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悪役令嬢生産工場

作者: 明空ツキ

この街の外れには一つの工場がある。

その名も「悪役令嬢生産工場」


漫画やアニメで悪役令嬢をモチーフとした作品が流行り、物語だけでなく現実においてもそういったキャラを求める大衆が現れた。

解釈違いだの創作だのとゴタゴタはあったが、それらを払拭したのがこの『アンドロイド悪役令嬢』であった。


起動すればプログラム通りに悪役をこなし、最後は自分の仕掛けた危険なイタズラで爆破四散。

本体は生分解性プラスチックなので環境に優しく、プログラムも「本当は友達になりたいタイプ」から「恋人を取り合うドロドロタイプ」まで様々から選べる。


このアンドロイドは意外な人々に人気となる。一人娘を持つ富豪達だ。娘達にアンドロイドとは明かさず紹介し、交流させることで娘達の成長を図ろうとしていたのである。

悪役を好んでこなせるもの、ましてや自業自得な死に方を出来るものなんてそういない。それ故に、お金で買える悪役というのは非常に好評であった。


しかし、ある時事件が起きる。

アンドロイド悪役令嬢の自爆で高層ビルが吹き飛んだのだ。

犯人はビル主の娘。彼女は父が連れてきた「友人」をアンドロイドと見抜いていた。

そして自爆のタイミングに合わせて、「友人」に火薬を詰め込んだのだった。


「だってアンドロイドでしょ?人じゃないんだからどうしたっていいじゃない。」

「しかしここまでしなくとも・・・」

「いつも不思議だったの。どうしてあんなに酷いことをしてくるのに主人公達は耐えてばかりなのかって。自分の手で殺したいとは思わないのかって。」

「はあ・・・」

「一度やってみたかったのよ。悪役令嬢をこの手で吹き飛ばすのを!パパには感謝してるわ。ありがとう。」

〜富豪の父と娘の会話〜


アンドロイドはプログラム通りに動いただけだ。しかし、悪いのは彼らとされ工場は稼働停止となった。


はてさて、真に恐ろしいのは人の心か。

それとも・・・?

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