発声練習、挨拶の仕方の講義、ロールプレイング等を徹底的に行なった。
10分休憩を2回挟んで4時間通しでやったので疲れた。
「おつかれちゃん」
後藤さんがスタッフ用の休憩室で僕たちを労いながら、それぞれに自販機のボトルを渡す。僕が好きなのだったので「ありがとう」と言ってからよろこんで受け取る。
「わたしこれから店番だから」
そう言って後藤さんは休憩室から出ていった。
「実際死ぬるわー、吾妻はどうだ?」
竹内さんがソファーでだらけながら僕に言う。
「特には。疲れたけどね」
「オマエ、結構タフだよなぁ、なんというか精神が図太い。そもそもあの加藤サンと平気で話すとか普通ありえねーべ」
「みんな加藤さんのこと気にしてるみたいだけど何かあるの?」
気になったので聞いてみる。
「あー、知らねぇのかー。加藤サンはなーサバテレの初期メンバーなんだよ、俺達が15、6ぐらいの頃の話でさ、まぁいわゆるレジェンドの一角ってトコだな」
「まぁ、今となっちゃ、老害みてぇなモンだがな」
加藤さんが休憩室に入ってきた。
「おう、2人共18の頃の俺よか見込みはあるぜ。それと吾妻」
加藤さんに手招きされたので荷物を抱えて一緒に廊下に出る。
「これから時間あるか? 小一時間位」
「ありますけど、何するんです」
「ま、一言で言えば詫びみたいなモンだな、俺の時間ねぇからクルマ乗って話すぞ」
加藤さんのSUVの助手席に座りシートベルトをかける、大型車なだけあってかなり広い。
「先ず1つ目は新歓の時についてだ、ありゃ完全にウチの手落ちだ。それに関しては申し訳なかった」
気にするかしないかといえば気にするし落ち込みもしたしヒーローズが嫌いになったものの、アレがなければ部長やヨウちゃん、シイちゃん、タマちゃん達とも逢えずそれはそれで良かったと思っている。
「んでここからなのだが、新堂って知ってるか?」
「ええ、土曜日に一緒に戦いましたよ」
「近い内にヤツからの聞き取り調査と事情の釈明等があると思う、どうか付きあってやってほしい」
「ええ、わかりました」
なんとなくだが加藤さんや新堂さんとヒーローズは無関係な気がする。
「2つ目はジブリール達は元気にやってっか?」
「元気にやってますよ、ところであの人達なんなんですか?」
「そっか、説明してねぇのか……」
加藤さんは含みのある言い方をしてから説明をする。
「俺も詳しくは知らねぇんだが有名企業の御曹司ってトコだな」
なんとなく嘘をついているなと思ったが、何かしらの理由ありきだと思ったので黙っておく。
「それと最後に阿賀野美雪って知ってるか?」
その名前は最近どこかで聞いた、どこで聞いたんだ?
僕は何かを思い出そうとスマホのSNSのアドレスを開く、あ行のところに阿賀野美雪と書かれていたが記憶にない。いや、僕が打ったのではなく彼女が打ったのだ、そして「阿賀野美雪」と自己紹介もしていた。
「やたらすごい動きする……」
「ヤツも俺が呼んだウチの1人だ」
加藤さんってどれだけ顔が広いのだろうと驚く。
「ヤツが迷惑かけた分も謝っておく。それでだ、詫びってワケじゃねえんだが俺のコレクションから1本好きなのをやる」
「エアガンを、1本?」
その言葉に驚く。エアガンを1本くれるというのはかなり大きい。
「おう、一番かっこいいの選べよ」
しばらく話し込んでいる内にマンションの駐車場についた。
加藤さんの後について部屋に上がる。
「あ、それと家族がいるんだが気にせんでくれ」
「わかりました」
案内され加藤さんの部屋に入る。壁一面には様々な銃がかかっており、その下のガンラックにも様々な銃が置いてある、それ以外にはエアガン用の作業台と戸が外された押し入れにしまわれた雑多な装備類とベニヤにネットが被さったものが置いてある。
「そこで好きなの選んでてくれ」
「ガンラックのも選んでいいが作業台の上と作業台の隣のラックとペリカンのは全部他人ので、そこのラックと押入れのは俺の装備だから選ばないでくれ。あとラックの上のを取るときは脚立使ってくれ」
「ちょいと飯食ってくるわ」
加藤さんはそう言うと、部屋を後にした。
改めて部屋を見回す、飾ってある銃はAR系がメインでAKやバトルライフル、ボルトアクションライフル、LMG、SMG等がそれに混じっている感じだ。棚にしまってあるハンドガンや小型SMGも種類が多い。
さて、この中から1本を選ぶとなると苦労する。理由はどれもかっこいいからだ。
こういう時は特に目につく物を直感で選ぶのがいいと、テツ兄にレンタルビデオ屋で教えてもらった。
改めてじっくりと見て回る。
そして僕はガンラックの1本に目を向ける、理由は他の銃とは逆に置いてあったのかあるいはその目立つフォールディングストックの影響か。それを手に取ってみる。
驚くほどにそれは身体に馴染んだ、否、身体の方から銃に合わせようとしていく感じだ。まるで今までずっと手元にあったかの様な馴染み方に少し困惑する。
コッキングのためスライドを動かす、最初はやや重かったが引き終える頃にはかるく「ガチャ」っと小気味のいい音を鳴らす。
ストックの展開方法も知らないのに、自然とボタンを押してストックを回転させて展開させる。
「おう、スパスか」
僕が握っていたのはスパス12というショットガンであった。
狩猟用に作られたそれとは違い角張ったボディにピストルグリップ、無骨なフォールディングストックが装着された完全な軍用ショットガンだ。
「悪い銃じゃあねぇんだけどなー。まぁ、ちいとぶっ放してみっか?」
「茶でも飲んで待っててくれ」
加藤さんはそう言うと湯呑と急須を作業机の上に置いた手伝おうかとおもったが勝手がわからないので大人しくお茶を飲んで待つ。分厚いベニヤとネットを動かしてシューティングレンジを作ってから銃の用意を手早く行う。プラスティックの箱を出して青いショットシェルにBB弾を込めてから銃に装填していく。そうしてから、グリップ部分にガスを装填する、その頃にはガンレンジにかかっていたゴーグルを掛ける。
「最初は俺と一緒に撃て」
そういうと加藤さんが僕の背中から手を回してスパスを一緒に構える、まるで子供に射撃を教える大人、もちろん子供は僕だ。
スパスの引き金をゆっくりと引く、最初は加藤さんが後ろに引っ張ってるのかと思った。衝撃を感じ僕の頭部が加藤さんの分厚い胸板に押し込まれる。飛び出る薬莢を見てそこでようやく銃がハネているのだと理解した。
なるほど、加藤さんが支える理由がよくわかった。
今一度深く握り構えてから引き金を引く、的にしている金属プレートに1発で当たる。軽快な音が複数響き身体が真後ろに吹っ飛びそうになるが踏ん張る。
「おお、やるな」
そうしてから身体と銃を一体化させて連続で射撃を行った、反動が暴力的なまでに重く撃っていると気持ち悪さまで覚える、ただ同時にその衝撃が何かを訴えかけるような感じがする。
「このスパスにします」
「もっと選ばなくていいのか?」
「いえ、これにしないと一生後悔するんです」
僕はそれを加藤さんに話した。これ以外の銃は自分で買ったり最悪部長とかに頼んで作ってもらえばいいが、スパスに関してはこれでなければダメだ。
「おーいいね、そういう直感で選んでくの好きだぜ」
「弾はとりあえず10発付けておく、色は青と赤どっちがいい?」
僕は少し考えて「スパスに何発入ります?」と加藤さんに聞く。
「マルゼンのチューブ使ったから7発だな、チェンバーに1発加えて8発」
「8発青で2発だけ赤にしてください」
加藤さんはニヤリと僕の意図を察してか青8発、赤2発を机の上に立てる。
「箱がねぇからしばらく俺のガンケース貸したる、気が向いたときにサバゲー部に返しに来い」
「ワンオフに近いブツだけど中身はほぼマルゼンだから、説明書はマルゼンのM1100のを入れておく」
加藤さんはそう言うと装備箱の中からスパスに合ったサイズのガンケースを見繕いスポンジを外して裏側に説明書を入れスポンジの間にスパスとショットシェルを丁寧に並べてしまう。
「ありがとうございます」
「じゃ、帰んべ」
廊下に出る
「お邪魔しました」
僕は加藤さんの家族にも挨拶をする。
「いえ、お構いもせずに。またいらしてくださいね」
廊下の奥から若い女性の声で挨拶を返される、車で家まで送ってもらって加藤さんと別れた。
家に入り家族、特に今日いるであろう非番の姉ちゃんと遭遇しないようにガンケースを抱えてそろりと歩いていき部屋にまでつきようやく一息つく。
改めてガンケースの中身を開け、スパスを構えてみる。それはずっしりと重く、構えるだけで悪党になったような錯覚に陥る、そしてスパスが出ている映画が見たくなった。
先ず思いつくのがターミネーター、次に未来世紀ブラジル、少し悩んでターミネーターのDVDを手に取ろうとしてふと今日の午後ローの事を思い出しレコーダーを確認する。ちゃんと撮れているらしく新しいものが2件入っていた。
そのうちの片方「スコーピオン」を再生する。
スコーピオンという映画はケビン・コスナーとカート・ラッセルのダブル主演のクライムアクション映画、エルヴィスのモノマネ大会で湧いているラスベガスのカジノを襲い、現金を手にするがケビン・コスナーが独り占めを画策し仲間割れを引き起こし現金を持ち逃げし、カート・ラッセルが成り行きで子供と一緒に追跡するという内容だ。
通販番組を早回しで飛ばし本編に入る、序盤のカジノ襲撃の銃撃戦をじっくりと見る。
警備員が武装を見咎め、静止させようとした瞬間にケビン・コスナーが警備員をスパスで吹っ飛ばす。ケビン・コスナーの射撃と警備員の飛びっぷりを見て先程体験した衝撃を反芻しエンディングまで見てからスパスをガンケースにしまい布団に入り寝る。
が、寝付けなくてガンケースを開けて少し悩んでからガンケースを閉めてまた眠る。
今週のエアガン
スパス12
メーカー:ハンドメイド
加藤拓郎が吾妻円に譲ったスパス12。
ベースは東京マルイのエアーコッキングガンで内部にマルゼンガスショットガンのM1100を組み込んだカスタム。
仕様弾はマルゼンのM1100/M870共通 ショットシェルを使う。
かつてサードパーティで作られたミキシングを加藤が再現するために作ったものである。
欠点としてガスブローバック特有の反動がキツく設定してあり装弾数の8+1発ともう1発分しかガス容量が入らず短期決戦向きの銃となっている。
またこの銃特有ではないがカートリッジ式の銃はカートリッジを紛失してしまう可能性がある。